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16話。
マリアさんと色々と話を煮詰めていく。
ここはもっとこうした方がいい。
この絵は描き直せるか?
わたしは、こだわりを持って描いたというより好きなことを思いつきで描いているので、アドバイスを素直に受け入れる。
「自分の作品を弄られるのを嫌う人も多いのだけど、わたしの意見ばかり受け入れていいの?」
心配そうに聞いてきてくれる。
「はい……もちろん頑張って描いたので思い入れはあります。だけど他人に評価してもらわないとどこが良くてどこが悪いのかわからないので、アドバイスはとてもありがたいと思っています」
「素直なのね、そういう子好きよ」
そんな褒められ方されることがなかったので、嬉しくて頬を染めた。すると坊っちゃまがキョトンとして「ダリア、おかお、あかいよ」とわたしの顔を両手で触ってきた。
小さな手がわたしの頬に触れる。柔らかくて温かくて……この屋敷で過ごす時間が不安で肯定感の低過ぎるわたしにはとても大切で…心の中がポカポカと温まるのを感じた。
「坊っちゃまの手はとても温かくて優しい手ですね」
「ほんとぉ?このおてて、あったかいの?」
自分の手をジーッと見つめている坊っちゃま。マリアさんは「とても可愛らしい主ですね」とわたしに言った。
「はいっ!とても大切な坊っちゃまなんです!」
「ぼくも、ダリア、だいすきだよ!やさしくて、いっぱい、おはなししてくれるの」
「じゃあ二人は大好き同士なんですね?」
マリアさんの言葉に「うん!」と答えてくれた坊っちゃま。
こんな雰囲気の中だったので、絵本の話はどんどん進んでいく。しばらくは打ち合わせが続くので午前中は屋敷の仕事、昼から夕方は絵本の仕事。そして夜は読み聞かせの時間と決まった。
ついでにこのことは噂として街で話して広めることになった。
夜旦那様と坊っちゃまと過ごしているのは本の読み聞かせのためで、三人だけではなく他の使用人たちも一緒に聞いていることを噂として流してくれることになった。
というのも、ミサさんだけではなく順番で何故かみんな聞きたいと言ってくれたので。
これで旦那様の愛人だという噂は消えてくれるだろう。街にお遣いに行くことも出来るようになるので仕事もしやすくなる。
まぁ、もともとあまり外に出ないで過ごすことになれてはいるけど、そろそろロードにも会いに行かなければ。
ずっとぐずぐず悩んで過ごすよりもいっそ話してフラれた方がスッキリする。
打ち合わせの時には何度か屋敷に足を運んでもらった。頑張って仕上げた絵本の原本を早くマリアさんに見せたくて、久しぶりに屋敷から外に出た。
午前中はたくさんの洗濯物を洗って外に干した。屋敷の中を掃除してわたしの仕事は終わらせた。
どんなに絵本の仕事が忙しくても、わたしの仕事は掃除や洗濯、そして書庫の本の整理。決まった仕事はちゃんとサボらずにやりたい。
屋敷のみんなは優しくて「絵本の仕事を優先していいよ」と言ってくれるけどそれに甘えるのは嫌。
だけど、ちょっと頑張り過ぎて徹夜したので、今日は絵本の原本を渡したら早めに帰って早めに寝よう。
そんなことを考えながら街を歩いていた。
「あら?ダリアさんじゃない?」
いつもわたしの顔を見ると何か言ってくる女性がわたしの姿を見つけると嬉しそうに近づいてきた。
「こんにちは」
わたしこの人の名前を知らないんだよね。聞いたこともないし、いつもは三、四人でいて、向こうが一方的にわたしを囲うように話しかけてきていた。逃げようがない状態に追い込んで……
今日は一人なので逃げやすいかな……そう思いながらどうやってこの場を上手く躱わそうか考えていた。
「あら?怖くて声も出ないのかしら?」
今日は一段と口調がキツかった。
ここはもっとこうした方がいい。
この絵は描き直せるか?
