34 / 34
最終話 償いとその後
しおりを挟む
──翌日。
玉座の間にて、馬鹿王子へ罰が下される日となった。
以前と同じように玉座には国王陛下が、その左隣には王妃陛下が、右隣にはゼーファ様が座っている。当然、私はゼーファ様の後方で控えていた。
玉座の階段下には、中央を避けて貴族達が左右に立っている。
「此度の罪人を入れよ。」
「はっ!」
陛下の命令で、馬鹿王子が玉座の間に入ってきた。俯き、ふらふらと前へ歩いてくる。満身創痍といった様子だ。おそらく私の魔法の影響だろう。
「罪人ジルファーよ。貴様は《悪魔族》を呼び出す召喚魔法を行わせた上、その罪をゼーファやリエラ殿に着せようとし、さらには逃亡を図った。……何か言うことはあるか?」
「と、逃亡は誰かが勝手に、私を転移させただけです…!」
「リエラ殿によれば、貴族が転移させたことを貴様は知っていたようだが?」
「っ……それは…、そのようなことを行う貴族に、心当たりがあっただけで……。」
馬鹿王子にしては見事な言い訳だ。陛下も逃亡までは罪に問うつもりはないだろう。
故にこの言い訳を認めることにしたようだ。
「……逃亡を図った事については、あの者が独断で行った可能性もあろう。だがそれ以外の罪については、言い逃れできぬぞ。」
「…っ……はい…。」
もう逃げることは叶わないと悟ってか、馬鹿王子はあっさりと罪を認めた。
抵抗する様子がないどころか、必死に苦痛に耐えているように見える。私の魔法で魔力回路を傷付けられた痛みを、周囲に気付かれまいと耐え隠しているのだろう。
外傷は何も無いにも拘わらず、激痛が続く。それが魔力回路損傷の影響だ。
約一日経ってようやく激痛から解放されたかと思えば、一時間後には再び魔法が発動されるようになっている。そして一年間はこのループから逃れられない。
「これより、ジルファー・アンドレイズに罰を言い渡す。証人はこの場にいる者全てだ。」
この言葉に、王妃陛下やゼーファ様含め貴族達が頷いた。
そして陛下が立ち上がり、馬鹿王子を見下ろす。
「ジルファー・アンドレイズを廃嫡とし、監視の下、辺境での強制労働とする。」
陛下のこの決定に、誰も異論は無い様子だった。息子に対する陛下のせめてもの情けだと、皆が理解していたからだ。
強制労働は死刑より軽く、終身刑よりも重い。奴隷のようにこき使われ、労働の場所によっては死に至る場合もある。さらに個人に対する監視を付けるとなれば、より辛いものとなるだろう。逃げ出す事など絶対にできないのだから。
そして馬鹿王子が不審な動きを見せればすぐ分かるように、ヴィーレに頼んで彼女の配下の《悪魔族》を、馬鹿王子に付けてもらった。
それから一年後──
私はゼーファ様の視察に同行し、とある辺境の村へと向かっていた。
そこは罪人達が罪を償う為の、強制労働の場としても知られている村だ。荒地の開墾や魔物討伐など、かなり過酷な肉体労働をさせられていると聞く。
馬車での移動は途中までしかできない為、村への移動は徒歩も必要となる。それほどまでに辺境の地なのだ。
視察は帰路を含めて一週間だった。ギルドマスターのエデスラードに『一週間ほど依頼を受けられない』と伝えたところ、かなり難しい顔をしていた。
とはいえ最近はSランク相当の依頼があまりない。あっても困るのだが、基本的にはエデスラードでも対処可能なので、何も問題は無いだろう。
「ゼーファ・アンドレイズ殿下、レワッド村へようこそお越しくださいました。村長のエメゾと申します。」
「其方がエメゾ村長か。今日はよろしく頼む。」
村長に付いて歩いていくと、罪人達の強制労働場所へと着いた。労働をしている全員が魔法使用不可となる、破壊不能な魔道具を手首に付けられている。
そして罪人達の他に、監視が十一名ほど居た。それぞれがかなりの実力者であると、見ただけで分かった。十名は強制労働に処された者達の監視をしているが、もう一名は馬鹿元王子付きの監視だ。
ゼーファ様はその中に見慣れた顔を見つけ、一直線に向かっていく。
「久しいな、ジルファーよ。」
