36 / 55
イザベラ編
しおりを挟む
スティーブが公爵家を本当に出て行った。
「おば様?本当にエディがこの公爵家の跡を継ぐのですか?」
おば様は青い顔をして溜息を吐きながら言った。
「セレンが離縁して出て行って、すぐにスティーブが夫に後継はエディにして欲しいと言い出したの」
「そんな……なぜ止めないのですか?」
「何故って……イザベラには関係ないことだと思うわ。これは我が家の問題であって貴女が口出すことではないと思うの」
いつもわたしを可愛がってくれるおば様がわたしを突き放すように言った。
カチンと来たわたしはおば様にやんわりと笑みを作り話しかけた。
「おば様……わたしはとても心配なのです。スティーブは今まで政略とは言え愛のない結婚をさせられていました。そしてセレン様はスティーブを捨てるような形でこの公爵家を去って行きました。スティーブのプライドも優しさも全て踏み躙ったのです。わたしはスティーブのそばで支えてあげたいのです」
「イザベラは優しいのね。そんな優しいイザベラにわたし縁談を持ってきているのよ」
「え?縁談ですか?わたしスティーブと幸せになりたいと思っていたんです!!」
「スティーブ?あの子はもうこの家を出て行ったわ。イザベラにはわたしの兄の息子のトーリィはどうかと思っているの。伯爵家の次男だけど騎士として頑張っているのよ。貴女もそろそろいい歳なんだから婚約者がいないみたいだしお勧めしようと思っていたの」
「はっ?わたしはずっとスティーブを慕っていました。愛しているのはスティーブだけです」
「まぁ何言ってるの。スティーブはずっとセレンだけを愛しているのよ?セレンには辛い思いばかりさせて今も後悔しているわ。あんな優秀で優しい子にわたしは酷いことをしたわ。それにスティーブも素直になれないばかりに離縁という形になったけど、あの子はまだセレンのことを思っているわ。
報われないことはわかっているのでしょうけど……再婚なんて考えられないと思うわ」
「スティーブが……愛しているのはわたし、イザベラだけですわ」
「ごめんなさい、イザベラに期待をさせてしまったのね。貴女は友人の娘だからつい可愛がってしまったわ。でも、スティーブが好きな子はセレンなの。イザベラのことは娘のように可愛いと思っているわ、だけどスティーブとの結婚は別だわ。スティーブには好きな人と結婚して欲しいと思っているの」
「だからその相手はわたしだわ。おば様、スティーブは政略で結婚しただけで愛しているのはわたしなんです」
ーーなんでわかってくれないのかしら?
スティーブはわたしだけを愛しているのに!
「イザベラ、貴女はのことも可愛いいと思っているわ。幼い頃から知っているもの。
少し我儘だけど自分に素直でお勉強は苦手で刺繍も苦手だけどいつも全力で生きている姿はとても気持ちがいいものよ。
でもね、人の気持ちは無理やりは変えられないの。
いくらスティーブを脅しても変えられなかったでしょう?」
「なんのことです?」
「ふふ、わたしも病んでいたとは言えわかっていたわ、貴女がスティーブを脅していたことを。
スティーブが愛しているセレンをどうやって守るのか見ていたの。だって公爵夫人になるのってほんと大変なのよ?わたしみたいに精神がまいって仕舞うことも多いの。スティーブはセレンに冷たい態度をとることでしか守れなかったみたいだけど。
セレンはとても心が強かったわ、貴女の嫌がらせも全く動じないのだもの、もちろんわたしの嫌がらせもね?」
「わかっていた?」
「ええ、だからね?貴女がスティーブのお嫁さんになることは絶対ないのよ?あり得ないわ、ふふふふ」
ーーはあ?何おば様の笑い!
わたしこそ信じられないわ!
わたしとスティーブの愛の邪魔をするなんて!
