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イレギュラーな存在だからこそ
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「そっちはどうだった?」
「ケルレーム公爵は、バーレイク侯爵とサキューセズ伯爵に会っていたわ。」
「サキューセズ伯爵は想定内だが、バーレイク侯爵だと…?」
「ええ。でも侯爵は白よ。国王陛下の命で、仲間だと勘違いさせているだけだった。本当は公爵と伯爵の動きを監視しているって感じね。」
「そしてそれを国王陛下に伝えていたのか。ならば問題ないな。」
「国王陛下に侯爵が謁見している時に、割って入ったの。私達が動いていることを知って、褒美を与えたいとおっしゃったのだけれど、丁寧に断っておいたわ。」
「それがいいな。事実、魔石の木の警備の延長だしな。」
私とエフェンは、この3日間で得た情報を共有し合う。
先程のサキューセズ伯爵の事も話した。
「そんな事があったのか…。それにしても、記憶なんて消せたんだな。まさか私に使ったことが……」
「あるわけないじゃない。親友にそんな真似しないわよ。消してほしいことがあるのなら別だけれど?」
「い、いや……ないよ。疑って悪かった。」
「よろしい。」
「そうそう、先程帝国と言ったな。」
「ええ。サキューセズ伯爵は帝国の侯爵と通じていたわよ。」
「ケルレーム公爵も、帝国と繋がっていたんだ。」
「えっ!?」
「それも、10年以上前からな。」
「伯爵も、記憶を見る限り10年ほど前からだったわ。」
「1つ思ったんだが、10年前だと私達はまだ有名になる前だったよな…?」
「そうね……確か、二つ名が与えられる前だったはずよ。」
「となると、私やヴァリフィアはイレギュラーな存在なんじゃないか?」
「……。」
エフェンの言うことは、私も同意見だった。
私達が動き始める前は、民達の顔が暗く、王国の空気も淀んでいた。
経済が上手くいかず、他国が攻め込む機会を伺っていたほどだと、エフェンが調査した内容から聞いた。
しかしそこに私という存在が現れた。
7歳にして、他国でも有名だった悪貴族のブュージェ伯爵の悪事を暴き、二つ名を与えられた令嬢。
その力は底知れず、国を滅ぼすほど強大な力を持つと噂されるようになった。
エフェンも『情報屋』として、知る人ぞ知る存在となっていった。
私と並ぶ実力者だとされ、情報屋という裏の名がある為、私とは違う意味で危険視された。
そんな2人がいる国に手を出せば、どうなるか分からない。
他国は戦争を仕掛けようとしていたが、全て取り消しとなったそうだ。
「10年前、ツィレイル王国との戦争を強く望んでいたのは帝国だった。公爵や伯爵は帝国との戦争になった時、王国を裏切って帝国側につくつもりだったということだな。」
「そうなのでしょうね……。そしてその繋がりが今でもある…と。」
「その通りだろうな。」
「私達が戦争をするか否かの要になっていたとはね…。」
「ああ…。しかし、要だからこそ今回の件をきっちりと終わらせる必要がある。これ以上帝国に情報を握らせないようにする為にも、帝国との繋がりがある者は全て捕えなければならない。」
「そうね。条約は結んでいるけれど、安心していては駄目ね。国家間はいつ何が起こるか分からない。気を引き締めて調査を続けましょう。」
「だな。」
私とエフェンは頷き合った。
これ以上、王国の裏切り者共の好きにはさせない。
「ケルレーム公爵は、バーレイク侯爵とサキューセズ伯爵に会っていたわ。」
「サキューセズ伯爵は想定内だが、バーレイク侯爵だと…?」
「ええ。でも侯爵は白よ。国王陛下の命で、仲間だと勘違いさせているだけだった。本当は公爵と伯爵の動きを監視しているって感じね。」
「そしてそれを国王陛下に伝えていたのか。ならば問題ないな。」
「国王陛下に侯爵が謁見している時に、割って入ったの。私達が動いていることを知って、褒美を与えたいとおっしゃったのだけれど、丁寧に断っておいたわ。」
「それがいいな。事実、魔石の木の警備の延長だしな。」
私とエフェンは、この3日間で得た情報を共有し合う。
先程のサキューセズ伯爵の事も話した。
「そんな事があったのか…。それにしても、記憶なんて消せたんだな。まさか私に使ったことが……」
「あるわけないじゃない。親友にそんな真似しないわよ。消してほしいことがあるのなら別だけれど?」
「い、いや……ないよ。疑って悪かった。」
「よろしい。」
「そうそう、先程帝国と言ったな。」
「ええ。サキューセズ伯爵は帝国の侯爵と通じていたわよ。」
「ケルレーム公爵も、帝国と繋がっていたんだ。」
「えっ!?」
「それも、10年以上前からな。」
「伯爵も、記憶を見る限り10年ほど前からだったわ。」
「1つ思ったんだが、10年前だと私達はまだ有名になる前だったよな…?」
「そうね……確か、二つ名が与えられる前だったはずよ。」
「となると、私やヴァリフィアはイレギュラーな存在なんじゃないか?」
「……。」
エフェンの言うことは、私も同意見だった。
私達が動き始める前は、民達の顔が暗く、王国の空気も淀んでいた。
経済が上手くいかず、他国が攻め込む機会を伺っていたほどだと、エフェンが調査した内容から聞いた。
しかしそこに私という存在が現れた。
7歳にして、他国でも有名だった悪貴族のブュージェ伯爵の悪事を暴き、二つ名を与えられた令嬢。
その力は底知れず、国を滅ぼすほど強大な力を持つと噂されるようになった。
エフェンも『情報屋』として、知る人ぞ知る存在となっていった。
私と並ぶ実力者だとされ、情報屋という裏の名がある為、私とは違う意味で危険視された。
そんな2人がいる国に手を出せば、どうなるか分からない。
他国は戦争を仕掛けようとしていたが、全て取り消しとなったそうだ。
「10年前、ツィレイル王国との戦争を強く望んでいたのは帝国だった。公爵や伯爵は帝国との戦争になった時、王国を裏切って帝国側につくつもりだったということだな。」
「そうなのでしょうね……。そしてその繋がりが今でもある…と。」
「その通りだろうな。」
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「ああ…。しかし、要だからこそ今回の件をきっちりと終わらせる必要がある。これ以上帝国に情報を握らせないようにする為にも、帝国との繋がりがある者は全て捕えなければならない。」
「そうね。条約は結んでいるけれど、安心していては駄目ね。国家間はいつ何が起こるか分からない。気を引き締めて調査を続けましょう。」
「だな。」
私とエフェンは頷き合った。
これ以上、王国の裏切り者共の好きにはさせない。
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