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第三章
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顧海は肉を焼き続け、白洛因は酒を飲み続けた。煙と熱にまみれ網の前で働く顧海を見ているうちに、白洛因はふと彼に親しみを覚えた。似たような境遇に魂が共鳴を起こしたのかもしれないし、顧海の勇気ある行動に感動したのかもしれない。あるいはアルコールの作用だろうか。白洛因は突然彼に何もかも打ち明けたくなった。
「俺には友達がたくさんいるけど、一緒に楽しむだけの存在だ。みんなそれぞれ辛いことは胸の内にしまっておく」
顧海は自分の友達を思い起こし、思わず口角を上げた。
「それは男友達特有の悪い癖だ。仕方ないさ」
白洛因はまた酒を煽る。
「前につきあってた彼女はすごく綺麗でめちゃくちゃ金持ちだったんだけど、結局別れたんだ。このところ毎日居眠りばかりしてるのは、そのことでもめているからで……」
この夜、白洛因はたくさんしゃべり、顧海はとなりに座り黙って聞いた。白洛因は自分が抱えるすべての苦痛と悩みを語った。両親の離婚が彼の恋愛観に与えた障壁、彼と石慧の実体のない遠距離恋愛、そして将来への不安、母親との対立、社会階級の格差がもたらす嫌悪と絶望。
話を聞き終えた後、顧海は白洛因が自分と一線を引いたことに気づく。さっきは明らかに少しだけ近づいたのに、この一線によってまた二人は隔てられてしまった。
白洛因は完全に泥酔し、用を足すために立ち上がる。顧海は彼を近くの空き地へ連れて行き、この場でしろと命じた。
白洛因は下腹でチャックを下ろす動作をしたが、実はズボンにチャックはなく、ズボンごと脱がねばならなかった。それに気づかず白洛因が用を足そうとするので、顧海は顔色を変えて止める。
「待て! ズボンを下ろしてからにしろ!」
「脱いだぞ!」
白洛因は両手を開き、酒で赤くなった顔に呆けた笑みを浮かべた。顧海は怒りのあまり笑顔になる。
「どこが脱いだんだ? まだしっかり履いてるだろう」
下を向いて確認すると、確かにまだ脱いでいない。
「脱がなくてもいいよ。そのまますれば面倒はない」
「誰に面倒がないって?」
顧海は大股で白洛因に近づき、一気にズボンを下ろして白洛因の手に彼の一物を持たせた。
「支えてろよ。ほら、していいぞ」
白洛因は言われたとおりに用を足し始めた。顧海は月明りに照らされる白洛因の某所を眺めた。男にはみんな悪い癖がある。習慣的に自分と大きさを比べてしまうのだ。
白洛因はほぼ用を足し終え、顧海をちらりと見る。
「お前はしないのか?」
「いまはいいよ」
白洛因は顧海のズボンを指差した。
「お前も脱いで見せろよ。大きさを比べようぜ」
顧海は大笑いし、白洛因のズボンを引き上げてやりながら頷いた。
「明日な、また明日比べような」
白洛因は千鳥足であちこちにぶつかるので、顧海は見ていられず白洛因を背負った。
白洛因の腕は顧海の肩に乗せられ、熱い吐息が顧海の首筋にかかった。顧海の首筋は波状的に熱くなり、揺られながら白洛因の頬が何度も首筋に張り付くのを感じた。
「眠いのか?」
顧海が問いかけると、白洛因は不明瞭に「んん?」と答える。顧海はこれまでにないほどやさしかった。
「じゃあ寝てろよ。ひと眠りしたらすぐ家に着くからな」
「誰が寝るもんか。寝ないぞ」
白洛因は突然声を上げ、顧海の左頬を叩く。
「お前また俺の服を破るつもりだろう」
痛みを堪えながら顧海は思った。彼が他の人間に対する忍耐力をすべてかき集めても、白洛因一人分に満たない。自分でもなぜこいつに腹が立たないのか分からなかった。
「この野郎」
白洛因は誰もいないだだっ広い街に向かってぶつぶつとつぶやく。
「また同じことをしたら、今度はお前をドブに投げ捨ててやるからな」
そのまま黙りこむと、やがて規則正しい呼吸が顧海の耳元に届く。どうやら眠ってしまったようだ。さっきの話も寝言かもしれない。彼を背負っていると、夜風も冷たく感じない。
「母さん……」
熱い液体が顧海の首筋を伝って胸元に流れ落ち、そのまま彼の心に入り込んで長年抑え込んできた感情を呼び覚ました。
「おじさん」
白漢旗は白洛因を見て、ようやく胸を撫でおろした。急いで顧海の背中から息子を受け取り、ぶつぶつとつぶやく。
「やっと帰って来た。ばあちゃんには黙っておかないとな。早く中に入りな!」
「俺はここで失礼します」
そう言いながら顧海はランニングを脱いで白漢旗に渡す。
「これは白洛因の制服です。寒くなったし、これからはもう少し多めに着せてあげてください!」
「ああ」
白漢旗は感激して顧海を眺めた。
