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6章 始まりの魔法
第89話 対話
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王城へと戻ったその日の内に、レイから《連絡蝶》で知らせがあった。
『セラと対話する場を明日の夕方に設けるので、ギルド本部に来て欲しい。』とのことだ。
そうして翌日の夕方、私とミアスはギルド本部〈ギルド総マスター〉の部屋へと《瞬間移動》にて転移した。
部屋で待っていたレイに連れられ、セラの居る場所へと向かう。
そうして用意された部屋に着いたと同時に、レイは身を翻した。
「アタシは失礼するよ。ゆっくりしてくれ。」
そう言ってレイは退室して行った。部屋に残ったのは私とミアス、そしてセラの3人のみ。
レイが気を利かしてくれたのか、外部へ音が漏れないよう部屋全体に結界魔法が張られていた。
おそらく〈ギルド総マスター〉の部屋にかけられているものと同じだろう。
もう1つ巧妙に魔法がかけられているようだが、問題は無いので放置しておくことにした。
「初めまして、リアラ様、ミアス様。私はセラと申します。」
「初めまして。急にごめんなさいね。早速だけれど、私が何を聞きたいのか分かるかしら。」
「私の魔法について、という事で合っているでしょうか…?」
「その通りよ。この部屋には結界が張られているから、聞き耳を立てている者がいても問題ないわ。それと申し訳ないのだけれど、ファルからセラさんの過去についてはある程度聞かせてもらったわ。」
「……私を…、どうなさる……おつもりですか…?」
(王族……それもかの有名なリアラ様…。黒魔法が使えるからって、国外追放とか処刑なんてされない……よね…。私、何か悪いことしたかな……。)
セラは俯き、視線を逸らした。
心を読む限り、どうやら王族でありSランク冒険者である私に、何かされるのではと怯えている様子。
確かに黒魔法は危険極まりない魔法だ。
しかし使い手に人を傷付ける意思が無く、セラのように元奴隷でそうするしかなかったのであれば、監視は付けるとしても国外追放や処刑までする必要はないと考えている。
つまり私がレイの立場だったならば、同じ判断をしたということだ。
「そう怯えなくても大丈夫。ファルから事情を聞いていると言ったでしょう?私がセラさんに危害を加えるとすれば、それは人々に被害をもたらさんとする時のみ。グラマス自らが匿っているのだから、私からどうこうするつもりはないわ。」
私の言葉に、少し疑念を抱きつつも安堵した表情を見せた。
一応信用してくれたようだ。
これで少しは警戒心が解けただろうか?
セラに聞きたいことはいくつかある。
魔眼で言葉の真偽が分かるとはいえ、出来る限り彼女自身の言葉で、本音で話して欲しいと私は思っている。
その為にも心の距離感は大切だ。
「さて、色々と聞きたいことがあるのだけれど…。まず聞きたいのは、セラさんはファルのことをどう思っているの?」
「…ファル先生は私の命の恩人であり、母のような存在です。あの方が居なければ、私は処刑されていました…。そして命を救ってくださっただけでなく、生きる道と術を授けてくださったのです。私は誰を敵に回しても、ファル先生の味方をすると誓っています。」
セラの言葉に、嘘偽りは無かった。
リネットもそうだったが、レイは保護した者に『先生』と呼ばれている様子。
心の底からレイを慕っているのだと伝わってくる。
レイが言っていたように、悪人という訳ではなさそうだ。
それに本心と言葉が一致している。
今までに殆ど見たことがないような善人だった。
だからこそ気になった。
何故王都に災厄を放ったのかを…。
「ファルへの気持ちは分かったわ。では本題よ。先日の夜中、王都に魔物を放ったのは何故?申し訳ないけれど、返答次第ではあなたを捕らえることになるわ。」