「…何故姉上……ゼーファ殿下がこのような場所に?私の惨めな姿でも見に来たのですか?」
「ただの視察じゃ。陛下もお主の様子を気にされておった。廃嫡となれど、実の息子である事実は変わらぬ。故に一人の親として、心配なのじゃろう。」
「……ならばこんな場所に送らなければ良かったのでは?」
「それは無理よな。ここは己が罪を、一生をかけて償う場。それほどの重罪を犯したのじゃ。無かったことにはできぬ。」
ゼーファ様の言う通りだと、私も考える。
確かに、《悪魔族》召喚についての一件を隠蔽してしまう手段はあった。馬鹿元王子は廃嫡もされず、このような場所で強制労働させられることすらなかっただろう。
だがその場合、私とゼーファ様が馬鹿元王子に嵌められることになるのだ。それを防ぐ為に、あの場で捕らえた。
《悪魔族》召喚で私達を巻き込んだ時点で、王子としての命運は尽きていたという訳だ。
「妾は期待していたのじゃがな……。ラリエットに感化され、自らできることをしていってくれると…、そう思っていた。残念で他ならぬ…。」
「…私には私なりの考えがある。それは貴女が一番理解しているはずだ。だがそこに居る女の所為で、全てが無駄になった。貴様さえいなければ、私が王となれたものを……!」
拳を握りしめ、ゼーファ様の斜め後ろで控える私を、忌々しそうに見てきた。
私が以前かけた闇魔法の効果は既に消えており、強気な姿勢が戻っているように思える。もう一度魔法をかけようかとも考えたが、さすがにやめておいた。陛下の許可を得ていないからだ。
確かに私が仕組んだこともある。ゼーファ様が関わっている部分も少なからずあるのだ。
だが結局は、《悪魔族》の召喚を行わせたこの馬鹿が悪い。ある意味自爆してくれたので、私としては楽だったが。
私は溜息を吐いてから、目の前の馬鹿を睨んだ。
「あなたが堕ちたのは自分の所為よ。他人の所為にしないで欲しいわね。」
「っ……。」
「リエラの言う通りじゃな。ジルファーよ、これからもしっかりと働き、己の罪を贖うがよい。──罪人達の監視、よろしく頼むぞ。」
「「「はっ!」」」
その後、視察は順調に進み、翌日の昼過ぎには村を出た。
馬車まで徒歩で歩いていると、ゼーファ様が話しかけてきた。
「ジルファーが廃嫡となった時、リエラは冒険者としてだけの生活に戻るのかと思っていたぞ。」
「それは、ゼーファ様の元を去るということ?」
「そうじゃ。あやつへの復讐を果たし、妾が王となることが確定した今、妾に仕える意味など無くなったも同然であろう。命を狙われることも、もはや無いのじゃからな。」
ゼーファ様の言いたいことは分かる。私の最たる目的は既に果たされたのだ。故に客観的に見るならば、私がゼーファ様に仕えている意味など無いだろう。
だが……
「ゼーファ様にそう思われていたなんて心外ね。私はあの時誓ったはずよ。『王国のより良い未来の為に、この身を捧げる』…と。たとえ当初の目的を果たしたとしても、ゼーファ様の元を離れるつもりなんてなかったわ。」
「そうか…、そうだったな……。」
私の言葉に、ゼーファ様は俯きつつも嬉しそうな顔をしていた。
「それに、次期国王の傍にSランク冒険者が付いているとなれば、それだけで可能な事が増えるでしょう?王となった後も仕えて良いのならば、他国への抑止力として私を使っても構わないわ。当然、冒険者でもあるから戦争に参加する気は無いけれど。」
「……感謝する。必ずや、今より良い王国にして見せよう。」
ゼーファ様であれば、よい国になると確信できる。
そしてもし戦争が避けられないような状況に陥り、私の大切な者達に危害が加わりそうであれば、冒険者を辞めてでも戦争に参加するつもりだ。
とはいえ、できる限り人を救う側でいたいのも本音だった。ゼーファ様が間違った道に進まないよう傍で仕え、支え続けようと私は心の中で誓った。
私の元婚約者は、王子から罪人という真逆の地位へと堕ちた。そして現在も過酷な強制労働を強いられている。
婚約破棄され冤罪までかけられた事への復讐は、満足のいくものとなったのだ。これからはゼーファ様を全力で支えるのみ。
