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3.囚われの華
第1地区
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一方、そのころ――
ヒデトはミナトの指示で第1地区へとゲート端末の情報を調査するために訪れていた。
第1地区は、この都市ハルカの重要なインフラを支えている地域の一つである。
全てのゲートを管理し、またバディのシステムを開発している機関が備わっている。
バディに何か不備があったり、住民情報を更新する場合にもここで申請をすることになっている。
要するに、役所のような機能と、情報技術が発展している特徴を持った地域という事になる。
ヒデトは自慢の羽で第3地区のゲートに到着してから、
第3地区の副長という肩書を使って、一般の人よりも優先的にゲートへと案内される事となった。
ゲートは人が一人くぐれるような門扉型の枠をしており、光が中心へと渦を巻いて吸い込まれているのが見える。
バディと同時にくぐる事によって、その情報が認識され、各地域への扉が開くというシステムだ。
中にはゲート酔いというものもあって、頭痛や吐き気などを催す人などもいるそうだ。
言ってしまえば、物体高速移動のようなものだから、身体の相性によって副作用などが出てきてしまうのだろう。
実は、ヒデトもその中の一人だった。
症状はそれほど酷くはないが、
平衡感覚を失うような軽い立ちくらみを覚えてしまう。
そのため、ヒデトは第1地区へと到着してから、
向うのゲート施設の応接室へと通されて椅子で休ませてもらっていた。
もちろん、ミナトからの指示は急ぐものなので、休むというのはおかしく聞こえるだろう。
正式に言えば、手続きを待っているという事になる。
他の地域へと移動する際には、
行く前と行った後でバディによる認証を得なければならない。
もちろん、本来であれば数時間はかかるものであるが、
第1地区の者も、ヒデトの身分を知らない者はいないだろう。
だから、この場所へと通され、数分程度、待つだけで良いのだ。
通常は、地位のあるものが移動する際には事前に申し出るのだが、
今回は急だったため、突然の来訪者でその対応に追われているのかもしれない。
少しバタついていたような気もするが、
部屋の扉がノックされ、係の人が無事に許可がおりたと知らせてくれる。
丁度、立ちくらみの症状も収まってきたところだ。
正面まで見送ってくれた者に、軽く礼を伝え、
バディと共に中心部へと飛び立つことにした。
早く、情報を手に入れて、戻らなければ。
ミナト様と奈緒様を二人だけにさせておくのは
気に食わない。
敬愛するミナトを独占されるのが嫌なのか、
奈緒の傍にいられないのが嫌なのか、
ヒデトには未だその判断はつかなかったけれど、
とにかく、迅速に帰らないと、と思うのだった。
――駆り立てられるその気持ちは――
ヒデトはミナトの指示で第1地区へとゲート端末の情報を調査するために訪れていた。
第1地区は、この都市ハルカの重要なインフラを支えている地域の一つである。
全てのゲートを管理し、またバディのシステムを開発している機関が備わっている。
バディに何か不備があったり、住民情報を更新する場合にもここで申請をすることになっている。
要するに、役所のような機能と、情報技術が発展している特徴を持った地域という事になる。
ヒデトは自慢の羽で第3地区のゲートに到着してから、
第3地区の副長という肩書を使って、一般の人よりも優先的にゲートへと案内される事となった。
ゲートは人が一人くぐれるような門扉型の枠をしており、光が中心へと渦を巻いて吸い込まれているのが見える。
バディと同時にくぐる事によって、その情報が認識され、各地域への扉が開くというシステムだ。
中にはゲート酔いというものもあって、頭痛や吐き気などを催す人などもいるそうだ。
言ってしまえば、物体高速移動のようなものだから、身体の相性によって副作用などが出てきてしまうのだろう。
実は、ヒデトもその中の一人だった。
症状はそれほど酷くはないが、
平衡感覚を失うような軽い立ちくらみを覚えてしまう。
そのため、ヒデトは第1地区へと到着してから、
向うのゲート施設の応接室へと通されて椅子で休ませてもらっていた。
もちろん、ミナトからの指示は急ぐものなので、休むというのはおかしく聞こえるだろう。
正式に言えば、手続きを待っているという事になる。
他の地域へと移動する際には、
行く前と行った後でバディによる認証を得なければならない。
もちろん、本来であれば数時間はかかるものであるが、
第1地区の者も、ヒデトの身分を知らない者はいないだろう。
だから、この場所へと通され、数分程度、待つだけで良いのだ。
通常は、地位のあるものが移動する際には事前に申し出るのだが、
今回は急だったため、突然の来訪者でその対応に追われているのかもしれない。
少しバタついていたような気もするが、
部屋の扉がノックされ、係の人が無事に許可がおりたと知らせてくれる。
丁度、立ちくらみの症状も収まってきたところだ。
正面まで見送ってくれた者に、軽く礼を伝え、
バディと共に中心部へと飛び立つことにした。
早く、情報を手に入れて、戻らなければ。
ミナト様と奈緒様を二人だけにさせておくのは
気に食わない。
敬愛するミナトを独占されるのが嫌なのか、
奈緒の傍にいられないのが嫌なのか、
ヒデトには未だその判断はつかなかったけれど、
とにかく、迅速に帰らないと、と思うのだった。
――駆り立てられるその気持ちは――
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