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嫌です。別れません
25話
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わたしはその後この15年の間の話を聞くことになった。
リオは一人頑張ってくれたのだと思うととても心が痛んだ。8歳だったリオにとても負担をかけてしまったし、負い目もおわせてしまった。
「マナ」
リオにそう呼ばれるのに抵抗はあった。
でもほとんど歳の変わらないリオに『母さん』と呼ばれるのもなんだか変で、いつの間にかわたしはリオに『マナ』と呼ばれることになれてきた。
わたしの体は時が止まり眠り続けていたとはいえ、病に倒れていたため筋力は落ちていて歩くのも儘ならない。
食事もなかなか胃が受け付けようとしない。
いくら治癒の魔法が使えても残念ながら自分には効かない。
魔女さん曰く、
「一気にあたしが治せば、体の本来持っている治癒力が減ってしまう。いざという時困るからね。あんたの場合はゆっくりと体力を戻していくのが一番さ。リオはずっと気長にあんたを待ったんだ。いくらでも待ってくれるさ」
と言った。
うん、リオはずっとわたしが治ると信じて待ってくれていた。
お母さん子に育ててしまってちょっと反省してる。
でも、わたしが眠りについたままの間にこんな立派なお屋敷の当主になっていた。
幼い頃から言葉も早く話せたし、本が大好きで難しい本も読んでいたわ。
成績優秀で学校でもよく褒めてもらった。
ほんのこの前の出来事のはずなのに……目の前にいるリオは立派な青年だった。
「はあーー」
わたしがため息を吐きながらリオをじっと見ていると、リオが本を読むのをやめてわたしに振り返った。
「マナ?どうしたの?」
「うーん、わたしにとってはリオはまだ8歳のままなのに……目の前にいるリオはもうわたしと変わらない歳になっていて……なんだかまだ慣れないのよね」
少しずつ目は慣れてはきたけど、感情が追いつかない。
魔女さんはケラケラ笑う。
こんな屋敷に住んでいても魔女さんは箒に乗ってお気に入りの森へと向かう。
わたしも体調が戻れば魔女さんと共に森へ行くつもり。大好きな薬草を採りに行ったり木の実をとったり、美味しい自然の空気もいっぱい吸いたいし、草の上に寝転びたい。
リオもそろそろお嫁さんをもらうお年頃だし、義母なのに歳も変わらない姑がいたら、お嫁さんだっていい気持ちはしないし逃げてしまうかもしれないわ。
ふと、部屋の中を見回す。
リオがこんな立派な屋敷に住んでいる理由は、自分で立ち上げた商会が繁盛したかららしい。
わたしは知らなかった。リオは王子様だったと聞いた時は、思わず頭を下げて『今までの態度、申し訳ございませんでした』と土下座で謝った。
だってリオが王子様だったなんて……夢にも思わなかったんだもの。
『母さん……いや、マナ、僕はあなたにたくさんの愛情をもらって育ててもらった。感謝することは沢山あっても謝られることなんてなにもない』
『で、でも、不敬な態度を……ふぎゃっ』
は、鼻を思いっきりつまむリオ。
『い、痛いっ!』
『いい加減にして。僕にとってマナはとっても大切な人なんだ。そんなあなたに訳のわからないことで頭を下げられて嬉しい訳ないだろう』
リオは顔を顰め不機嫌な態度を隠さなかった。
『ふふっ、そうね。わたしにとってもリオは大切な人よ。子供でも大人でもリオはリオだもの』
わたしの可愛いリオは一瞬で大人になったけど、わたし達の中にある家族愛はずっと変わらないわよね?
『僕は……大人の男として見て欲しいんだけど?』
『ええ?見ているわよ?リオはもう立派な大人だわ。だからこそわたしはもうここにはいられないの』
わたしはリオにそう告げた。
だって、わたしは邪魔者なのよ?
