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32話 地下牢にて
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「お、お前は……!」
ジルファーは私に気が付き、さらに震えが増した。
声にならない声を出している。
「ぁ……あぁ……。」
「……堂々としていたジルファー『王太子殿下』はどこへやら。」
私がかけた魔法による影響とはいえ、ここまで弱っている姿を見ると、少し苛っとしてしまう。
この男は、人に仕事を押し付け自分は楽をしていたにも拘わらず、私に冤罪を着せた上で婚約破棄した。それが今度は苦しみを知って『殺してくれ』などとほざいては、私を見て怯えているのだ。
楽だけをして生きてきて、楽になるために死ぬなど、許されるはずがない。……私が許さない。
「そうやって死の恐怖に怯えているといいわ。私はあなたがこの世で最も嫌いなのよ。嫌いな人が苦しむ様を見て、どう思かしら?」
「そ…、そんな……こと………。」
「『ざまあみろ』と思うわよね。そのまま苦しみ続けろって思ってしまう。あなただって他人を貶めていた時、同じ気持ちだったでしょう?」
「……っ…。」
「だから私はね、ジルファー殿下のこんなにも弱った姿を見られて、とっても嬉しいのよ。」
私の言葉に、ジルファーはさらに怯えた様子になった。まるで怪物でも見ているかのような反応だ。
このままジルファーを見ていても仕方がないので、私は地下牢を立ち去った。あの様子であれば、明日か明後日には元に戻っているだろう。完全に話が通じない訳ではなかったのだから。
ジルファーは問題ないと陛下に報告し、私はいつものようにゼーファ様の傍で補佐をしていた。
それから数日後──
明日、謁見の間にてジルファーに罰が与えられる事となった。内容はその時に言い渡されるようだが、廃嫡は確定だろう。
私は様子見と逃亡を図っていないかの確認を兼ねて、ジルファーの居る牢へと再び来ていた。
念の為、ルーヴィルに頼んで周囲に会話が聞こえないようにしてもらった。
「……また来たのか…。」
ジルファーは一瞬私を見て、すぐに視線を逸らした。
ゼーファ様から聞いてはいたが、その態度と口調から、既に元に戻っているのだと分かる。あの怯えていたジルファーの姿は、影も形も無くなっていた。
「すっかり元の調子に戻ったようで何よりだわ。」
「嘲笑いにでも来たのか?」
「まさか。私は様子を見に来ただけよ。何か企んでいないかの確認も兼ねているけれど。」
「そこまでして私の無様な姿を見たいのか?……ラリエット。」
私を睨みながらジルファーはそう言った。リエラの正体を確認したいのだろう。
……正直、この男には正体を明かしても良いと思った。ラリエットとしての気持ちをぶつける機会でもあるからだ。
だがジルファー以外に知られては困る。そこで私自身の影に視線を送ると、察したルーヴィルはすぐに異なる結界を張った。視線だけで理解するとは、彼は本当に優秀だ。
追加で張られた結界は、私が変装を解いたとしても、周囲にはリエラに見えるというものだ。全く、ルーヴィルとヴィーレの二人は、魔法において何でもありなのだと再認識させられる。味方で良かったと心から思った。
私はジルファーの目の前で、仮面を取ると同時に変装を解いた。
「貴様は私を恨んでいるようだが、婚約破棄され貴族ではなくなったことは、貴様自身が悪い。闇魔法使いたる貴様自身がな!」
「……闇魔法使いというだけで不遇な扱いを受けるこの世界で、いずれ婚約破棄され、公爵家を追放されることは解っていたわ。だから覚悟もしていたし、追放後は冒険者として生きるつもりだった…。」
「ならば何故私を恨む?婚約破棄は必要だっただろう。闇魔法使いが王妃など、民も納得する訳がないのだからな!」
「そう思っているのはあなただけよ。今や闇魔法に偏見を持っているのは、貴族だけ。ギルドの冒険者はもちろん、民達も闇魔法を恐れてなどいないわ。」