私は改まってゼーファ様を見る。
「ゼーファ様。私は貴女が民の為に行動する限り、傍で支え続けましょう。貴女の目となり耳となり、盾として仕えます。ですが剣となれないことはお許しを。」
「許す。お主の本職は冒険者であろう。民を救う側でいて欲しいと、妾も思っておる。そして妾が誤った選択をしそうになった時は、遠慮なく止めて欲しい。」
「無論です。それが側近としての務めであり、ゼーファ様が私に求めている事ですから。」
「うむ。これからもよろしく頼む。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
互いに笑顔でそう言い、明るい気持ちで馬車へと向かった。
ゼーファ様が国を豊かにしていく瞬間を、最も近い場所から見届けられるのだ。これ以上ないほどに嬉しいことであり、今後が益々楽しみになった。
──それから数ヶ月後、ゼーファ・アンドレイズは国王陛下からの試練を無事乗り越え、さらに数年後には王国初の女王に即位した。
アンドレイズ王国は黄金期を迎え、ゼーファは歴史に残る『賢王』と、リエラは『闇黒麗裂』または『闇黒英雄』とそれぞれ称えられたが、それはまた別の話である──
玉座の間にて、馬鹿王子へ罰が下される日となった。
以前と同じように玉座には国王陛下が、その左隣には王妃陛下が、右隣にはゼーファ様が座っている。当然、私はゼーファ様の後方で控えていた。
玉座の階段下には、中央を避けて貴族達が左右に立っている。
「此度の罪人を入れよ。」
「はっ!」
陛下の命令で、馬鹿王子が玉座の間に入ってきた。俯き、ふらふらと前へ歩いてくる。満身創痍といった様子だ。おそらく私の魔法の影響だろう。
「罪人ジルファーよ。貴様は《悪魔族》を呼び出す召喚魔法を行わせた上、その罪をゼーファやリエラ殿に着せようとし、さらには逃亡を図った。……何か言うことはあるか?」
「と、逃亡は誰かが勝手に、私を転移させただけです…!」
「リエラ殿によれば、貴族が転移させたことを貴様は知っていたようだが?」
「っ……それは…、そのようなことを行う貴族に、心当たりがあっただけで……。」
馬鹿王子にしては見事な言い訳だ。陛下も逃亡までは罪に問うつもりはないだろう。
故にこの言い訳を認めることにしたようだ。
「……逃亡を図った事については、あの者が独断で行った可能性もあろう。だがそれ以外の罪については、言い逃れできぬぞ。」
「…っ……はい…。」
もう逃げることは叶わないと悟ってか、馬鹿王子はあっさりと罪を認めた。
抵抗する様子がないどころか、必死に苦痛に耐えているように見える。私の魔法で魔力回路を傷付けられた痛みを、周囲に気付かれまいと耐え隠しているのだろう。
外傷は何も無いにも拘わらず、激痛が続く。それが魔力回路損傷の影響だ。
約一日経ってようやく激痛から解放されたかと思えば、一時間後には再び魔法が発動されるようになっている。そして一年間はこのループから逃れられない。
「これより、ジルファー・アンドレイズに罰を言い渡す。証人はこの場にいる者全てだ。」
この言葉に、王妃陛下やゼーファ様含め貴族達が頷いた。
そして陛下が立ち上がり、馬鹿王子を見下ろす。
「ジルファー・アンドレイズを廃嫡とし、監視の下、辺境での強制労働とする。」
陛下のこの決定に、誰も異論は無い様子だった。息子に対する陛下のせめてもの情けだと、皆が理解していたからだ。
強制労働は死刑より軽く、終身刑よりも重い。奴隷のようにこき使われ、労働の場所によっては死に至る場合もある。さらに個人に対する監視を付けるとなれば、より辛いものとなるだろう。逃げ出す事など絶対にできないのだから。
そして馬鹿王子が不審な動きを見せればすぐ分かるように、ヴィーレに頼んで彼女の配下の《悪魔族》を、馬鹿王子に付けてもらった。
それから一年後──
私はゼーファ様の視察に同行し、とある辺境の村へと向かっていた。
そこは罪人達が罪を償う為の、強制労働の場としても知られている村だ。荒地の開墾や魔物討伐など、かなり過酷な肉体労働をさせられていると聞く。
