愛ゆえに、あなたに殺されます(完結済み)

屋嶋 秋暁

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王子の逆襲

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 父が王の座につく前に、父になびかなかった領土の兵たちを連れて、ジェラルドは王都に戻ってきた。

 不機嫌だった父が激昂したことによって、私は初めて、ジェラルドが監禁から逃れていたことを知った。

 ジェラルドが無事だったことに、私は喜んだ。

 しかし、王子が生きており、兵を率いて王都に入ったということは、父や私の家族の運命も危険にさらされるということだった。

 それでも、ジェラルドが生きて元気でいてくれたことに感謝した。

 ジェラルドは父の息のかかった軍を蹴散らし、王城へ戻ってきた。






 王都の軍は、叛逆者である王弟の正当性に疑問を持っていたため、本気でジェラルドの兵と戦うことができなかった。

 王都は制圧された。

 叛乱軍は王城で守りを固め、抜け道なども全て封鎖された。

 軍の士気は時間の経過とともに下がっていく。
 城の中は緊張に包まれた。

 そしてとうとう、ジェラルドの兵に侵入され、王城の中の者は降伏を余儀なくされた。

 王弟に味方した貴族は捕らえられた。

 侍女や料理人、馬丁などの使用人は一箇所に集められ、監禁された。

 王弟とその妻、ナタリーとその10歳の弟はジェラルドの前に引きずり出された。

 ジェラルドは冷めた目で4人を見た後、まずナタリーの母を剣で斬り殺した。

 弟は泣き喚いた。

「母上は何も悪くないのに、なんで殺したの」

 叫んだ弟は、そのまま首を刎ねられた。

「ジェラルドよ、私が悪かったのだ。もうこれ以上血を流さないでくれ」

 ジェラルドにすがる王弟に対して、
「安心しろ、お前は最後だ」
 冷たく言い放った。

 そしてナタリーを見る。


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