「…リアラ様、それは私の魔力に酷似した魔力を放つ、黒いドラゴンのことでしょうか……?」
「ええ、そうよ。心当たりがあるのかしら?」
「その……実は──」
少し俯きつつ、セラはあの時のことについて話し始めた。
セラはギルドでの仕事を終え、他のギルド職員2人と共に外食をしたそう。
その後3人でギルドにある職員用の部屋へと戻っていた時、尾行に気付いたセラが2人を先に行かせ、その正体を暴こうとしたのだが……
「敵が近付いてきたと認識した時にはもう遅く、何が起こったのかも分からずに意識を失いました。気付いた時には王都の外に居て、黒いドラゴンとリアラ様やミアス様が戦っておられたのです。」
「そう……。なら何も覚えていないということね。」
「はい…、申し訳ありません……。ですが私1人ではドラゴンなど召喚出来るはずがありません。そしてお気付きかと思いますが、あのドラゴンには私以外の魔力も混ざっていました。その……信じていただけますか…?」
先と同様、セラの言葉に嘘は無い。
数分話した程度だが、悪意や害意を持つような性格ではないと感じた。
魔眼も彼女の言葉が真実だと告げている。
二重人格や、魔眼ですら見破れない何らかの魔法を使用している可能性も捨てきれないが、一先ずは信じてみようと判断した。
ミアスにも視線で聞いたが、了承の意味で頷いていた。
「今はセラさんの話を信じましょう。」
「っ…!本当ですか!?」
「ええ。話の筋は通っていて、貴女からは敵意も感じられないもの。」
私が『セラの指定した時間に合わせる』と言ったのは、セラを試す意味もあった。
彼女が私達へ攻撃を仕掛ける機会を作り、どう出るのか伺ったのだ。
罠を仕掛け、発動させる時間や不意打ちの魔法を撃つ隙も与えた。
しかし彼女がこちらに危害を加える気配は全く無く、こちらの罠だと気付いて機会を伺っている様子もない。
だからこそ信じるに値すると考えたのだ。
「それに……。」
「…?」
「私がファルの立場なら、同じように貴女を保護したでしょう。だからこそファルの判断が間違っていたとは、思いたくないわね。」
「っ…ありがとう……ございます…!」
ファルの判断が間違っていたとすれば、それは私の判断も間違っていたことになる。
私は今回の話を聞いておきながら、信じる選択をし、見逃したのだから。
しかし本当にセラが私達の眼を欺けるほどの実力を隠していたのなら、私やファルと同格という事実でもある。
警戒を絶やさないに越したことはないだろう。
「尾行してきた者の特徴、何か分かるかしら。」
「確か…、真っ黒なローブを着ていました。顔は見えなかったのですが、纏っていた魔力は不気味なほど小さく、おそらく精密な魔力操作で偽装していたのだと思います。」
「相手は相当の手練ということね…。」
セラは嘘を吐いていないと、魔眼が証明している。
そしてそれが意味するのは、彼女が証言した新たな脅威の存在が真実であるということだ。
その存在が知れただけでも、今は良しとするべきだろう。
調査と対策を事前に行うことが出来るのだから。
問題は、何故その者が王都上空に魔物を召喚したのかということ。
一度ドラゴンが倒される所を見ていたはずだ。
見ていなくとも、ここまで王都内に広まっているのだ。
王都に来た者が知らないはずがない。
人々を攻撃することが目的だとしても、ただドラゴンを上空に召喚するだけなど杜撰な計画だ。
ドラゴンが王都を攻撃するとは限らず、下手をすれば何処かへ飛び去ってしまうのだから。
「…何が目的だったのか分からないわね。他に気付いたことはない?」
「他に気付いたこと……あっ、そういえば!私が意識を失う直前、ローブから女性の声で、
『始原の為、少し役立ってもらうわよ。無意味に終わるでしょうけれど。』
と言っていました。」
「始原…?」
無意味に終わると分かっていながら、『始原』とやらの為に行動したというのだろうか?
