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そして、やっぱりスティーブ様はスティーブ様だった。①
マリアナが離縁状を用意してくれた。
「実家には帰りたくないんでしょう?」
そう、お父様もお兄様ももちろん大好き。だけど帰るのは嫌かな。
だって、「まだ公爵家に借入が~」って言うはずだから。
だけどこの1年間の間に調べたけど、我が家の借金は地道に返されているからわたしがここに嫁ぐ必要はなかった。
完全にお義母様の策略に乗せられただけだった。
お義母様はレテーシア様を愛するお義父様に心を壊された。
レテーシア様に似ているらしいわたしに対して復讐?でもしたかったのかしら?
それともレテーシア様に似たわたしをこの屋敷に置いておけばお義父様がレテーシア様のところへ行かないと思ったとか?
だけど、可愛い嫌がらせはあっても露骨にわたしに対してされてはいないと思う。
あっ、全ての仕事を押し付けたり、散財しまくったり、お茶会の準備は全てわたしに回してきたり。
イザベラ様をいつも屋敷に呼んだり、イザベラ様だけを可愛がったり、イザベラ様とだけお茶をしてたり。
ーーま、そこはどうでもいいけど。
あ!それに……美味しそうなお菓子はわたしには出してくれなくてイザベラ様と二人で食べているし、人気の劇も二人だけで観に行くし、この前なんかマリアナがくれたわたしの大切な林檎ジュースを勝手に飲んでいたわ。
ドライフルーツはわたしの大事なおやつなのに……あれも勝手に食べていた。
絶対許せない!
思い出しただけで腹が立ってきた。
わたしの大事なおやつ。
食べ物の恨みはとっても怖いんだから!
ふう、と言うことであとは離縁までにやる事を書き留めた。
まずはスティーブ様に離縁状を渡す、そして、王城に提出して承諾して貰えば離縁成立。
あら、簡単ね。
あ、その前に教会へ行って処女であることも調べてもらわないと、証明書がいるんだった。
あとは………マリアナが持っている別邸にしばらく身を寄せるつもりだ。
お金は……浮気が原因なんだから慰謝料を貰うつもり。
とりあえず数年分貰えれば仕事を探して家を借りて、うん、やっていける。
あと少しで離縁できる。
そんな時………
「セレン様!大変です」
公爵家の騎士団の人がわたしのいる執務室に慌ててやって来た。
「どうしたの?」
「みんなが突然苦しみ出したんです」
「えっ?お医者様は?」
「それが医者も……」
何?どう言うこと?
とりあえずみんなのところへ行ってみることにした。
みんな横になってお腹の痛みを訴えていた。
真っ青な顔の人もいる。
これは………この国の伝染病と言われている「ストマ」?
今目の前にいる数だけで20人が倒れている。
わたしはすぐに顔見知りのお医者様のところへ行った。
「先生、お腹ですか?それとも胃ですか?もしかして……ストマ?」
「……とにかく激しい痛みが……薬が……足りない」
先生もかなり苦しそうだ。
「医務室に行けば薬はあるんですね?」
「こんなたくさんの人数分はない……とにかく健康な者には近寄らないように…と伝えてください」
「わかりました。みんな、下がって!」
みんながどんどん離れていく。
「下に敷くマットや布団、あとお水など離れたところに置いてください。患者には近寄らないで。それから団長、ストマの特効薬を街中から仕入れてきてください」
「わかった、すまないがこれ以上患者を増やしたくない」
「はい」
ーーとりあえず医務室へ行って薬をあるだけ持ってきた。
今いる人の中でさほど酷くなさそうな人に薬を渡した。
逆に衰弱している人にはわたしが治療をすることにした。
数人がまた運ばれてきて増えている。
仕方がない。
嫌だけど、癒しの力はこのためにあるのだもの。
やるしかないわよね。
「ご存知の通りわたしの癒しの力は痛みを伴います。でも絶対治るので我慢してください」
この特効薬は軽症の人の方が効きがいい。
酷くなると効きが悪く薬の量も増える。
少ない薬に対して酷い人に先に飲ませればほとんどの人に行き渡らない。
だから酷い人はわたしが治すことにした。
痛みは軽症の人が軽いのだけど……そんなことは言ってられない。
「ぐっうっ」
お腹に手を当てると痛みで屈強な騎士達も流石に声が出てしまう。
「ごめんなさい、我慢してください、治りますから」
額に汗をかいて辛そうにしている騎士にそう言うと
「わ、わかってます」と力なく頷いてくれた。
一人治してもまた一人運ばれてくる。
薬を飲んだ人たちはとりあえず治った人が部屋に運んでくれた。
薬は飲んだからとすぐに治るわけではない。しばらくは安静が必要だ。
わたしが治療した人はもう完全に治っている。一度罹った人は抵抗力があるのか感染ることはないらしい。
「ふー、ちょっと休憩してもいいかしら?」
こんなにたくさんの人を治療するのは初めてだ。
5人の治療が終えて残りは……まだ10人もいる。
特効薬は8人分しかなかった。
滅多に罹らない病気なので薬のストックも最低限しかしていなかった。
まさかこんなに患者が増えるなんて……
感染力が強く腹痛から酷くなれば高熱が出て最終的に死亡することもある。
薬さえあれば治るのだけど、それも軽症の早い段階でないと効かない。重度の人はほぼ助からない。
「実家には帰りたくないんでしょう?」
そう、お父様もお兄様ももちろん大好き。だけど帰るのは嫌かな。
だって、「まだ公爵家に借入が~」って言うはずだから。
だけどこの1年間の間に調べたけど、我が家の借金は地道に返されているからわたしがここに嫁ぐ必要はなかった。
完全にお義母様の策略に乗せられただけだった。
お義母様はレテーシア様を愛するお義父様に心を壊された。
レテーシア様に似ているらしいわたしに対して復讐?でもしたかったのかしら?