「わたしとスティーブは誰がなんと言っても結婚します、わたし達の愛の邪魔をしないでください!」
「残念だわ、トーリィなら貴女のような我儘な娘でも娶ってくれると言うのに。あの子は自分に従わせるのがとても上手なのよ?ふふっ」
「わたし帰ります!」
「おば様?本当にエディがこの公爵家の跡を継ぐのですか?」
おば様は青い顔をして溜息を吐きながら言った。
「セレンが離縁して出て行って、すぐにスティーブが夫に後継はエディにして欲しいと言い出したの」
「そんな……なぜ止めないのですか?」
「何故って……イザベラには関係ないことだと思うわ。これは我が家の問題であって貴女が口出すことではないと思うの」
いつもわたしを可愛がってくれるおば様がわたしを突き放すように言った。
カチンと来たわたしはおば様にやんわりと笑みを作り話しかけた。
「おば様……わたしはとても心配なのです。スティーブは今まで政略とは言え愛のない結婚をさせられていました。そしてセレン様はスティーブを捨てるような形でこの公爵家を去って行きました。スティーブのプライドも優しさも全て踏み躙ったのです。わたしはスティーブのそばで支えてあげたいのです」
「イザベラは優しいのね。そんな優しいイザベラにわたし縁談を持ってきているのよ」
「え?縁談ですか?わたしスティーブと幸せになりたいと思っていたんです!!」
「スティーブ?あの子はもうこの家を出て行ったわ。イザベラにはわたしの兄の息子のトーリィはどうかと思っているの。伯爵家の次男だけど騎士として頑張っているのよ。貴女もそろそろいい歳なんだから婚約者がいないみたいだしお勧めしようと思っていたの」
「はっ?わたしはずっとスティーブを慕っていました。愛しているのはスティーブだけです」
「まぁ何言ってるの。スティーブはずっとセレンだけを愛しているのよ?セレンには辛い思いばかりさせて今も後悔しているわ。あんな優秀で優しい子にわたしは酷いことをしたわ。それにスティーブも素直になれないばかりに離縁という形になったけど、あの子はまだセレンのことを思っているわ。
報われないことはわかっているのでしょうけど……再婚なんて考えられないと思うわ」
「スティーブが……愛しているのはわたし、イザベラだけですわ」
「ごめんなさい、イザベラに期待をさせてしまったのね。貴女は友人の娘だからつい可愛がってしまったわ。でも、スティーブが好きな子はセレンなの。イザベラのことは娘のように可愛いと思っているわ、だけどスティーブとの結婚は別だわ。スティーブには好きな人と結婚して欲しいと思っているの」
「だからその相手はわたしだわ。おば様、スティーブは政略で結婚しただけで愛しているのはわたしなんです」
ーーなんでわかってくれないのかしら?
スティーブはわたしだけを愛しているのに!
「イザベラ、貴女はのことも可愛いいと思っているわ。幼い頃から知っているもの。
少し我儘だけど自分に素直でお勉強は苦手で刺繍も苦手だけどいつも全力で生きている姿はとても気持ちがいいものよ。
でもね、人の気持ちは無理やりは変えられないの。
いくらスティーブを脅しても変えられなかったでしょう?」
「なんのことです?」
「ふふ、わたしも病んでいたとは言えわかっていたわ、貴女がスティーブを脅していたことを。
スティーブが愛しているセレンをどうやって守るのか見ていたの。だって公爵夫人になるのってほんと大変なのよ?わたしみたいに精神がまいって仕舞うことも多いの。スティーブはセレンに冷たい態度をとることでしか守れなかったみたいだけど。
セレンはとても心が強かったわ、貴女の嫌がらせも全く動じないのだもの、もちろんわたしの嫌がらせもね?」
「わかっていた?」
「ええ、だからね?貴女がスティーブのお嫁さんになることは絶対ないのよ?あり得ないわ、ふふふふ」
ーーはあ?何おば様の笑い!
わたしこそ信じられないわ!