それに顔は見えなかったと言えど女性である様子。
一体何が目的なのか…。
「『始原』について、ファルに聞けば何か分かるかもしれないわね。セラさん、話を聞かせてくれてありがとう。また協力してもらうことがあると思うわ。その時はよろしくお願いするわね。」
「はいっ。私に出来ることがあれば、何でも協力致します!」
私とミアスは部屋を退室し、レイの部屋へと転移した。
『セラと対話する場を明日の夕方に設けるので、ギルド本部に来て欲しい。』とのことだ。
そうして翌日の夕方、私とミアスはギルド本部〈ギルド総マスター〉の部屋へと《瞬間移動》にて転移した。
部屋で待っていたレイに連れられ、セラの居る場所へと向かう。
そうして用意された部屋に着いたと同時に、レイは身を翻した。
「アタシは失礼するよ。ゆっくりしてくれ。」
そう言ってレイは退室して行った。部屋に残ったのは私とミアス、そしてセラの3人のみ。
レイが気を利かしてくれたのか、外部へ音が漏れないよう部屋全体に結界魔法が張られていた。
おそらく〈ギルド総マスター〉の部屋にかけられているものと同じだろう。
もう1つ巧妙に魔法がかけられているようだが、問題は無いので放置しておくことにした。
「初めまして、リアラ様、ミアス様。私はセラと申します。」
「初めまして。急にごめんなさいね。早速だけれど、私が何を聞きたいのか分かるかしら。」
「私の魔法について、という事で合っているでしょうか…?」
「その通りよ。この部屋には結界が張られているから、聞き耳を立てている者がいても問題ないわ。それと申し訳ないのだけれど、ファルからセラさんの過去についてはある程度聞かせてもらったわ。」
「……私を…、どうなさる……おつもりですか…?」
(王族……それもかの有名なリアラ様…。黒魔法が使えるからって、国外追放とか処刑なんてされない……よね…。私、何か悪いことしたかな……。)
セラは俯き、視線を逸らした。
心を読む限り、どうやら王族でありSランク冒険者である私に、何かされるのではと怯えている様子。
確かに黒魔法は危険極まりない魔法だ。
しかし使い手に人を傷付ける意思が無く、セラのように元奴隷でそうするしかなかったのであれば、監視は付けるとしても国外追放や処刑までする必要はないと考えている。
つまり私がレイの立場だったならば、同じ判断をしたということだ。
「そう怯えなくても大丈夫。ファルから事情を聞いていると言ったでしょう?私がセラさんに危害を加えるとすれば、それは人々に被害をもたらさんとする時のみ。グラマス自らが匿っているのだから、私からどうこうするつもりはないわ。」
私の言葉に、少し疑念を抱きつつも安堵した表情を見せた。
一応信用してくれたようだ。
これで少しは警戒心が解けただろうか?
セラに聞きたいことはいくつかある。
魔眼で言葉の真偽が分かるとはいえ、出来る限り彼女自身の言葉で、本音で話して欲しいと私は思っている。
その為にも心の距離感は大切だ。
「さて、色々と聞きたいことがあるのだけれど…。まず聞きたいのは、セラさんはファルのことをどう思っているの?」
「…ファル先生は私の命の恩人であり、母のような存在です。あの方が居なければ、私は処刑されていました…。そして命を救ってくださっただけでなく、生きる道と術を授けてくださったのです。私は誰を敵に回しても、ファル先生の味方をすると誓っています。」
セラの言葉に、嘘偽りは無かった。
リネットもそうだったが、レイは保護した者に『先生』と呼ばれている様子。
心の底からレイを慕っているのだと伝わってくる。
レイが言っていたように、悪人という訳ではなさそうだ。
それに本心と言葉が一致している。
今までに殆ど見たことがないような善人だった。
だからこそ気になった。
何故王都に災厄を放ったのかを…。
「ファルへの気持ちは分かったわ。では本題よ。先日の夜中、王都に魔物を放ったのは何故?申し訳ないけれど、返答次第ではあなたを捕らえることになるわ。」
「…リアラ様、それは私の魔力に酷似した魔力を放つ、黒いドラゴンのことでしょうか……?」
「ええ、そうよ。心当たりがあるのかしら?」