それともレテーシア様に似たわたしをこの屋敷に置いておけばお義父様がレテーシア様のところへ行かないと思ったとか?
だけど、可愛い嫌がらせはあっても露骨にわたしに対してされてはいないと思う。
あっ、全ての仕事を押し付けたり、散財しまくったり、お茶会の準備は全てわたしに回してきたり。
イザベラ様をいつも屋敷に呼んだり、イザベラ様だけを可愛がったり、イザベラ様とだけお茶をしてたり。
ーーま、そこはどうでもいいけど。
あ!それに……美味しそうなお菓子はわたしには出してくれなくてイザベラ様と二人で食べているし、人気の劇も二人だけで観に行くし、この前なんかマリアナがくれたわたしの大切な林檎ジュースを勝手に飲んでいたわ。
ドライフルーツはわたしの大事なおやつなのに……あれも勝手に食べていた。
絶対許せない!
思い出しただけで腹が立ってきた。
わたしの大事なおやつ。
食べ物の恨みはとっても怖いんだから!
ふう、と言うことであとは離縁までにやる事を書き留めた。
まずはスティーブ様に離縁状を渡す、そして、王城に提出して承諾して貰えば離縁成立。
あら、簡単ね。
あ、その前に教会へ行って処女であることも調べてもらわないと、証明書がいるんだった。
あとは………マリアナが持っている別邸にしばらく身を寄せるつもりだ。
お金は……浮気が原因なんだから慰謝料を貰うつもり。
とりあえず数年分貰えれば仕事を探して家を借りて、うん、やっていける。
あと少しで離縁できる。
そんな時………
「セレン様!大変です」
公爵家の騎士団の人がわたしのいる執務室に慌ててやって来た。
「どうしたの?」
「みんなが突然苦しみ出したんです」
「えっ?お医者様は?」
「それが医者も……」
何?どう言うこと?
とりあえずみんなのところへ行ってみることにした。
みんな横になってお腹の痛みを訴えていた。
真っ青な顔の人もいる。
これは………この国の伝染病と言われている「ストマ」?
今目の前にいる数だけで20人が倒れている。
わたしはすぐに顔見知りのお医者様のところへ行った。
「先生、お腹ですか?それとも胃ですか?もしかして……ストマ?」
「……とにかく激しい痛みが……薬が……足りない」
先生もかなり苦しそうだ。
「医務室に行けば薬はあるんですね?」
「こんなたくさんの人数分はない……とにかく健康な者には近寄らないように…と伝えてください」
「わかりました。みんな、下がって!」
みんながどんどん離れていく。
「下に敷くマットや布団、あとお水など離れたところに置いてください。患者には近寄らないで。それから団長、ストマの特効薬を街中から仕入れてきてください」
「わかった、すまないがこれ以上患者を増やしたくない」
「はい」
ーーとりあえず医務室へ行って薬をあるだけ持ってきた。
今いる人の中でさほど酷くなさそうな人に薬を渡した。
逆に衰弱している人にはわたしが治療をすることにした。
数人がまた運ばれてきて増えている。
仕方がない。
嫌だけど、癒しの力はこのためにあるのだもの。
やるしかないわよね。
「ご存知の通りわたしの癒しの力は痛みを伴います。でも絶対治るので我慢してください」
この特効薬は軽症の人の方が効きがいい。
酷くなると効きが悪く薬の量も増える。
少ない薬に対して酷い人に先に飲ませればほとんどの人に行き渡らない。
だから酷い人はわたしが治すことにした。
痛みは軽症の人が軽いのだけど……そんなことは言ってられない。
「ぐっうっ」
お腹に手を当てると痛みで屈強な騎士達も流石に声が出てしまう。
「ごめんなさい、我慢してください、治りますから」
額に汗をかいて辛そうにしている騎士にそう言うと
「わ、わかってます」と力なく頷いてくれた。
一人治してもまた一人運ばれてくる。
薬を飲んだ人たちはとりあえず治った人が部屋に運んでくれた。
薬は飲んだからとすぐに治るわけではない。しばらくは安静が必要だ。
わたしが治療した人はもう完全に治っている。一度罹った人は抵抗力があるのか感染ることはないらしい。
「ふー、ちょっと休憩してもいいかしら?」
こんなにたくさんの人を治療するのは初めてだ。
5人の治療が終えて残りは……まだ10人もいる。
特効薬は8人分しかなかった。
滅多に罹らない病気なので薬のストックも最低限しかしていなかった。
まさかこんなに患者が増えるなんて……
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