馬車での移動は途中までしかできない為、村への移動は徒歩も必要となる。それほどまでに辺境の地なのだ。
視察は帰路を含めて一週間だった。ギルドマスターのエデスラードに『一週間ほど依頼を受けられない』と伝えたところ、かなり難しい顔をしていた。
とはいえ最近はSランク相当の依頼があまりない。あっても困るのだが、基本的にはエデスラードでも対処可能なので、何も問題は無いだろう。
「ゼーファ・アンドレイズ殿下、レワッド村へようこそお越しくださいました。村長のエメゾと申します。」
「其方がエメゾ村長か。今日はよろしく頼む。」
村長に付いて歩いていくと、罪人達の強制労働場所へと着いた。労働をしている全員が魔法使用不可となる、破壊不能な魔道具を手首に付けられている。
そして罪人達の他に、監視が十一名ほど居た。それぞれがかなりの実力者であると、見ただけで分かった。十名は強制労働に処された者達の監視をしているが、もう一名は馬鹿元王子付きの監視だ。
ゼーファ様はその中に見慣れた顔を見つけ、一直線に向かっていく。
「久しいな、ジルファーよ。」
「…何故姉上……ゼーファ殿下がこのような場所に?私の惨めな姿でも見に来たのですか?」
「ただの視察じゃ。陛下もお主の様子を気にされておった。廃嫡となれど、実の息子である事実は変わらぬ。故に一人の親として、心配なのじゃろう。」
「……ならばこんな場所に送らなければ良かったのでは?」
「それは無理よな。ここは己が罪を、一生をかけて償う場。それほどの重罪を犯したのじゃ。無かったことにはできぬ。」
ゼーファ様の言う通りだと、私も考える。
確かに、《悪魔族》召喚についての一件を隠蔽してしまう手段はあった。馬鹿元王子は廃嫡もされず、このような場所で強制労働させられることすらなかっただろう。
だがその場合、私とゼーファ様が馬鹿元王子に嵌められることになるのだ。それを防ぐ為に、あの場で捕らえた。
《悪魔族》召喚で私達を巻き込んだ時点で、王子としての命運は尽きていたという訳だ。
「妾は期待していたのじゃがな……。ラリエットに感化され、自らできることをしていってくれると…、そう思っていた。残念で他ならぬ…。」
「…私には私なりの考えがある。それは貴女が一番理解しているはずだ。だがそこに居る女の所為で、全てが無駄になった。貴様さえいなければ、私が王となれたものを……!」
拳を握りしめ、ゼーファ様の斜め後ろで控える私を、忌々しそうに見てきた。
私が以前かけた闇魔法の効果は既に消えており、強気な姿勢が戻っているように思える。もう一度魔法をかけようかとも考えたが、さすがにやめておいた。陛下の許可を得ていないからだ。
確かに私が仕組んだこともある。ゼーファ様が関わっている部分も少なからずあるのだ。
だが結局は、《悪魔族》の召喚を行わせたこの馬鹿が悪い。ある意味自爆してくれたので、私としては楽だったが。
私は溜息を吐いてから、目の前の馬鹿を睨んだ。
「あなたが堕ちたのは自分の所為よ。他人の所為にしないで欲しいわね。」
「っ……。」
「リエラの言う通りじゃな。ジルファーよ、これからもしっかりと働き、己の罪を贖うがよい。──罪人達の監視、よろしく頼むぞ。」
「「「はっ!」」」
その後、視察は順調に進み、翌日の昼過ぎには村を出た。
馬車まで徒歩で歩いていると、ゼーファ様が話しかけてきた。
「ジルファーが廃嫡となった時、リエラは冒険者としてだけの生活に戻るのかと思っていたぞ。」
「それは、ゼーファ様の元を去るということ?」
「そうじゃ。あやつへの復讐を果たし、妾が王となることが確定した今、妾に仕える意味など無くなったも同然であろう。命を狙われることも、もはや無いのじゃからな。」
ゼーファ様の言いたいことは分かる。私の最たる目的は既に果たされたのだ。故に客観的に見るならば、私がゼーファ様に仕えている意味など無いだろう。
だが……
「ゼーファ様にそう思われていたなんて心外ね。私はあの時誓ったはずよ。『王国のより良い未来の為に、この身を捧げる』…と。たとえ当初の目的を果たしたとしても、ゼーファ様の元を離れるつもりなんてなかったわ。」
