【完結】わたしはお飾りの妻らしい。  〜16歳で継母になりました〜

たろ

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屋敷では幸せな時間。外では大変なことに。

わたし達がゆっくりと屋敷で過ごしている間に、この国では大きな出来事があっていた。

わたしの耳には全く入ってこなかったので、ロバート様が会いに来るまで全く知らなかった。


それは……

国王陛下ぎ突然体調を崩し、退位されたこと。

そしてすぐに王太子殿下であったカルロス・バーナード殿下が国王として即位されたこと。

それに伴い、古くからいたタヌキの閣僚や官僚達は職を辞して、新しい人達が、名を連ねた。

もちろん今までの優秀な方達も残っている。

その中にはパルバン様が辞職され、文官として働いていたマーティン様やネイサン様が新しい地位につくことになった。

マーティン様は外務省の副大臣となり、ネイサン様は財務省で補佐官として働き出した。

ただ、古いタヌキ達の傲慢な力で優秀な人材を捨て置かれていたのだ。

新国王は、優秀な者達を活躍できる場所に配置することで、国政を効率よく回せるようにしたいらしい。



という話を、教えていただいたのは8ヶ月後のロバート様との再会から数日後だった。




◇ ◇ ◇



ロバート様に会うこともなくわたしはイースト侯爵家にご厄介になっていた。

わたしは、セルマ君とニコルちゃん、リイナ達と屋敷からと約束をパルバン様にさせられていた。

でも、イースト侯爵家の敷地は、わたしが住んでいたパーマン伯爵の屋敷とは比べ物にならないくらい広くて外に出なくても毎日充実した日々を過ごせた。

敷地内には私設の騎士団もあるし、使用人達の住む邸宅も作られているので、歩いて回るだけでも十分楽しい。

それに元々引きこもりで、薬草や草花の世話と薬作りさえ出来れば、他には何も要らないわたしにとって、屋敷から出ない生活はとても楽しかった。

セルマ君もいつの間にか4歳になり、舌ったらずだった話し方も減ってしまい、お兄ちゃんになっていた。

わたしはセルマ君の可愛い舌ったらずな喋り方が大好きだったのだが……

ニコルちゃんも6歳になって、今はセルマ君のお姉ちゃん代わりで、今日は字のお勉強を教えてくれている。

「セルマ、その字は反対よ、よく見て!」

「にこるちゃん、おべんきょうってまだするの?あそぼうよ」

「駄目よ、今日はあと2ページ残っているわ」

「はぁー、ぼく、ままのおてつだいがいいな」

「アイリスはまだお庭にいるわ、早く終わらせてアイリスのところへ行きましょう」

「わかった!はやくおわらせる」

「セルマってほんと ママが大好きなのね」

「ままは ぼくがまもるんだ。だからいつもいっしょ!」





『アイリス、今日はこの辺でやめよう。体がまた壊れちゃうわ』

『最近、寒くなったから新種の流感が出だしたのよ、猛威を振るう前に少しでも押さえ込みたいの、お願い、ラファ、あなたの力が必要なの』

『頑張りすぎてアイリスが倒れたらそれこそ助けられなくなるわ。だから休憩も大事なの』

『わかった、少し休憩するわ、国のすべての人を助けるなんて出来ないことはわかっているの。でも一人でも助けたい、わたしはせっかく加護を授かっているのだから少しでも多くの人を助けたいの』

『うん、わかってる。ラファがアイリスの力になるから一緒に頑張るから、一人で我慢張らないで!』

『ごめんなさい。また暴走するところだったわ、一緒に頑張ろうね』

『うん、もうアイリスに辛い思いはさせたくない………後悔しているの。ただ、緑の精霊、わたしの片割れを助けたくてアイリスに酷いことをしたから』

『うん、あの時はお母様を亡くしてお父様には無視されて家を追い出されて、さらに結婚させられて……
セルマ君は大好きだけど旦那様に隠し子、浮気相手のルイーズ様には酷い目に遭わされ、旦那様は一切わたしを無視。ほんと辛すぎて早くお母様のところへ行きたかったわ』

『ごめんなさい。死にそうになったらアイリスのこと助けるから大丈夫だって軽く思ってた』

ラファはシュンとして下を向いてしまった。

『もういいわ、だっておかげでセルマ君やニコルちゃんとも仲良くなれたし、リイナ達とは本当の家族みたいに過ごせて幸せなの』

『ロバートのことどうするの?』

『わからないわ、だって旦那様はやっぱり今もわたしに会いには来られないもの』

そう、やはり旦那様はわたしのことをお嫌いなのでしょう。未だに会いに来てはくれません。

『ロバートは、アイリスのために頑張ってる。理由は言えないけどそれで遠くへ行ってる』

『わたしのため?……よくわからないわ』
旦那様はわたしにとってやはりよくわからない人。








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