リオはとても怒っていてまともに話をすることができなくて……今は仕事で外国へと行っていてしばらく会うことができないでいる。
リオからすればずっと待っていてくれたのに、リオのそばから去ろうとしている母親。でも親としてこれ以上息子に迷惑はかけたくない。
「マナ、あんたがこの屋敷を出るならあたしも一緒に迷いの森へ帰るかい?」
またあの国へ?でもあの国には離縁したダンがいるわ。
リオは一人頑張ってくれたのだと思うととても心が痛んだ。8歳だったリオにとても負担をかけてしまったし、負い目もおわせてしまった。
「マナ」
リオにそう呼ばれるのに抵抗はあった。
でもほとんど歳の変わらないリオに『母さん』と呼ばれるのもなんだか変で、いつの間にかわたしはリオに『マナ』と呼ばれることになれてきた。
わたしの体は時が止まり眠り続けていたとはいえ、病に倒れていたため筋力は落ちていて歩くのも儘ならない。
食事もなかなか胃が受け付けようとしない。
いくら治癒の魔法が使えても残念ながら自分には効かない。
魔女さん曰く、
「一気にあたしが治せば、体の本来持っている治癒力が減ってしまう。いざという時困るからね。あんたの場合はゆっくりと体力を戻していくのが一番さ。リオはずっと気長にあんたを待ったんだ。いくらでも待ってくれるさ」
と言った。
うん、リオはずっとわたしが治ると信じて待ってくれていた。
お母さん子に育ててしまってちょっと反省してる。
でも、わたしが眠りについたままの間にこんな立派なお屋敷の当主になっていた。
幼い頃から言葉も早く話せたし、本が大好きで難しい本も読んでいたわ。
成績優秀で学校でもよく褒めてもらった。
ほんのこの前の出来事のはずなのに……目の前にいるリオは立派な青年だった。
「はあーー」
わたしがため息を吐きながらリオをじっと見ていると、リオが本を読むのをやめてわたしに振り返った。
「マナ?どうしたの?」
「うーん、わたしにとってはリオはまだ8歳のままなのに……目の前にいるリオはもうわたしと変わらない歳になっていて……なんだかまだ慣れないのよね」
少しずつ目は慣れてはきたけど、感情が追いつかない。
魔女さんはケラケラ笑う。
こんな屋敷に住んでいても魔女さんは箒に乗ってお気に入りの森へと向かう。
わたしも体調が戻れば魔女さんと共に森へ行くつもり。大好きな薬草を採りに行ったり木の実をとったり、美味しい自然の空気もいっぱい吸いたいし、草の上に寝転びたい。
リオもそろそろお嫁さんをもらうお年頃だし、義母なのに歳も変わらない姑がいたら、お嫁さんだっていい気持ちはしないし逃げてしまうかもしれないわ。
ふと、部屋の中を見回す。
リオがこんな立派な屋敷に住んでいる理由は、自分で立ち上げた商会が繁盛したかららしい。
わたしは知らなかった。リオは王子様だったと聞いた時は、思わず頭を下げて『今までの態度、申し訳ございませんでした』と土下座で謝った。
だってリオが王子様だったなんて……夢にも思わなかったんだもの。
『母さん……いや、マナ、僕はあなたにたくさんの愛情をもらって育ててもらった。感謝することは沢山あっても謝られることなんてなにもない』
『で、でも、不敬な態度を……ふぎゃっ』
は、鼻を思いっきりつまむリオ。
『い、痛いっ!』
『いい加減にして。僕にとってマナはとっても大切な人なんだ。そんなあなたに訳のわからないことで頭を下げられて嬉しい訳ないだろう』
リオは顔を顰め不機嫌な態度を隠さなかった。
『ふふっ、そうね。わたしにとってもリオは大切な人よ。子供でも大人でもリオはリオだもの』
わたしの可愛いリオは一瞬で大人になったけど、わたし達の中にある家族愛はずっと変わらないわよね?
『僕は……大人の男として見て欲しいんだけど?』
『ええ?見ているわよ?リオはもう立派な大人だわ。だからこそわたしはもうここにはいられないの』
わたしはリオにそう告げた。
だって、わたしは邪魔者なのよ?
リオはとても怒っていてまともに話をすることができなくて……今は仕事で外国へと行っていてしばらく会うことができないでいる。
リオからすればずっと待っていてくれたのに、リオのそばから去ろうとしている母親。でも親としてこれ以上息子に迷惑はかけたくない。
「マナ、あんたがこの屋敷を出るならあたしも一緒に迷いの森へ帰るかい?」
またあの国へ?でもあの国には離縁したダンがいるわ。
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