お兄様、闇堕ちしないって本当ですか!?

由原靜

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第一章 ロードライトの令嬢

43 雪の日

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 一度ちらついた雪は、いつの間にか外の景色を真っ白に染めてしまっていた。

 いくら暖炉の火を起こしても、冬の寒さは部屋の中まで染み渡る。厚着をし、毛布を何枚も重ねても、この弱々しい身体は敏感に寒さを拾っては、簡単に熱を出して動けなくなってしまう。

 冬は、わたしの生まれた季節だ。冷たく澄んだ空気も、しんしんと降り積もる雪も、何もかもが好ましく映る。
 でも、わたしの身体にとってはそれらのどれもが鬼門のようで、冬の寒さが厳しくなるにつれ、日に日に寝込む日数は増えて行った。

「お嬢様、起きられますか?」

 毛布に包まれたわたしの身体を軽く揺すって、セラがわたしにそっと呼びかけた。
 身体中に気を張り巡らせる。なんとか自力で起き上がったわたしを見て、セラはほっとした顔をした。

「熱、下がったようですね」

「うん……大丈夫、そう」

 白湯の入ったマグカップを受け取った。そろそろと噛み締めるように口に含んでは、喉に流し込む。体温よりも高い白湯の感覚に、思わず息を止めて身震いをした。

「何か用意しましょう。何なら食べられそうですか?」

「……リンゴかな……」

 わたしの小さな呟きに、セラは頷いて立ち上がった。「すぐに用意してきますね」と出ていこうとするので、わたしは慌ててセラの袖を掴むと引き止める。

「……あと、あの……お願いがあって……。お父様との面会の機会を、作ってもらえないかなぁ?」

 先日、わたしを呪った男を見つけ出すために、父はロードライト家全体に対し、緊急の命令を下した。
 この全世界からたった一人を見つけ出すなんて、いくら魔法使いであり、国内において最大勢力であるロードライト家だからと言って、そう上手く行くものだろうか。そんなことを思うものの、それでも今のわたしにとって、たった一つの希望であることは間違いない。
 だから、今はとにかく父に感謝の言葉を伝えたかった。向こうはものすごく忙しいのかもしれないけど、それでもほんのチラッとだけでも、直接お礼の気持ちを伝えられたら。

 セラは優しく微笑むと、袖を掴んでいたわたしの手をそっと握った。そのままわたしの目を見つめ、セラはしっかりと頷く。

「えぇ、お伝えします。たとえご当主様であろうとも、お嬢様とのご面会、絶対にすっぽかせなどさせませんからね!」

「う、うん……ありがと……」

 何やらすごい気迫だった。思わず頬を引き攣らせながらもお礼を言う。

「それでは、用意をしてきますので、少々お待ちくださいね」

 そう言ってセラは部屋を出た。残されたわたしは一人、ただぼんやりと周囲を見渡す。

 まだ、身体は本調子とは行かないみたいだ。寒さのせいか、どうにも最近不調が続いて、思うように動けない。

 ――周囲は、わたしのためにいろんなことをしてくれているのに。

 何も出来ない自分が、不甲斐なくて腹立たしい。

「……あと、どのくらい……」

 そっと胸に手を当てた。
 小さな声で、一人呟く。

 去年よりも、今年。
 先月よりも、今月。
 昨日よりも、今日。

 波はあるものの、それでも徐々に緩やかに、身体が呪いに蝕まれていくのが分かる。
 身体の端から、じわじわと。
 冷たく重い泥に絡め取られ、侵食されていく気分だ。

「どのくらい、時間があるんだろう……」

 明日死ぬことは、多分ない。
 来月もまだ、きっと大丈夫。

 ――じゃあ、半年後は? 来年は?

 わたしを呪った犯人が見つからなかったら。
 第四分家ヴァートが進めてくれている、わたしの呪いを解く方法が、結局見つからなかったら。


 ――この身体は、長くは保たない。
 そんなことは、分かりきっていることだった。


「……死ぬことは、怖くはないけれど……」

 前世の記憶は鮮明だ。
 一番最後――冷たい水に流されていく感覚も、肺に水が入った気持ち悪さも、身体が動かなくなったときの絶望も、最後に感じた後悔も――全部、全部憶えている。

 あれが、死だと言うのなら。
 受け入れる覚悟は、あるつもりだ。


 ――でも、それでも兄だけは救いたい。


 兄の闇堕ちは、きっとまだ阻止することができるはずだ。
 たとえわたしが死のうとも、兄が闇に魅入られてしまわないように。
 シリウス様と兄が刃を交える未来にだけは、決して辿り着くことのないように。
 たとえ死ぬとしても、やれることはやっておきたい。

 ……いや。
 いやいやいや。
 まだ死ぬつもりはないんだけどね?
 まだまだ生き汚く足掻く予定ではありますけどね?
 ロードライト家の全面協力も得たれたことだし、先行きはとっても明るいんですけどね??

