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私には竹山しかいないよ?
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「しっかり反省しなさいっ。」
近くのコンビニで万引きをしたら、
見つかって、
怒られた。
私と竹山は幼馴染だ。
どっちもシングルマザーで、
親が働いてて家にいなくて、
鍵っこだった。
意気投合しない訳がなかった。
次の日、
私たちは反省文を書きに、
準備室へと呼びだされた。
「お前のせいだからなっ。」
「はぁ?」
「春果がちきらなければ、
ばれなかった。」
「何言ってんの、本当に盗ると思わなかったし。」
「やるつったらやるんだよ、ばか。」
「ばかはそっちでしょ?!」
私たちは共依存するしか
お互いを見つけられなかったのかもしれないね。
「春果。」
竹山とは高校が別になった。
でも、家は隣同士。
なんとも思ってなかった。
離れるとかそんなこと。
「俺、彼女出来た。」
と、ぶっきらぼうに言われた時は
訳が分からなかった。
「ふ、ふーん。おめでとう。」
「だから、」
だからなに?
もう会えないなんて言わないでと、
彼にキスをした。
「ちょ、やめろっ。」
「だって。」と、
私は寂しくて泣きだした。
竹山は困っていた。
竹山の彼女はよく家に遊びに来ていた。
声が聞こえる。
壁の薄い安いアパートだもん。
仕方ない。
してるのかな?
してるよね、
もう、高校生だもんね。
はぁ。
一人鬱鬱と考える。
買い物から帰ったら、
丁度玄関先で彼女も帰るところだった。
「じゃぁ、気を付けてな。」
「うん、ひびき今日もありがとう。」
名前で呼んでるんだ。と、
ずきんと胸が痛む。
「あ、春果。」
「ど、どうも。」
「 誰?」
「俺の幼馴染。
妹みたいなもんだよ。」
「そうなんだ!
こんにちわ、私彼女の亜衣です。」
うるさ。
ばたんと、自分の部屋に入った。
私がなれると思った。
時が来たら告白されて、
結婚してるんだろうなって思った。
違った。
一緒にお母さんを待って夕食を食べたあの日も、
学校から帰ってお菓子を食べたあの日も、
放課後2人でコンビニ行ったあの日も、
一緒にゲームしたあの日も、
全部、全部、
私だけ特別な思い出だったの?
竹山にとっては、
隣の同じ状況の似たもの同士の幼馴染って、
そんな程度の存在だったの?
そう思うと、
涙が出てくる。
私には、竹山しかいないのに。
共依存だって思ってた。
依存してたの、
私だけだったの。
辛い。
私は竹山がいないと生きていけないのに、
竹山は私がいなくても生きていけるの。
辛い。
私ばっかり好きで。
準備室で、
バーカって言いあって、
じゃれ合いの延長線上でキスしたのも、
私だけ特別に思ってたの?
竹山はたまたま唇が近くにあったからした程度の気持ちだったの?
あぁ、
辛い。
本当はあの日、
コンドームを買いに行くって話だった。
でもやっぱり怖くなって、
やめよっていったら、
なんだよ。って竹山が不機嫌になって、
じゃぁ、俺万引きするぞって安いガムを一つポケットに入れたんだった。
それで、
本当に盗っちゃったって私がおろおろ大騒ぎしてバレたんだった。
あの時やってれば、
彼女になれたの?
だって、
怖かったんだもん。
仕方ないじゃん。
あぁ、
なんで竹山。
そんなにやりたかったの?
誰でもいいの?
やれれば誰でもいいの?
