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5.光と闇
バディ
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流れとしてはこうだ。
バディに同調して、まずはこの部屋の外がどうなっているのかを確認する。
鍵の配置や、家の構造なんかも見ておこう。
もし、鍵を開けれられそうだったら、そのまま開けて脱出するのも良いかもしれない。
猫だと身体能力も悪くないし、ジャンプすれば届くんじゃないだろうか。
とりあえずはその辺を重点的にやってみるか。
脱出できれば、その後の事は、またその時に考えよう。
総はまだ帰ってこないだろうし。
時間との勝負である。
奈緒はベッドの上で横になったまま、バディへと意識を向ける。
バディと同調するなんて機会は全く無かったものだから、やり方にはあまり自信がない。
とりあえず、感覚能力を使う時みたいに意識を広げてみよう。
奈緒は目を閉じて集中する。
ふわーと、意識を漂わせつつ、バディの名前を呼ぶ。
(クロー……、クロどこにいるんだー)
少し経ってから、ピコンと階下のリビングの方で薄い反応が見つかった。
手探りでやってみたけど、案外できるものなんだな。
とりあえず、見つかってよかった。
クロの方でも意識を俺に向けてくれていたみたいだ。
ペット飼育用のケージに入れられて出られなかったらしい。
俺は、クロにケージに付いている外側の留め具を上に上げてみるように指示を伝える。
クロは俺の言う事を理解して、猫の手でひょいと成し遂げた。
ケージの扉がゆっくりと開いてクロは無事に出ることが出来たようだ。
(クロ、次はこっちに来て。
そうだよ、二階まで上がって。)
クロは興味のある所にひょいひょいと寄って行ってしまいそうになるから心配だ。
呼びかけを続けたら何とか、行動してくれる。
身軽な動作で階段をぴょんぴょんと駆け上がり、二階に到着した。
奈緒が閉じ込められている部屋の前まで来てから、クロはニャーンと鳴いた。
どうしてそんな所にいるの?出てきておいでよと言わんばかりだ。
(クロ、俺はここに閉じ込められてるんだ。
部屋の扉はどうなってるの?)
ミャと端的に返事をしてから、クロは今見えている視界を共有してくれた。
総は扉は開けにくいだけだと言っていたけど違った。
前まではこんな物無かったのに。
金具が扉と枠に掛かっていて、中からは開けられない様になっていた。
その金具は、猫の手で開けるのは難しそうだけど、造りはまだ簡単な方だった。
うーん、どうしよう。
これは誰か助けを呼んだ方が早いのだろうか。
クロは主人が悩んでいる間にも、留め具を外そうとジャンプと猫パンチを繰り返していた。
考えあぐねていると、玄関でガチャと鍵を開ける音がした。
それと、同時に、跳び上がったクロの尻尾が勢いよく金具にあって偶然にも鍵が開いた。
いつの間にか、クロの猫パンチと尻尾で開けることができた!
嘘だろ!?
ああ、もう、総が帰ってきたのかっ!?
(クロ!ダッシュして戻れっ!!)
「ミャッ!!」
クロは急いで階段を駆け下りて、リビングへと続く廊下を突っ走る。
ドタドタドタドタ
「ただいまー。」
総がやけに陽気な声で家の中へと入ってきた。
「もー、脱走しちゃってるじゃん。
ほらほら、落ち着いてー、怖くないよー。」
総はクロが逃げていった方へと追いかけて歩いてゆく。
俺はまだクロと同調していて、チラリと総の顔が見えたから言わせて欲しい。
(ひぇーっ、お前の方が怖いから!!
黒い笑顔で迫ってくるなよなっ!!!)
クロはリビングの中にあるソファの下に潜り込んだ。
こんな所に隠れても無駄かもしれないけれど、何とか時間稼ぎをして欲しい。
ここからは、俺が何とかするから!
ありがとう、クロ!!!
