【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒

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彼…?も同じようです

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「変身魔法、見事なものでした。魔力の質まで再現されているのですね。」

「貴女には見抜かれてしまったけれどね。」

「それでアーリグェー様、私に何用でしょうか。」

「ああ、そうだった。話があってね。」


(わざわざこんな場所に瞬間移動したんだもんね。内密の話だろうなぁ…。でも私達、初対面だよね!?)


ある意味、拉致されたと言っても過言ではないこの状況で、内密な話とはますます気になるものである。

エフェンは乙女ゲームで『誠実、しかしどこか抜けている』といったイメージで、真面目なのだが少し残念なキャラだったはずだ。
しかし目の前にいる彼は、くだけている時のディルジアの様だ。

知ってるエフェンとは違う様子に、私は少し身構える。


「早速だが、1つ質問だ。」

「はい…?」

「貴女は、皆に隠していることがある。違うかい?」

「……それは、どういう意味でしょうか。」

「そのままだよ。絶対に他言してはならないと、自分で分かっている秘密がある。」

「……。」

「例えば『過去』…とかかな。」

「……っ!」

「当たりかな?」


(まさか私が転生した事を知っている?)


そう思わずにはいられなかった。
少し気まずい沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは、エフェンだった。


「……相手から言わせるのは失礼だな。実は、私は『転生者』だ。」

「…! それは真でしょうか。」

「本当だ。前世は日本という国で生きた過去がある。」

「……そこまで言われては、私も言わなければなりませんね。」

「という事は?」

「はい。私も『転生者』です。貴方と同じ、元日本人です。」

「やっぱり!どう考えてもゲームのヴァリフィアと違ったから、もしかしてと思って……。」


(私だけじゃなかったんだ……この世界に転生したのは…!何か少しほっとするね。)


エフェンも転生者だと知り、安心した。
しかし、彼は気になる言葉ワードを口にした。


「ゲーム…?」

「貴女もプレイしていたんじゃないか?あの乙女ゲームを。」

「えぇ…と?プレイしてはいましたけれど……男性が乙女ゲーム…?」

「ああ、そこか。私の前世の姿を、変身魔法で見せてあげよう。」


そう言うと、一瞬の内に姿が変わる。
黒髪を後ろで結った、少し高身長な女性だった。
どこかスフレと似た雰囲気を纏っていた。


「じょ、女性!?」

「驚いたか?男っぽいとよく言われたものだ。だからこそ、自分に近いキャラであるスフレ先生は演じやすくてな。」

「そうだったのですね。」

「まさか男に転生するとは思わなかったけどな、はははっ!」

「は、はぁ…。」

「こんな重要な話、聞かれてたらまずいな…。」

「それについてはご安心を。貴方が打ち明ける前から、音声遮断の魔法を部屋全体にかけてありますから。」

「ありがとう!流石だね。」

「いえ、これくらい造作もありませんよ。」


そうして、雑談が始まっていくのだった。
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