私は、竹山しか嫌なのに。
はぁ。
玄関で気が付いたら大泣きしてた。
そしたら、
どんどんって扉を叩く音がして、
のぞき穴を見たら、
心配そうな竹山がいた。
来んな、馬鹿。
「おい、春果?」
「なに?」
「お前、泣いてねぇ?」
「泣いてる。」
「どうしたんだよ?」
「バーカ。」
「は?」
「竹山には関係ないし。」
「あるよ。」
「ないよ。」
「いいから、開けろ。」
「やだよ。」
「なんてな、合鍵まだ持ってるっつーの。」
がちゃりと扉が開く。
あぁ。
なんで、抱きしめるのか。
私にはわからない。
近くのコンビニで万引きをしたら、
見つかって、
怒られた。
私と竹山は幼馴染だ。
どっちもシングルマザーで、
親が働いてて家にいなくて、
鍵っこだった。
意気投合しない訳がなかった。
次の日、
私たちは反省文を書きに、
準備室へと呼びだされた。
「お前のせいだからなっ。」
「はぁ?」
「春果がちきらなければ、
ばれなかった。」
「何言ってんの、本当に盗ると思わなかったし。」
「やるつったらやるんだよ、ばか。」
「ばかはそっちでしょ?!」
私たちは共依存するしか
お互いを見つけられなかったのかもしれないね。
「春果。」
竹山とは高校が別になった。
でも、家は隣同士。
なんとも思ってなかった。
離れるとかそんなこと。
「俺、彼女出来た。」
と、ぶっきらぼうに言われた時は
訳が分からなかった。
「ふ、ふーん。おめでとう。」
「だから、」
だからなに?
もう会えないなんて言わないでと、
彼にキスをした。
「ちょ、やめろっ。」
「だって。」と、
私は寂しくて泣きだした。
竹山は困っていた。
竹山の彼女はよく家に遊びに来ていた。
声が聞こえる。
壁の薄い安いアパートだもん。
仕方ない。
してるのかな?
してるよね、
もう、高校生だもんね。
はぁ。
一人鬱鬱と考える。
買い物から帰ったら、
丁度玄関先で彼女も帰るところだった。
「じゃぁ、気を付けてな。」
「うん、ひびき今日もありがとう。」
名前で呼んでるんだ。と、
ずきんと胸が痛む。
「あ、春果。」
「ど、どうも。」
「 誰?」
「俺の幼馴染。
妹みたいなもんだよ。」
「そうなんだ!
こんにちわ、私彼女の亜衣です。」
うるさ。
ばたんと、自分の部屋に入った。
私がなれると思った。
時が来たら告白されて、
結婚してるんだろうなって思った。
違った。
一緒にお母さんを待って夕食を食べたあの日も、
学校から帰ってお菓子を食べたあの日も、
放課後2人でコンビニ行ったあの日も、
一緒にゲームしたあの日も、
全部、全部、
私だけ特別な思い出だったの?
竹山にとっては、
隣の同じ状況の似たもの同士の幼馴染って、
そんな程度の存在だったの?
そう思うと、
涙が出てくる。
私には、竹山しかいないのに。
共依存だって思ってた。
依存してたの、
私だけだったの。
辛い。
私は竹山がいないと生きていけないのに、
竹山は私がいなくても生きていけるの。
辛い。
私ばっかり好きで。
準備室で、
バーカって言いあって、
じゃれ合いの延長線上でキスしたのも、
私だけ特別に思ってたの?
竹山はたまたま唇が近くにあったからした程度の気持ちだったの?
あぁ、
辛い。
本当はあの日、
コンドームを買いに行くって話だった。
でもやっぱり怖くなって、
やめよっていったら、
なんだよ。って竹山が不機嫌になって、
じゃぁ、俺万引きするぞって安いガムを一つポケットに入れたんだった。
それで、
本当に盗っちゃったって私がおろおろ大騒ぎしてバレたんだった。
あの時やってれば、
彼女になれたの?
だって、
怖かったんだもん。
仕方ないじゃん。
あぁ、
なんで竹山。
そんなにやりたかったの?
誰でもいいの?
やれれば誰でもいいの?
私は、竹山しか嫌なのに。
はぁ。
玄関で気が付いたら大泣きしてた。
そしたら、
どんどんって扉を叩く音がして、
のぞき穴を見たら、
心配そうな竹山がいた。
来んな、馬鹿。
「おい、春果?」
「なに?」
「お前、泣いてねぇ?」
「泣いてる。」
「どうしたんだよ?」
「バーカ。」
「は?」
「竹山には関係ないし。」
「あるよ。」
「ないよ。」
「いいから、開けろ。」
「やだよ。」
「なんてな、合鍵まだ持ってるっつーの。」
がちゃりと扉が開く。
あぁ。
なんで、抱きしめるのか。
私にはわからない。
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