私が冒険者として活動を始めた頃は、まだ闇魔法を恐れている者が多かった。しかし私が活躍し名が広がるに連れ、『闇魔法も希少属性の一つに過ぎない』と考える者が増えていった。
故に現在は、闇魔法使いだと明かしたところで、特に何かをされるということはなくなっている。それどころか、私に向けられる視線は英雄を見ているかのようなものとなっていた。
「な、ならば貴様の…、リエラの正体を明かしてやる!罪人である元貴族のラリエットだと分かれば、味方をするものなど誰もいない!」
「はぁ……。無知な王子様に良い事を教えてあげるわ。『《上級悪魔》から国を救った英雄』と、『身内を殺そうとし、さらには逃亡を図った罪人』、どちらの言い分を民は信じるかしら?」
「それは……。」
「そもそもあれは冤罪。私を次期王妃の座から引きずり下ろしたかった令嬢達が嘘を吐き、あなたの味方のように振舞っていたに過ぎないのよ。」
「っ…!だが私はこの目で、破られたドレスや壊された装飾品を見た!暗殺者を向けられたとも言っていた…!」
まさかとは思っていたが、本気であの令嬢達の言葉を信じていたとは…。
これはゼーファ様から聞いた話だが、私を陥れた令嬢達の噂が流れているそう。
『ラリエット元公爵令嬢は、冤罪をかけられたのではないか。』
『冤罪ならば、あの令嬢達三名が嘘を吐き、元公爵令嬢を陥れたのではないか。』
今流れている噂はこのようなものだが、ディールト兄様が暗躍し、追い打ちをかけるようにさらなる噂を流しているそう。
『王太子殿下の仕事を全て代わりに行っていたラリエット元公爵令嬢が、彼女達に嫌がらせなどを行う時間は無かったはず。まして暗殺者を差し向けることも不可能だろう。』
……という、冤罪であることを後押しするかのような内容だった。
これらの噂により三名の令嬢達にも当然、影響はあったようだ。
王太子に見込み無しと判断したあの令嬢の内一人は、他の有力貴族との婚約を決めたそうだが、噂が広がると同時に婚約を解消された。残る二人も婚約を拒否される状況であり、私を陥れた令嬢達は皆、社交界での立場すら失いつつあるという。
私が手を下すまでもなく、ディールト兄様などによって、彼女達は自らの行いを悔いることになっているようだ。
「馬鹿馬鹿しいわね……。本当に彼女達の言葉が事実だと思っていたの?全て虚言だと、何故考えないのかしら。」
「だ、だが……。」
「『証拠』なんて、いくらでも捏造できるのよ。自分で壊したものを『他人に壊された』と言っても、真実かどうかは分からないわ。それを証拠として認めるか否かは、その人次第。結局は互いの関係や感情に左右されるということね。」
「っ……。」
「それに、噂で聞いたことだけれど、彼女達も大変なことになっているそうよ?」
「なっ…!」
私は彼女達の現状を、それとなくジルファーに話した。それでようやく、嘘を吐いていたのではと考え直した様子。
「私が婚約破棄をし、貴様が悪事を働いていたなどと言わなければ、こんなことにはならなかったと言うのか……?」
「……。」
ジルファーのこの問いに、私は答えなかった。
馬鹿王子が婚約破棄をあの場で宣言しなくとも、私は婚約破棄されるように仕向けただろう。そして婚約破棄と公爵家追放はセットだ。私がいくら努力しようと、馬鹿王子が馬鹿である限り、この結果は必然だったと言える。
「だがそれもこれも……全ては貴様のせいだ…!」
「……はぁ?」
「貴様が闇魔法使いでさえなければ、私は婚約破棄などしなかった!」
……ジルファーという男は、どうにも私をキレさせることが得意らしい。
だが私も自重という言葉を覚えた。馬鹿に怒りをぶつけたところで、何の意味もない。話にもならない言葉が返ってくるだけなのだ。
解っていても、今回ばかりは抑えられそうにない。
ずっと我慢していたのだ。今日で一生話すことなどないであろうこの男に、最後くらいは本気の怒りをぶつけても良いはずだ。明日はゼーファ様の後ろで見ているだけなのだから。
