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第108話 俺は間違えたのか
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電車に乗り、新宿へと向かっている時もじっと考えていた。
頭の中で笑うミズキの純粋で満点の笑顔が何かを伝えようとしている。
そして同時に母の真美と父親の祐一を思い浮かべた。
「幸せか・・・」
すると頭の中でモヤモヤとしているものが晴れ始めた。
好きという感情とはミズキに抱いていた感情を言う。
ミクの事は好きではなかった。
好きになろうと思っていたが、ミクはその前に祐輝が思う事と違う事をした。
それが祐輝の中で怒りに変わった。
更に怒りを増幅させたのは店の不良達だった。
ミクがどう思っているのかわからないが、もし同じ事がミズキの身に起きていたら我慢ができないと。
不良達に抱かれて、本人もそれを求めている。
狂気の沙汰だ。
祐輝が激しい怒りに包まれたのはミズキへの純粋な思いからだった。
「まだ諦めてないんだなあ・・・」
ミズキとは高校も異なり、もう関係は続けられないと思っていた。
これからは高校で新しい人生を歩もうと。
だが先日の夏の大会で偶然ミズキに会ってから、また複雑な思いが祐輝の心に絡みついていた。
激しい怒りは深い悲しみに変わっていた。
「肩させ壊れていなかったらなあ・・・」
大好きな野球を思う存分楽しんで、大好きなミズキの近くにもいられた。
中学の頃に窪田という無知なコーチに狂わされた人生はどこまで狂っていくのか。
祐輝は未来を思い浮かべると悲しみと恐怖に包まれた。
何がしたくて高校に通っているのか。
電車の中で真っ暗な外の景色を見ながら悲しそうにしていると、またしても頻繁に電車で見かけるスタイルの良い同じ高校の女子生徒を見かけた。
「またいる。 時間がいつもと違うのになあ。」
帰る時間が異なるにも関わらず、その女子生徒を見かける頻度は非常に高かった。
つり革を掴んで立っていたが、疲れたのか椅子に座ると本を読み始めた。
祐輝はしばらく女子生徒を見ていた。
不思議な事に彼女を見ている間だけは複雑な感情が落ち着いてくる。
この不思議な感覚がミクにはなかった。
「声かけてみようかな・・・」
だが何を話せばいいのかわからなかった。
「何してるの?」これはおかしいか。
「家こっちなの」いいやこれもおかしい。
頭の中で何度も言葉を考えては取り消している。
「初めまして」これにしよう。
意を決して立ち上がった祐輝は女子生徒の元へと歩き始めた。
すると電車は止まり、ドアが開くと新宿の一つ前の駅で女子生徒は降りていった。
「ああ・・・ふう。 緊張した・・・」
明日は声をかけてみよう。
そう思ってからも結局声をかける事ができずに月日は経っていった。
8月の暑い日の夜だった。
汗で制服を濡らす少年は新宿の家に向かって歩いていく。
その若さ故に悩み、行動する。
より良い未来のために。
頭の中で笑うミズキの純粋で満点の笑顔が何かを伝えようとしている。
そして同時に母の真美と父親の祐一を思い浮かべた。
「幸せか・・・」
すると頭の中でモヤモヤとしているものが晴れ始めた。
好きという感情とはミズキに抱いていた感情を言う。
ミクの事は好きではなかった。
好きになろうと思っていたが、ミクはその前に祐輝が思う事と違う事をした。
それが祐輝の中で怒りに変わった。
更に怒りを増幅させたのは店の不良達だった。
ミクがどう思っているのかわからないが、もし同じ事がミズキの身に起きていたら我慢ができないと。
不良達に抱かれて、本人もそれを求めている。
狂気の沙汰だ。
祐輝が激しい怒りに包まれたのはミズキへの純粋な思いからだった。
「まだ諦めてないんだなあ・・・」
ミズキとは高校も異なり、もう関係は続けられないと思っていた。
これからは高校で新しい人生を歩もうと。
だが先日の夏の大会で偶然ミズキに会ってから、また複雑な思いが祐輝の心に絡みついていた。
激しい怒りは深い悲しみに変わっていた。
「肩させ壊れていなかったらなあ・・・」
大好きな野球を思う存分楽しんで、大好きなミズキの近くにもいられた。
中学の頃に窪田という無知なコーチに狂わされた人生はどこまで狂っていくのか。
祐輝は未来を思い浮かべると悲しみと恐怖に包まれた。
何がしたくて高校に通っているのか。
電車の中で真っ暗な外の景色を見ながら悲しそうにしていると、またしても頻繁に電車で見かけるスタイルの良い同じ高校の女子生徒を見かけた。
「またいる。 時間がいつもと違うのになあ。」
帰る時間が異なるにも関わらず、その女子生徒を見かける頻度は非常に高かった。
つり革を掴んで立っていたが、疲れたのか椅子に座ると本を読み始めた。
祐輝はしばらく女子生徒を見ていた。
不思議な事に彼女を見ている間だけは複雑な感情が落ち着いてくる。
この不思議な感覚がミクにはなかった。
「声かけてみようかな・・・」
だが何を話せばいいのかわからなかった。
「何してるの?」これはおかしいか。
「家こっちなの」いいやこれもおかしい。
頭の中で何度も言葉を考えては取り消している。
「初めまして」これにしよう。
意を決して立ち上がった祐輝は女子生徒の元へと歩き始めた。
すると電車は止まり、ドアが開くと新宿の一つ前の駅で女子生徒は降りていった。
「ああ・・・ふう。 緊張した・・・」
明日は声をかけてみよう。
そう思ってからも結局声をかける事ができずに月日は経っていった。
8月の暑い日の夜だった。
汗で制服を濡らす少年は新宿の家に向かって歩いていく。
その若さ故に悩み、行動する。
より良い未来のために。
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