「その……実は──」
少し俯きつつ、セラはあの時のことについて話し始めた。
セラはギルドでの仕事を終え、他のギルド職員2人と共に外食をしたそう。
その後3人でギルドにある職員用の部屋へと戻っていた時、尾行に気付いたセラが2人を先に行かせ、その正体を暴こうとしたのだが……
「敵が近付いてきたと認識した時にはもう遅く、何が起こったのかも分からずに意識を失いました。気付いた時には王都の外に居て、黒いドラゴンとリアラ様やミアス様が戦っておられたのです。」
「そう……。なら何も覚えていないということね。」
「はい…、申し訳ありません……。ですが私1人ではドラゴンなど召喚出来るはずがありません。そしてお気付きかと思いますが、あのドラゴンには私以外の魔力も混ざっていました。その……信じていただけますか…?」
先と同様、セラの言葉に嘘は無い。
数分話した程度だが、悪意や害意を持つような性格ではないと感じた。
魔眼も彼女の言葉が真実だと告げている。
二重人格や、魔眼ですら見破れない何らかの魔法を使用している可能性も捨てきれないが、一先ずは信じてみようと判断した。
ミアスにも視線で聞いたが、了承の意味で頷いていた。
「今はセラさんの話を信じましょう。」
「っ…!本当ですか!?」
「ええ。話の筋は通っていて、貴女からは敵意も感じられないもの。」
私が『セラの指定した時間に合わせる』と言ったのは、セラを試す意味もあった。
彼女が私達へ攻撃を仕掛ける機会を作り、どう出るのか伺ったのだ。
罠を仕掛け、発動させる時間や不意打ちの魔法を撃つ隙も与えた。
しかし彼女がこちらに危害を加える気配は全く無く、こちらの罠だと気付いて機会を伺っている様子もない。
だからこそ信じるに値すると考えたのだ。
「それに……。」
「…?」
「私がファルの立場なら、同じように貴女を保護したでしょう。だからこそファルの判断が間違っていたとは、思いたくないわね。」
「っ…ありがとう……ございます…!」
ファルの判断が間違っていたとすれば、それは私の判断も間違っていたことになる。
私は今回の話を聞いておきながら、信じる選択をし、見逃したのだから。
しかし本当にセラが私達の眼を欺けるほどの実力を隠していたのなら、私やファルと同格という事実でもある。
警戒を絶やさないに越したことはないだろう。
「尾行してきた者の特徴、何か分かるかしら。」
「確か…、真っ黒なローブを着ていました。顔は見えなかったのですが、纏っていた魔力は不気味なほど小さく、おそらく精密な魔力操作で偽装していたのだと思います。」
「相手は相当の手練ということね…。」
セラは嘘を吐いていないと、魔眼が証明している。
そしてそれが意味するのは、彼女が証言した新たな脅威の存在が真実であるということだ。
その存在が知れただけでも、今は良しとするべきだろう。
調査と対策を事前に行うことが出来るのだから。
問題は、何故その者が王都上空に魔物を召喚したのかということ。
一度ドラゴンが倒される所を見ていたはずだ。
見ていなくとも、ここまで王都内に広まっているのだ。
王都に来た者が知らないはずがない。
人々を攻撃することが目的だとしても、ただドラゴンを上空に召喚するだけなど杜撰な計画だ。
ドラゴンが王都を攻撃するとは限らず、下手をすれば何処かへ飛び去ってしまうのだから。
「…何が目的だったのか分からないわね。他に気付いたことはない?」
「他に気付いたこと……あっ、そういえば!私が意識を失う直前、ローブから女性の声で、
『始原の為、少し役立ってもらうわよ。無意味に終わるでしょうけれど。』
と言っていました。」
「始原…?」
無意味に終わると分かっていながら、『始原』とやらの為に行動したというのだろうか?
それに顔は見えなかったと言えど女性である様子。
一体何が目的なのか…。
「『始原』について、ファルに聞けば何か分かるかもしれないわね。セラさん、話を聞かせてくれてありがとう。また協力してもらうことがあると思うわ。その時はよろしくお願いするわね。」
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