私は抑えていた魔力を放った──
ジルファーは私に気が付き、さらに震えが増した。
声にならない声を出している。
「ぁ……あぁ……。」
「……堂々としていたジルファー『王太子殿下』はどこへやら。」
私がかけた魔法による影響とはいえ、ここまで弱っている姿を見ると、少し苛っとしてしまう。
この男は、人に仕事を押し付け自分は楽をしていたにも拘わらず、私に冤罪を着せた上で婚約破棄した。それが今度は苦しみを知って『殺してくれ』などとほざいては、私を見て怯えているのだ。
楽だけをして生きてきて、楽になるために死ぬなど、許されるはずがない。……私が許さない。
「そうやって死の恐怖に怯えているといいわ。私はあなたがこの世で最も嫌いなのよ。嫌いな人が苦しむ様を見て、どう思かしら?」
「そ…、そんな……こと………。」
「『ざまあみろ』と思うわよね。そのまま苦しみ続けろって思ってしまう。あなただって他人を貶めていた時、同じ気持ちだったでしょう?」
「……っ…。」
「だから私はね、ジルファー殿下のこんなにも弱った姿を見られて、とっても嬉しいのよ。」
私の言葉に、ジルファーはさらに怯えた様子になった。まるで怪物でも見ているかのような反応だ。
このままジルファーを見ていても仕方がないので、私は地下牢を立ち去った。あの様子であれば、明日か明後日には元に戻っているだろう。完全に話が通じない訳ではなかったのだから。
ジルファーは問題ないと陛下に報告し、私はいつものようにゼーファ様の傍で補佐をしていた。
それから数日後──
明日、謁見の間にてジルファーに罰が与えられる事となった。内容はその時に言い渡されるようだが、廃嫡は確定だろう。
私は様子見と逃亡を図っていないかの確認を兼ねて、ジルファーの居る牢へと再び来ていた。
念の為、ルーヴィルに頼んで周囲に会話が聞こえないようにしてもらった。
「……また来たのか…。」
ジルファーは一瞬私を見て、すぐに視線を逸らした。
ゼーファ様から聞いてはいたが、その態度と口調から、既に元に戻っているのだと分かる。あの怯えていたジルファーの姿は、影も形も無くなっていた。
「すっかり元の調子に戻ったようで何よりだわ。」
「嘲笑いにでも来たのか?」
「まさか。私は様子を見に来ただけよ。何か企んでいないかの確認も兼ねているけれど。」
「そこまでして私の無様な姿を見たいのか?……ラリエット。」
私を睨みながらジルファーはそう言った。リエラの正体を確認したいのだろう。
……正直、この男には正体を明かしても良いと思った。ラリエットとしての気持ちをぶつける機会でもあるからだ。
だがジルファー以外に知られては困る。そこで私自身の影に視線を送ると、察したルーヴィルはすぐに異なる結界を張った。視線だけで理解するとは、彼は本当に優秀だ。
追加で張られた結界は、私が変装を解いたとしても、周囲にはリエラに見えるというものだ。全く、ルーヴィルとヴィーレの二人は、魔法において何でもありなのだと再認識させられる。味方で良かったと心から思った。
私はジルファーの目の前で、仮面を取ると同時に変装を解いた。
「貴様は私を恨んでいるようだが、婚約破棄され貴族ではなくなったことは、貴様自身が悪い。闇魔法使いたる貴様自身がな!」
「……闇魔法使いというだけで不遇な扱いを受けるこの世界で、いずれ婚約破棄され、公爵家を追放されることは解っていたわ。だから覚悟もしていたし、追放後は冒険者として生きるつもりだった…。」
「ならば何故私を恨む?婚約破棄は必要だっただろう。闇魔法使いが王妃など、民も納得する訳がないのだからな!」
「そう思っているのはあなただけよ。今や闇魔法に偏見を持っているのは、貴族だけ。ギルドの冒険者はもちろん、民達も闇魔法を恐れてなどいないわ。」
私が冒険者として活動を始めた頃は、まだ闇魔法を恐れている者が多かった。しかし私が活躍し名が広がるに連れ、『闇魔法も希少属性の一つに過ぎない』と考える者が増えていった。