わたしとスティーブの愛の邪魔をするなんて!
「わたしとスティーブは誰がなんと言っても結婚します、わたし達の愛の邪魔をしないでください!」
「残念だわ、トーリィなら貴女のような我儘な娘でも娶ってくれると言うのに。あの子は自分に従わせるのがとても上手なのよ?ふふっ」
「わたし帰ります!」
131
あなたにおすすめの小説
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
【完結】愛してるなんて言うから
空原海
恋愛
「メアリー、俺はこの婚約を破棄したい」
婚約が決まって、三年が経とうかという頃に切り出された婚約破棄。
婚約の理由は、アラン様のお父様とわたしのお母様が、昔恋人同士だったから。
――なんだそれ。ふざけてんのか。
わたし達は婚約解消を前提とした婚約を、互いに了承し合った。
第1部が恋物語。
第2部は裏事情の暴露大会。親世代の愛憎確執バトル、スタートッ!
※ 一話のみ挿絵があります。サブタイトルに(※挿絵あり)と表記しております。
苦手な方、ごめんなさい。挿絵の箇所は、するーっと流してくださると幸いです。
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
【完結】捨てたものに用なんかないでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
血の繋がらない姉の代わりに嫁がされたリミアリアは、伯爵の爵位を持つ夫とは一度しか顔を合わせたことがない。
戦地に赴いている彼に代わって仕事をし、使用人や領民から信頼を得た頃、夫のエマオが愛人を連れて帰ってきた。
愛人はリミアリアの姉のフラワ。
フラワは昔から妹のリミアリアに嫌がらせをして楽しんでいた。
「俺にはフラワがいる。お前などいらん」
フラワに騙されたエマオは、リミアリアの話など一切聞かず、彼女を捨てフラワとの生活を始める。
捨てられる形となったリミアリアだが、こうなることは予想しており――。
【完結済】次こそは愛されるかもしれないと、期待した私が愚かでした。
こゆき
恋愛
リーゼッヒ王国、王太子アレン。
彼の婚約者として、清く正しく生きてきたヴィオラ・ライラック。
皆に祝福されたその婚約は、とてもとても幸せなものだった。
だが、学園にとあるご令嬢が転入してきたことにより、彼女の生活は一変してしまう。
何もしていないのに、『ヴィオラがそのご令嬢をいじめている』とみんなが言うのだ。
どれだけ違うと訴えても、誰も信じてはくれなかった。
絶望と悲しみにくれるヴィオラは、そのまま隣国の王太子──ハイル帝国の王太子、レオへと『同盟の証』という名の厄介払いとして嫁がされてしまう。
聡明な王子としてリーゼッヒ王国でも有名だったレオならば、己の無罪を信じてくれるかと期待したヴィオラだったが──……
※在り来りなご都合主義設定です
※『悪役令嬢は自分磨きに忙しい!』の合間の息抜き小説です
※つまりは行き当たりばったり
※不定期掲載な上に雰囲気小説です。ご了承ください
4/1 HOT女性向け2位に入りました。ありがとうございます!
全部私が悪いのです
久留茶
恋愛
ある出来事が原因でオーディール男爵家の長女ジュディス(20歳)の婚約者を横取りする形となってしまったオーディール男爵家の次女オフィーリア(18歳)。
姉の元婚約者である王国騎士団所属の色男エドガー・アーバン伯爵子息(22歳)は姉への気持ちが断ち切れず、彼女と別れる原因となったオフィーリアを結婚後も恨み続け、妻となったオフィーリアに対して辛く当たる日々が続いていた。
世間からも姉の婚約者を奪った『欲深いオフィーリア』と悪名を轟かせるオフィーリアに果たして幸せは訪れるのだろうか……。
*全18話完結となっています。
*大分イライラする場面が多いと思われますので苦手な方はご注意下さい。
*後半まで読んで頂ければ救いはあります(多分)。
*この作品は他誌にも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる