リトル君の魔法学園生活

鬼灯

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10_カレー

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魔力測定から倒れてから、2日ほど休むと俺の魔力は全回復した。

俺は久しぶりに部屋に帰る。やっと許可が下りた。意外にミーナ先生は許可くれなかったんだよな。みんな今授業中だよな…。俺どーしよ。なんか途中で行くのも面倒だしな…よし、サボろう。部屋でのんびりしよう。

そう心に決めて、部屋への道を急ぐ。

すると、部屋の前に人が立っていた。

「ん?ギル」

「あぁ、おかえり」

部屋の前に立っていたのは、ギルだった。

「どうしたんだ?今、授業中だろ?」

「いや、お前が倒れたって聞いてな。その…俺のせいだろ。本当にすまない」

わざわざ謝りにきてくれたのか。律儀なやつだな。

「気にするなよ!俺が勝手にやったことだしさ。それに、もう全然平気だしな」

「本当に感謝してる。できれば、お礼をさせて欲しんだが…」

「良いよ良いよ!前にも言ったけど、当たり前のことしただけだしさ」


「それでも、何かさせてくれたら嬉しい。俺は嬉しかったんだ。こんな気持ちになれたのはお前のおかげだ」

なんかそこまで言われると恥ずかしいな…。

「じゃあ、ご飯に付き合ってくれよ。1人じゃ寂しいし」

「え…」

ええ!俺まずったか!?

「い、嫌か?」

「あ、いや。そういう訳じゃないんだ!俺が一緒に行くとお前まで色々言われると思うぞ…」

あ、闇属性のこと気にしてんのか…。確かにイケメン闇属性とご飯食べて目立つのは不本意だな…。

「大丈夫だ。今日は部屋で作る」

「出来るのか?」

「まぁ、人並みにはな」

俺は部屋を開けて、ギルを中に誘う。

「お前何食べたい?ヒルエもセルトもいるから、大量に作れるもんが良いよな…」

「それなら、カレーとかどうだ?」

「カレーか…。お、材料あるぞ」

俺はカレーの材料を冷蔵庫から取り出す。

「俺も手伝う」

エプロンをつける俺にギルは顔を少し赤くして言った。なぜ、赤いんだ?

「お前料理できんのか?」

「基本自炊してるからな」

うわぁ、イメージねぇ。でも、食堂は確かに使えねぇよな…。

「じゃあ、ちゃっちゃと作ろうぜ。あ、エプロン1つしかないんだ。これ使ってくれ」

「いや、お前が着てくれ。その…似合ってるから」

真っ赤な顔で言われると俺まで赤くなる。


「俺だと平凡すぎて似合わないよ!ギルの方が似合うって」

「いや、そんなことない。お前…可愛い」

「かわっ//」

恥ずかしい//。イケメンが甘い声と甘い顔でこういうこと言うと破壊力ある。

「ありがとう」

俺は再度エプロンをつけ、料理を始める。

トントントン

「うまいもんだな」

「ギルだってうまいじゃん」

ギルは本当に上手い。手際も最高だし、本当に料理してるんだなって感じだ。イケメンめ。

「俺は慣れてるから…」

「その年で苦労してんだな…」

「リトセクトルも同じ年だろ」

「まぁな。あ、リトルで良いぜ。長いし」

ギルは驚いた顔をして俺を見る。

「良いのか?闇属性だぞ?」

「俺は気にしないってば」

「…ありがとう、リトル」

微笑むギルに温かい気持ちになった。

「どーいたしまして!」

俺も自然と笑顔になる。カレーを作るのはすごく思いつきだったけど、ちょっとは仲良くなれたかな?

俺たちはその後も2人で雑談をしながらカレーを作った。

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