「そうか…、そうだったな……。」
私の言葉に、ゼーファ様は俯きつつも嬉しそうな顔をしていた。
「それに、次期国王の傍にSランク冒険者が付いているとなれば、それだけで可能な事が増えるでしょう?王となった後も仕えて良いのならば、他国への抑止力として私を使っても構わないわ。当然、冒険者でもあるから戦争に参加する気は無いけれど。」
「……感謝する。必ずや、今より良い王国にして見せよう。」
ゼーファ様であれば、よい国になると確信できる。
そしてもし戦争が避けられないような状況に陥り、私の大切な者達に危害が加わりそうであれば、冒険者を辞めてでも戦争に参加するつもりだ。
とはいえ、できる限り人を救う側でいたいのも本音だった。ゼーファ様が間違った道に進まないよう傍で仕え、支え続けようと私は心の中で誓った。
私の元婚約者は、王子から罪人という真逆の地位へと堕ちた。そして現在も過酷な強制労働を強いられている。
婚約破棄され冤罪までかけられた事への復讐は、満足のいくものとなったのだ。これからはゼーファ様を全力で支えるのみ。
私は改まってゼーファ様を見る。
「ゼーファ様。私は貴女が民の為に行動する限り、傍で支え続けましょう。貴女の目となり耳となり、盾として仕えます。ですが剣となれないことはお許しを。」
「許す。お主の本職は冒険者であろう。民を救う側でいて欲しいと、妾も思っておる。そして妾が誤った選択をしそうになった時は、遠慮なく止めて欲しい。」
「無論です。それが側近としての務めであり、ゼーファ様が私に求めている事ですから。」
「うむ。これからもよろしく頼む。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
互いに笑顔でそう言い、明るい気持ちで馬車へと向かった。
ゼーファ様が国を豊かにしていく瞬間を、最も近い場所から見届けられるのだ。これ以上ないほどに嬉しいことであり、今後が益々楽しみになった。
──それから数ヶ月後、ゼーファ・アンドレイズは国王陛下からの試練を無事乗り越え、さらに数年後には王国初の女王に即位した。
アンドレイズ王国は黄金期を迎え、ゼーファは歴史に残る『賢王』と、リエラは『闇黒麗裂』または『闇黒英雄』とそれぞれ称えられたが、それはまた別の話である──
198
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(3件)
あなたにおすすめの小説
永遠の誓いをあなたに ~何でも欲しがる妹がすべてを失ってからわたしが溺愛されるまで~
畔本グラヤノン
恋愛
両親に愛される妹エイミィと愛されない姉ジェシカ。ジェシカはひょんなことで公爵令息のオーウェンと知り合い、周囲から婚約を噂されるようになる。ある日ジェシカはオーウェンに王族の出席する式典に招待されるが、ジェシカの代わりに式典に出ることを目論んだエイミィは邪魔なジェシカを消そうと考えるのだった。
婚約破棄されたので、もう誰の役にも立たないことにしました 〜静かな公爵家で、何もしない私の本当の人生が始まります〜
ふわふわ
恋愛
王太子の婚約者として、
完璧であることを求められ続けてきた令嬢エリシア。
だがある日、彼女は一方的に婚約を破棄される。
理由は簡単だった。
「君は役に立ちすぎた」から。
すべてを失ったはずの彼女が身を寄せたのは、
“静かな公爵”と呼ばれるアルトゥール・クロイツの屋敷。
そこで待っていたのは――
期待も、役割も、努力の強要もない日々だった。
前に出なくていい。
誰かのために壊れなくていい。
何もしなくても、ここにいていい。
「第二の人生……いえ、これからが本当の人生です」
婚約破棄ざまぁのその先で描かれる、
何者にもならなくていいヒロインの再生と、
放っておく優しさに満ちた静かな溺愛。
これは、
“役に立たなくなった”令嬢が、
ようやく自分として生き始める物語。