「今日は世話になったね」
「気にしないでください。彼は気分が塞いで酒を飲んだだけで、明日にはよくなってますよ」
白漢旗は何度も頷いて顧海の背中を見送り、思わずつぶやく。
「いったいどんな親が育てたらこんないい子ができるんだ?」
「俺には友達がたくさんいるけど、一緒に楽しむだけの存在だ。みんなそれぞれ辛いことは胸の内にしまっておく」
顧海は自分の友達を思い起こし、思わず口角を上げた。
「それは男友達特有の悪い癖だ。仕方ないさ」
白洛因はまた酒を煽る。
「前につきあってた彼女はすごく綺麗でめちゃくちゃ金持ちだったんだけど、結局別れたんだ。このところ毎日居眠りばかりしてるのは、そのことでもめているからで……」
この夜、白洛因はたくさんしゃべり、顧海はとなりに座り黙って聞いた。白洛因は自分が抱えるすべての苦痛と悩みを語った。両親の離婚が彼の恋愛観に与えた障壁、彼と石慧の実体のない遠距離恋愛、そして将来への不安、母親との対立、社会階級の格差がもたらす嫌悪と絶望。
話を聞き終えた後、顧海は白洛因が自分と一線を引いたことに気づく。さっきは明らかに少しだけ近づいたのに、この一線によってまた二人は隔てられてしまった。
白洛因は完全に泥酔し、用を足すために立ち上がる。顧海は彼を近くの空き地へ連れて行き、この場でしろと命じた。
白洛因は下腹でチャックを下ろす動作をしたが、実はズボンにチャックはなく、ズボンごと脱がねばならなかった。それに気づかず白洛因が用を足そうとするので、顧海は顔色を変えて止める。
「待て! ズボンを下ろしてからにしろ!」
「脱いだぞ!」
白洛因は両手を開き、酒で赤くなった顔に呆けた笑みを浮かべた。顧海は怒りのあまり笑顔になる。
「どこが脱いだんだ? まだしっかり履いてるだろう」
下を向いて確認すると、確かにまだ脱いでいない。
「脱がなくてもいいよ。そのまますれば面倒はない」
「誰に面倒がないって?」
顧海は大股で白洛因に近づき、一気にズボンを下ろして白洛因の手に彼の一物を持たせた。
「支えてろよ。ほら、していいぞ」
白洛因は言われたとおりに用を足し始めた。顧海は月明りに照らされる白洛因の某所を眺めた。男にはみんな悪い癖がある。習慣的に自分と大きさを比べてしまうのだ。
白洛因はほぼ用を足し終え、顧海をちらりと見る。
「お前はしないのか?」
「いまはいいよ」
白洛因は顧海のズボンを指差した。
「お前も脱いで見せろよ。大きさを比べようぜ」
顧海は大笑いし、白洛因のズボンを引き上げてやりながら頷いた。
「明日な、また明日比べような」
白洛因は千鳥足であちこちにぶつかるので、顧海は見ていられず白洛因を背負った。
白洛因の腕は顧海の肩に乗せられ、熱い吐息が顧海の首筋にかかった。顧海の首筋は波状的に熱くなり、揺られながら白洛因の頬が何度も首筋に張り付くのを感じた。
「眠いのか?」
顧海が問いかけると、白洛因は不明瞭に「んん?」と答える。顧海はこれまでにないほどやさしかった。
「じゃあ寝てろよ。ひと眠りしたらすぐ家に着くからな」
「誰が寝るもんか。寝ないぞ」
白洛因は突然声を上げ、顧海の左頬を叩く。
「お前また俺の服を破るつもりだろう」
痛みを堪えながら顧海は思った。彼が他の人間に対する忍耐力をすべてかき集めても、白洛因一人分に満たない。自分でもなぜこいつに腹が立たないのか分からなかった。
「この野郎」
白洛因は誰もいないだだっ広い街に向かってぶつぶつとつぶやく。
「また同じことをしたら、今度はお前をドブに投げ捨ててやるからな」
そのまま黙りこむと、やがて規則正しい呼吸が顧海の耳元に届く。どうやら眠ってしまったようだ。さっきの話も寝言かもしれない。彼を背負っていると、夜風も冷たく感じない。
「母さん……」
熱い液体が顧海の首筋を伝って胸元に流れ落ち、そのまま彼の心に入り込んで長年抑え込んできた感情を呼び覚ました。
「おじさん」
白漢旗は白洛因を見て、ようやく胸を撫でおろした。急いで顧海の背中から息子を受け取り、ぶつぶつとつぶやく。
「やっと帰って来た。ばあちゃんには黙っておかないとな。早く中に入りな!」
「俺はここで失礼します」
そう言いながら顧海はランニングを脱いで白漢旗に渡す。
「これは白洛因の制服です。寒くなったし、これからはもう少し多めに着せてあげてください!」
「ああ」
白漢旗は感激して顧海を眺めた。
「今日は世話になったね」
「気にしないでください。彼は気分が塞いで酒を飲んだだけで、明日にはよくなってますよ」
白漢旗は何度も頷いて顧海の背中を見送り、思わずつぶやく。
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