ーーー俺たち少しは仲良くなれたぞ!ーーー
バディに同調して、まずはこの部屋の外がどうなっているのかを確認する。
鍵の配置や、家の構造なんかも見ておこう。
もし、鍵を開けれられそうだったら、そのまま開けて脱出するのも良いかもしれない。
猫だと身体能力も悪くないし、ジャンプすれば届くんじゃないだろうか。
とりあえずはその辺を重点的にやってみるか。
脱出できれば、その後の事は、またその時に考えよう。
総はまだ帰ってこないだろうし。
時間との勝負である。
奈緒はベッドの上で横になったまま、バディへと意識を向ける。
バディと同調するなんて機会は全く無かったものだから、やり方にはあまり自信がない。
とりあえず、感覚能力を使う時みたいに意識を広げてみよう。
奈緒は目を閉じて集中する。
ふわーと、意識を漂わせつつ、バディの名前を呼ぶ。
(クロー……、クロどこにいるんだー)
少し経ってから、ピコンと階下のリビングの方で薄い反応が見つかった。
手探りでやってみたけど、案外できるものなんだな。
とりあえず、見つかってよかった。
クロの方でも意識を俺に向けてくれていたみたいだ。
ペット飼育用のケージに入れられて出られなかったらしい。
俺は、クロにケージに付いている外側の留め具を上に上げてみるように指示を伝える。
クロは俺の言う事を理解して、猫の手でひょいと成し遂げた。
ケージの扉がゆっくりと開いてクロは無事に出ることが出来たようだ。
(クロ、次はこっちに来て。
そうだよ、二階まで上がって。)
クロは興味のある所にひょいひょいと寄って行ってしまいそうになるから心配だ。
呼びかけを続けたら何とか、行動してくれる。
身軽な動作で階段をぴょんぴょんと駆け上がり、二階に到着した。
奈緒が閉じ込められている部屋の前まで来てから、クロはニャーンと鳴いた。
どうしてそんな所にいるの?出てきておいでよと言わんばかりだ。
(クロ、俺はここに閉じ込められてるんだ。
部屋の扉はどうなってるの?)
ミャと端的に返事をしてから、クロは今見えている視界を共有してくれた。
総は扉は開けにくいだけだと言っていたけど違った。
前まではこんな物無かったのに。
金具が扉と枠に掛かっていて、中からは開けられない様になっていた。
その金具は、猫の手で開けるのは難しそうだけど、造りはまだ簡単な方だった。
うーん、どうしよう。
これは誰か助けを呼んだ方が早いのだろうか。
クロは主人が悩んでいる間にも、留め具を外そうとジャンプと猫パンチを繰り返していた。
考えあぐねていると、玄関でガチャと鍵を開ける音がした。
それと、同時に、跳び上がったクロの尻尾が勢いよく金具にあって偶然にも鍵が開いた。
いつの間にか、クロの猫パンチと尻尾で開けることができた!
嘘だろ!?
ああ、もう、総が帰ってきたのかっ!?
(クロ!ダッシュして戻れっ!!)
「ミャッ!!」
クロは急いで階段を駆け下りて、リビングへと続く廊下を突っ走る。
ドタドタドタドタ
「ただいまー。」
総がやけに陽気な声で家の中へと入ってきた。
「もー、脱走しちゃってるじゃん。
ほらほら、落ち着いてー、怖くないよー。」
総はクロが逃げていった方へと追いかけて歩いてゆく。
俺はまだクロと同調していて、チラリと総の顔が見えたから言わせて欲しい。
(ひぇーっ、お前の方が怖いから!!
黒い笑顔で迫ってくるなよなっ!!!)
クロはリビングの中にあるソファの下に潜り込んだ。
こんな所に隠れても無駄かもしれないけれど、何とか時間稼ぎをして欲しい。
ここからは、俺が何とかするから!
ありがとう、クロ!!!
ーーー俺たち少しは仲良くなれたぞ!ーーー
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