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。
やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。
落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。
毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。
様子がおかしい青年に気づく。
ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。
ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最終話まで予約投稿済です。
次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。
ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。
楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。
最愛の人に裏切られ死んだ私ですが、人生をやり直します〜今度は【真実の愛】を探し、元婚約者の後悔を笑って見届ける〜
腐ったバナナ
恋愛
愛する婚約者アラン王子に裏切られ、非業の死を遂げた公爵令嬢エステル。
「二度と誰も愛さない」と誓った瞬間、【死に戻り】を果たし、愛の感情を失った冷徹な復讐者として覚醒する。
エステルの標的は、自分を裏切った元婚約者と仲間たち。彼女は未来の知識を武器に、王国の影の支配者ノア宰相と接触。「私の知性を利用し、絶対的な庇護を」と、大胆な契約結婚を持ちかける。
婚約破棄されました。
まるねこ
恋愛
私、ルナ・ブラウン。歳は本日14歳となったところですわ。家族は父ラスク・ブラウン公爵と母オリヴィエ、そして3つ上の兄、アーロの4人家族。
本日、私の14歳の誕生日のお祝いと、婚約者のお披露目会を兼ねたパーティーの場でそれは起こりました。
ド定番的な婚約破棄からの恋愛物です。
習作なので短めの話となります。
恋愛大賞に応募してみました。内容は変わっていませんが、少し文を整えています。
ふんわり設定で気軽に読んでいただければ幸いです。
Copyright©︎2020-まるねこ
【完結】義家族に婚約者も、家も奪われたけれど幸せになります〜義妹達は華麗に笑う
鏑木 うりこ
恋愛
お姉様、お姉様の婚約者、私にくださらない?地味なお姉様より私の方がお似合いですもの!
お姉様、お姉様のお家。私にくださらない?お姉様に伯爵家の当主なんて務まらないわ
お母様が亡くなって喪も明けないうちにやってきた新しいお義母様には私より一つしか違わない双子の姉妹を連れて来られました。
とても美しい姉妹ですが、私はお義母様と義妹達に辛く当たられてしまうのです。
この話は特殊な形で進んで行きます。表(ベアトリス視点が多い)と裏(義母・義妹視点が多い)が入り乱れますので、混乱したら申し訳ないですが、書いていてとても楽しかったです。
従姉妹に婚約者を奪われました。どうやら玉の輿婚がゆるせないようです
hikari
恋愛
公爵ご令息アルフレッドに婚約破棄を言い渡された男爵令嬢カトリーヌ。なんと、アルフレッドは従姉のルイーズと婚約していたのだ。
ルイーズは伯爵家。
「お前に侯爵夫人なんて分不相応だわ。お前なんか平民と結婚すればいいんだ!」
と言われてしまう。
その出来事に学園時代の同級生でラーマ王国の第五王子オスカルが心を痛める。
そしてオスカルはカトリーヌに惚れていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
夜桜様、ご感想並びにご指摘、ありがとうございますm(*_ _)m
10話におきまして、『両陛下』と書いていた所を『両殿下』に修正致しました。
完全に誤字です(><;)
引き続き、ご愛読いただけましたら幸いです。