「はぁ……」

 思わずため息をついた。幸せが逃げるぞと、慌てて口元を押さえる。
 いくら見通しが悪くても、気分だけは明るく前向きに。そう振舞ってないと、やってらんない。

 ふと窓の外に目を遣った。
 この城は国の北側に建っているのだと、確か雪の女王は言っていた。だからだろうか、雪はたった数日前に降り始めたばかりなのに、いつの間にか一面が雪景色だ。
 中庭のベンチも、レンガの小道も、植えてある木々も、全てが真白の雪に埋もれてしまっている。少し前までは、中庭の小道を歩く人の姿を見ることができたのに、今となっては誰の姿も見かけやしない。


 ――そんな中、真白の雪に紛れて、銀色の長い髪と青いドレスを見つけたような気がした。


「……え?」

 思わず目を瞬かせる。
 窓枠に両手を付くと、じっと目を凝らした。

 ――間違いない。
 真白の中に映える深い青のドレスは、どう頑張っても見間違えようがない。

「雪の、女王……!?」

 なんで、よりにもよってこんな、雪の降る寒い日にあんなドレス姿で……あぁでも彼女は幽霊ゴーストだから、寒さは感じないのかな……?

 それでも、ただ佇んでいるのはなんだか怖い。……いや、これもまぁ、正しい幽霊ゴーストしぐさなのかもしれないけれど。
 でも、せめて室内にいて欲しいし、暇ならわたしの部屋に来てくれてもいい。
 幽霊が、魂の資質が似ている者にしか見えないと言うのならば、わたしの部屋で雪の女王がのんびりくつろいでいたところで、彼女の姿はわたしにしか見えないのだろうから。一体何の気を遣う必要があるのか?

「雪の女王! ねぇ!」

 頑張って窓を叩いてみるも、しかし雪の女王は振り返らない。
 そりゃそうだ。わたしのか細い声じゃ、窓越しの彼女にはどう頑張っても届きはしない。しかも、この部屋は二階にあるのだし。

「もうっ、見てるだけで寒いんだからぁっ」

 ベッドの上で膝立ちになり、窓の錠を開けた。窓を押し開けると、両手を口元に当てて声を張り上げる。

「雪の女王ってば! そんなとこで突っ立ってないで、入ったら――――っ!?」

 瞬間、突風が吹き荒れる。
 雪混じりの風は、勢いよくわたしに直撃してきた。

 全身に感じる風圧に、視界がぐるんと入れ替わる。軽い身体が吹っ飛ばされたのだと、気が付いたのは案外早かった。

「――――――――!!??」

 やばい、と思わず血の気が引く。

 やばい、やばい、やばい。
 このまま、床に叩きつけられでもしてごらんなさい。
 打ち身で済めばまだいいけれど、運動不足で華奢でひ弱なこの身体、当たりどころが悪かったらマジで骨折れる――!

 その時、カーテンが視界に入った。
 わたしと同じく、風によって強く舞い上げられたカーテンは、大きくはためきながらも元の場所へと戻ろうとしている。
 せめてもの頼みにと、わたしは慌てて手を伸ばすとカーテンを掴んだ。

「掴めたぁ……!!」

 ナイス、わたしのなけなしの運動神経。
 でも握力には一切の期待が持てないので、重要なのはこの手を離すタイミングだ。幸いなことに、眼下には毛布が積み上げられたベッドが見える。
 ここで、上手い具合に着地できれば――。


 その時。
 カーテンレールが音を立てて外れた。


「あ」


 カーテンを掴んだまま、わたしの身体はあえなく墜落する。
 衝撃に備え、わたしはぎゅっと目を瞑った。

 ――でも、何故か衝撃は来なくって。

 おずおずと目を開けた瞬間、足の裏がとんと地面に着いた。


 …………。
 もしかして、これは。
 わたしがウルトラCの着地を決めたというよりは、むしろ――。

「もしかして、これが、まほ――っ!?」

 そんな弾んだ声をあげた直後、身体に巻きついていたカーテンに足を掬われ、わたしはものの見事にすっ転ぶ。
 両手を付くことも出来なかったから、冷たい床に顔面から突っ込む羽目になってしまった。い、痛い、鼻もげる……。

 先程のわたしの落下音を聞きつけたらしく、勢いよく扉が開いて、侍女たちが駆け込んで来る。

「リッカお嬢様!? 大丈……ぶ……ですか……」

彼女たちは慌てふためいた様子で部屋を見回しては、何故かカーテンでぐるぐる巻きにされているわたしを見て、揃って目を瞬かせた。
 そして、一言。

「……お嬢様、何をなさっているのですか?」

「……なんだろう……」


 ◇ ◆ ◇


 顔面からすっ転んだわたしに対し、侍女たちはあらあらまぁまぁと驚いた様子だった。
 魔法ですぐさま治療された後も、侍女たちに取り囲まれては「大丈夫ですか?」「痛かったですよね? もう大丈夫ですよー」と頭を撫でられ労わられる。

「泣かないなんて、リッカ様は偉いですね!」

「普通、痛いのと驚いたのとで泣いちゃいますよ!」

「リッカ様、我慢強いんですね! すごい!」

 ……なんだかとっっても複雑な気分だけど、確かに今のわたしは七歳児(見た目だけならマイナス二歳)。二十代くらいの彼女たちが、問答無用で甘やかしたくなる気持ちも分かる。

「ところで、リッカ様。どうして簀巻きになってたんですか?」

 うっ、無邪気な質問が胸に刺さるなぁ……!