わたしは、こだわりを持って描いたというより好きなことを思いつきで描いているので、アドバイスを素直に受け入れる。
「自分の作品を弄られるのを嫌う人も多いのだけど、わたしの意見ばかり受け入れていいの?」
心配そうに聞いてきてくれる。
「はい……もちろん頑張って描いたので思い入れはあります。だけど他人に評価してもらわないとどこが良くてどこが悪いのかわからないので、アドバイスはとてもありがたいと思っています」
「素直なのね、そういう子好きよ」
そんな褒められ方されることがなかったので、嬉しくて頬を染めた。すると坊っちゃまがキョトンとして「ダリア、おかお、あかいよ」とわたしの顔を両手で触ってきた。
小さな手がわたしの頬に触れる。柔らかくて温かくて……この屋敷で過ごす時間が不安で肯定感の低過ぎるわたしにはとても大切で…心の中がポカポカと温まるのを感じた。
「坊っちゃまの手はとても温かくて優しい手ですね」
「ほんとぉ?このおてて、あったかいの?」
自分の手をジーッと見つめている坊っちゃま。マリアさんは「とても可愛らしい主ですね」とわたしに言った。
「はいっ!とても大切な坊っちゃまなんです!」
「ぼくも、ダリア、だいすきだよ!やさしくて、いっぱい、おはなししてくれるの」
「じゃあ二人は大好き同士なんですね?」
マリアさんの言葉に「うん!」と答えてくれた坊っちゃま。
こんな雰囲気の中だったので、絵本の話はどんどん進んでいく。しばらくは打ち合わせが続くので午前中は屋敷の仕事、昼から夕方は絵本の仕事。そして夜は読み聞かせの時間と決まった。
ついでにこのことは噂として街で話して広めることになった。
夜旦那様と坊っちゃまと過ごしているのは本の読み聞かせのためで、三人だけではなく他の使用人たちも一緒に聞いていることを噂として流してくれることになった。
というのも、ミサさんだけではなく順番で何故かみんな聞きたいと言ってくれたので。
これで旦那様の愛人だという噂は消えてくれるだろう。街にお遣いに行くことも出来るようになるので仕事もしやすくなる。
まぁ、もともとあまり外に出ないで過ごすことになれてはいるけど、そろそろロードにも会いに行かなければ。
ずっとぐずぐず悩んで過ごすよりもいっそ話してフラれた方がスッキリする。
打ち合わせの時には何度か屋敷に足を運んでもらった。頑張って仕上げた絵本の原本を早くマリアさんに見せたくて、久しぶりに屋敷から外に出た。
午前中はたくさんの洗濯物を洗って外に干した。屋敷の中を掃除してわたしの仕事は終わらせた。
どんなに絵本の仕事が忙しくても、わたしの仕事は掃除や洗濯、そして書庫の本の整理。決まった仕事はちゃんとサボらずにやりたい。
屋敷のみんなは優しくて「絵本の仕事を優先していいよ」と言ってくれるけどそれに甘えるのは嫌。
だけど、ちょっと頑張り過ぎて徹夜したので、今日は絵本の原本を渡したら早めに帰って早めに寝よう。
そんなことを考えながら街を歩いていた。
「あら?ダリアさんじゃない?」
いつもわたしの顔を見ると何か言ってくる女性がわたしの姿を見つけると嬉しそうに近づいてきた。
「こんにちは」
わたしこの人の名前を知らないんだよね。聞いたこともないし、いつもは三、四人でいて、向こうが一方的にわたしを囲うように話しかけてきていた。逃げようがない状態に追い込んで……
今日は一人なので逃げやすいかな……そう思いながらどうやってこの場を上手く躱わそうか考えていた。
「あら?怖くて声も出ないのかしら?」
今日は一段と口調がキツかった。
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