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- 腐敗した王国と傀儡の王 -
『金色の瞳と - 覚醒 - 』
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───だが、
「おかげで探す手間が省けた…。」
「……」
意識が朦朧とし、言葉を返す気力が湧かない…。
「邪魔なコレと… ああ、あともう一人いたか。邪魔する者が」
まあいい、それもすぐに… 我の手に堕ちる。くつくつと笑う兄上に虚な瞳を向ける。
「お前がアテにしてた神獣も、この国の守護精霊も使えない… もはや、お前に残された手段はただ一つ。早く、我の手に堕ちよ!!その身を、魂を捧げ、自ら贄と成り果てよ!!!」
喜びを隠そうとしない、歓喜の叫びを上げる兄上にもはや、口さえも動かない。
「…次の赤い満月の夜は我々闇の者にとって聖なる日!そのとき、贄として闇に連なる皆の前でその純潔を散らすのが実に相応わしい!!!その無垢な体と心に純粋なる魂、そしてその未発達な体ほど極上な贄はない…!ああ、愉しみだろう?お前はその無垢な体と心を兄によって穢される… そして、この国は犯罪国家へと生まれ変わるのだ!!!」
「………」
だ、め…!そんなこと… に、なれ…ば、この…くにの… 子供た、ちまでも…が…・・。
「…なんにせよ、その神聖なる儀式を前に下手なことをされては困る。お前には少々、大人しくしていてもらおうか。安心せよ、そこの落ちぶれた神獣と共にお前に掛けたものは、『過去への逆行』という呪いだ。その名のとおり、呪いにより思考が過去へと戻る…それは即ち、成長が過去へと戻るということだ。幼児へと逆行するお前たちに二人にもはや、為す術はない。」
諦めよ、次、目が覚めたとき。お前の意思はお前であらず。幼児思考となったお前にはその儀式で苦痛を快楽に教え込んでやろう…。苦しみも喘ぎも悦びへと変わるとき、まだ幼いお前はどんな表情をするのか、実に愉しみだ──…。
僕を抱き上げ、ベッドに寝かせる兄上は恐ろしいことを告げて、背を向けると部屋を出て行く…。
ギィーッ…と鉄格子が閉まり、鍵が掛けられる。それから二度と振り返らなかった兄上は… 気づかなかった。一度落ちた瞼がスッと再び開かれたとき、その瞳に宿る金色の瞳に──。
そっと、床にいたバクを抱き上げる。そう、それはかつての姿であり、
『……フラミー』
逆行の呪いによって、幼少期を越え、赤子の時代を遡って… それは一時的に遥か昔の… かつての姿に。眠っていた魂の一部に触れてしまったことに、彼は最後まで振り返ることはなく気づくことはなかった──。
「おかげで探す手間が省けた…。」
「……」
意識が朦朧とし、言葉を返す気力が湧かない…。
「邪魔なコレと… ああ、あともう一人いたか。邪魔する者が」
まあいい、それもすぐに… 我の手に堕ちる。くつくつと笑う兄上に虚な瞳を向ける。
「お前がアテにしてた神獣も、この国の守護精霊も使えない… もはや、お前に残された手段はただ一つ。早く、我の手に堕ちよ!!その身を、魂を捧げ、自ら贄と成り果てよ!!!」
喜びを隠そうとしない、歓喜の叫びを上げる兄上にもはや、口さえも動かない。
「…次の赤い満月の夜は我々闇の者にとって聖なる日!そのとき、贄として闇に連なる皆の前でその純潔を散らすのが実に相応わしい!!!その無垢な体と心に純粋なる魂、そしてその未発達な体ほど極上な贄はない…!ああ、愉しみだろう?お前はその無垢な体と心を兄によって穢される… そして、この国は犯罪国家へと生まれ変わるのだ!!!」
「………」
だ、め…!そんなこと… に、なれ…ば、この…くにの… 子供た、ちまでも…が…・・。
「…なんにせよ、その神聖なる儀式を前に下手なことをされては困る。お前には少々、大人しくしていてもらおうか。安心せよ、そこの落ちぶれた神獣と共にお前に掛けたものは、『過去への逆行』という呪いだ。その名のとおり、呪いにより思考が過去へと戻る…それは即ち、成長が過去へと戻るということだ。幼児へと逆行するお前たちに二人にもはや、為す術はない。」
諦めよ、次、目が覚めたとき。お前の意思はお前であらず。幼児思考となったお前にはその儀式で苦痛を快楽に教え込んでやろう…。苦しみも喘ぎも悦びへと変わるとき、まだ幼いお前はどんな表情をするのか、実に愉しみだ──…。
僕を抱き上げ、ベッドに寝かせる兄上は恐ろしいことを告げて、背を向けると部屋を出て行く…。
ギィーッ…と鉄格子が閉まり、鍵が掛けられる。それから二度と振り返らなかった兄上は… 気づかなかった。一度落ちた瞼がスッと再び開かれたとき、その瞳に宿る金色の瞳に──。
そっと、床にいたバクを抱き上げる。そう、それはかつての姿であり、
『……フラミー』
逆行の呪いによって、幼少期を越え、赤子の時代を遡って… それは一時的に遥か昔の… かつての姿に。眠っていた魂の一部に触れてしまったことに、彼は最後まで振り返ることはなく気づくことはなかった──。
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