故に現在は、闇魔法使いだと明かしたところで、特に何かをされるということはなくなっている。それどころか、私に向けられる視線は英雄を見ているかのようなものとなっていた。
「な、ならば貴様の…、リエラの正体を明かしてやる!罪人である元貴族のラリエットだと分かれば、味方をするものなど誰もいない!」
「はぁ……。無知な王子様に良い事を教えてあげるわ。『《上級悪魔》から国を救った英雄』と、『身内を殺そうとし、さらには逃亡を図った罪人』、どちらの言い分を民は信じるかしら?」
「それは……。」
「そもそもあれは冤罪。私を次期王妃の座から引きずり下ろしたかった令嬢達が嘘を吐き、あなたの味方のように振舞っていたに過ぎないのよ。」
「っ…!だが私はこの目で、破られたドレスや壊された装飾品を見た!暗殺者を向けられたとも言っていた…!」
まさかとは思っていたが、本気であの令嬢達の言葉を信じていたとは…。
これはゼーファ様から聞いた話だが、私を陥れた令嬢達の噂が流れているそう。
『ラリエット元公爵令嬢は、冤罪をかけられたのではないか。』
『冤罪ならば、あの令嬢達三名が嘘を吐き、元公爵令嬢を陥れたのではないか。』
今流れている噂はこのようなものだが、ディールト兄様が暗躍し、追い打ちをかけるようにさらなる噂を流しているそう。
『王太子殿下の仕事を全て代わりに行っていたラリエット元公爵令嬢が、彼女達に嫌がらせなどを行う時間は無かったはず。まして暗殺者を差し向けることも不可能だろう。』
……という、冤罪であることを後押しするかのような内容だった。
これらの噂により三名の令嬢達にも当然、影響はあったようだ。
王太子に見込み無しと判断したあの令嬢の内一人は、他の有力貴族との婚約を決めたそうだが、噂が広がると同時に婚約を解消された。残る二人も婚約を拒否される状況であり、私を陥れた令嬢達は皆、社交界での立場すら失いつつあるという。
私が手を下すまでもなく、ディールト兄様などによって、彼女達は自らの行いを悔いることになっているようだ。
「馬鹿馬鹿しいわね……。本当に彼女達の言葉が事実だと思っていたの?全て虚言だと、何故考えないのかしら。」
「だ、だが……。」
「『証拠』なんて、いくらでも捏造できるのよ。自分で壊したものを『他人に壊された』と言っても、真実かどうかは分からないわ。それを証拠として認めるか否かは、その人次第。結局は互いの関係や感情に左右されるということね。」
「っ……。」
「それに、噂で聞いたことだけれど、彼女達も大変なことになっているそうよ?」
「なっ…!」
私は彼女達の現状を、それとなくジルファーに話した。それでようやく、嘘を吐いていたのではと考え直した様子。
「私が婚約破棄をし、貴様が悪事を働いていたなどと言わなければ、こんなことにはならなかったと言うのか……?」
「……。」
ジルファーのこの問いに、私は答えなかった。
馬鹿王子が婚約破棄をあの場で宣言しなくとも、私は婚約破棄されるように仕向けただろう。そして婚約破棄と公爵家追放はセットだ。私がいくら努力しようと、馬鹿王子が馬鹿である限り、この結果は必然だったと言える。
「だがそれもこれも……全ては貴様のせいだ…!」
「……はぁ?」
「貴様が闇魔法使いでさえなければ、私は婚約破棄などしなかった!」
……ジルファーという男は、どうにも私をキレさせることが得意らしい。
だが私も自重という言葉を覚えた。馬鹿に怒りをぶつけたところで、何の意味もない。話にもならない言葉が返ってくるだけなのだ。
解っていても、今回ばかりは抑えられそうにない。
ずっと我慢していたのだ。今日で一生話すことなどないであろうこの男に、最後くらいは本気の怒りをぶつけても良いはずだ。明日はゼーファ様の後ろで見ているだけなのだから。
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