「……窓を開けたら、突風で飛ばされて……咄嗟にカーテンを掴んだんだけど……」

 ……くうぅ、とても恥ずかしいぞ。
 そんなカーテンも、彼女たちの魔法であっという間に元の場所へと戻って行った。もちろん、外れたカーテンレールも元通り。開け放たれていた窓も今は閉められて、部屋は今まで通りの落ち着きを取り戻している。
 一応窓の外を覗いてみたものの、雪の女王の姿はもう見当たらなかった。どこかへ行ってしまったのだろうか。

「リッカ様は軽いですからね」と、そんな言葉で彼女たちは納得したように頷いている。雑だなぁ。

「お怪我はもう治したんですが、他にどこかぶつけたところはありませんか?」

 そう尋ねられ、わたしは思わず顔面に触れた。
 ……うん。ちゃんと鼻は真ん中に付いている。ちょっと違和感はあるものの、三十分も経てば忘れるくらいだ。

「大丈夫、ありが――」

 あれ?
 そういえば、何でが、今まで気にならなかったんだろう?

「……あの、ちょっと……」

 顔を上げたわたしに、彼女たちはきょとんとした顔で目を瞬かせた。
 彼女たちの右耳には、緑色のピアスが嵌っている。
 ロードライト第四分家の証。一族の中でも治癒魔法を得意とする家。

 ふと頭に浮かんだことを尋ねようとした時、大きな声で「リッカ様!?」と名を呼ばれた。思わずびくりと身を震わせ、そちらを見る。

 声の主は、セラだった。
 侍女たちに取り囲まれたわたしを見ては「一体、どうしたんです?」と困惑顔で近付いてくる。彼女たちに詳細を聞いたセラは、形の良い眉をきゅっと寄せると、座り込んだわたしに視線を合わせるように身を屈める。

「……リッカ様……身体の調子も戻っていないのに、どうしてそういうことばかりなさるんですか……?」

「ご、ごめんなさいっ!」

 セラから心配と呆れがひしひしと伝わってきて、わたしは慌てて謝った。全く、と言いたげに、セラは肩を竦めてみせる。

「少し前から思っておりましたが、最近のお嬢様はどうやらおてんばが過ぎるご様子。これまでの大人しくお利口なリッカ様は、一体どこへ行ったんでしょうかね? 活発なのは結構ですが、あまり目に余るようであれば、常時監視を付けますよ」

「そ、それだけは勘弁して! ごめんなさい!」

 具合が悪い時はともかく、動ける時まで行動を制限されたくはない。多少の無理は押して活動したいんだ、こっちは。

 セラは小さくため息をつく。思わず身を縮めたとき、ふと近くにいた侍女がわたしに尋ねかけた。

「そう言えば、リッカ様? さっき、何か言いかけてませんでした?」

「あれ? わたし、なんか言ったっけ?」

 んん? と記憶を探りながら首を傾げる。
 ……あー、確かに、何かにハッと気が付いたような覚えはあるんだけど。でもそれが何だったかまでは、どうやらすっかり飛んでいってしまったようだった。

「……忘れちゃった。でもまぁ、忘れちゃったってことは、大したことじゃないんだよ」

「そのようなものでしょうか……?」

 侍女も首を捻っている。
 その時、聞き慣れない靴音が耳に届いた。女性の軽いヒール音じゃない。重たい足音、男性のものだ。
 その音を聞いた瞬間、先ほどまでわたしと一緒に屈み込んでいた彼女たちが、パッと素早く立ち上がった。あまりの統率感に、つられてわたしも慌てて立ち上がろうとする。もちろんこの身体は想像ほど機敏に動くものじゃないので、ただ立ち上がるだけなのに、バランスを崩してつんのめる。

「あっリッカ様!?」

「大丈夫ですか!?」

 そして当たり前のように、侍女たちに抱き止められた。くうぅ……っ。

 彼女たちの手を借りて、なんとか自分の足で立ち上がる。
 その時ひょっこりと、その靴音の主が顔を出した。

「リッカが呼んでいると、聞いて来たんだが……」

 現れたのは、父だった。思いもよらぬ相手に、わたしは思わず目を瞠る。

 少しぎこちない素振りであたりに視線を彷徨わせていた父は、わたしの姿を見つけると、その整った顔に静かな微笑みを灯した。
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