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集落を発見する
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ボッカの街を出発し、森の中に入って2日後の夕方少し前。
ダン達は目標としていたオークの集落と目されていた場所に到着した。
「早い! 3日は掛かると思っていたのに!」
ミカが驚きと共に歓喜した声を上げる。ここに来るまでにゴリアテの籠の中で睡眠と食事を取ったからか、街を出た時と比べて随分と顔色が良くなっている。
ダンは「シッ」と口前に人差し指を立てて、ミカに「静かにするように」とジェスチャーで伝える。それを見たミカも慌てて口を押えて縦に首を振った。現在ダン一行はゴリアテをマジックバッグにしまって、各自で木々の上に身を隠しながら集落を観察している最中であった。
「……確かに、これではオークの集落と思っても不思議ではないですね」
目を闘気によって強化したダンがポツリと呟く。
そのダンの視界には集落の中を多く行きかう豚顔の大きな体を持った魔物達の姿が見られた。
オーク。
豚獣人とも揶揄されて呼ばれる魔物であるが、本当の豚獣人達からは「あんなのと一緒にするんじゃねぇ!」と殺意を抱かれるほどに嫌われる、魔物の中でもダントツのワースト一位を誇る嫌われ者である。ちなみに二位は女性が嫌い票が多く入ったゴブリンだそうだ。と魔物研究者(その人物も女性)から聞いたことがある。
ゴブリンと同じく他の種族の女性を孕ませることで数を増やす生態系もさることながら、ゴブリンと違い、その個体ごとの戦闘能力の高さも理由の一つに挙げられる。
大柄の体を支える筋力に分厚い皮膚と皮下脂肪。つまりはゴブリンよりも高い攻撃力と防御力を有するという事だ。
生半可な攻撃では致命傷にならず、逆に攻撃を加えるために接近すれば、その腕力に物を言わせた力任せの攻撃にその身をさらすことになる。まともに食らえばダンとて目の前に星が見えるだろう。
まともに当たれば、であるが。
弱点は持久力が無い点である。腕を振るなどの動作は中々に早いモノではあるが、その自重を支える膝関節などは走る時に自らの重さを支えきれないと分かっているからか、冒険者が逃走のみを考えて行動すれば、ほとんどの場合は追いかけてくることはないという。
女性冒険者が相手だった時と発情期の場合はその限りではないらしいが。
「事前に仕入れた情報で最悪発見されたの場合は逃げればいいや。って考えてたんだけど……」
ミカ達もオークの特徴などを調べてはいたらしい。
「そこにオーガが現れた、と?」
しかしダンの問いかけにコクリと力なく頷く。
オーガはオークと比べると完全に上位といえる身体能力を持つ。
大柄な体は全体的に筋肉質だけでほぼ作られ、強靭な皮膚はオークのソレよりも密度が高く、脂肪などのデッドウェイトもない自重は膝に負担を掛けることなく俊敏な動作を可能とする。
良いことづくめの体を持っているように思えるが、それでも欠点というか弱点はある。
それもオークと同じく持久力だ。ただし理由は違う。
オーガはその身を維持するために大量の食事を必要とする。しかし脂肪として蓄える訳ではなく、腹で消化した分を自らの血肉と変えて活動するらしい。つまりオーガを被害なく討伐するとなれば、兵糧攻めにするのが一番効果的な方法なのだ。
「それって邪道じゃない?」
ダンからオーガの特徴や対処方法を聞いたキョーコの発言である。
もちろん今回はダンもその方法を取る予定ではない。捕らわれた人を救出するためには時間を掛けられないし、そもそも兵糧攻めには向いていないからだ。
「聞いてはいましたが、そこら中にオーガの食料が居る状態ですからね。当初の予定通り、別方向から陽動による集落内のかく乱をして、その隙に救出をするとしましょう。ただ、ここまでの規模となるとミカさんのお姉さん達以外にも攫われた人達が居そうですね……」
集落は簡易的な柵で覆われて、そこかしこに木と草で作られた小屋のようなものがある状態だ。
その様子を見れば、ダンにもこの集落のリーダーがオークではないのが分かる。
オークの作る巣というか住処は、そこらに落ちている木を芯として枠を作り、そこにオークが好んで使う泥を塗りたくって固めたモノを作るのが一般的である。ちなみにオークが好むと言った訳は、オーク達が日常的に体に泥を塗りつけているからである。これは体の洗浄や模様を描く為だとダンは聞いた。
意外かと思われるが、オーク達は清潔好きな魔物であるらしい。
そのオーク集落でよく見られる巣ではない小屋で生活させられているオーク達を見れば、さながらここはオーク達を飼う牧場だと言えるだろう。
そのオーク達を食料として食う存在が居るならば、オーク達が居なくならないように増やす必要がある。
「やはりここまで悪知恵が働くとなれば、ゴブリンから進化した個体が居そうですね」
そう考えていたダンの元に別方向から集落を偵察していた仲間達が集まってきた。
ダンも見張りをしていた木から降りると、集落から少し離れたところで仲間全員が集合して地面に簡単な集落の絵を描いていく。
「おそらく、ですけどオーガの居そうな小屋を発見しました」
おそらくと前振りをしたがほぼ間違いないという表情をしたエミリーが、そう言って現在地をマークすると集落の小屋の位置を書き入れその一つを指さす。
今の彼女の姿はメイド服から一般的に見ることが多い普通の斥候職のような格好だ。短い袖や裾の服の上に急所を守るような革鎧。両腕や足は防具も兼ねるような革で出来たロンググローブやロングブーツを装備した格好だ。
腰には唯一、ダンの装備破壊技の対象から外された鞭が下げられていた。
「それとダンさんの懸念したオークの方も。たぶんですけど」
そう言ったのはクローディアだ。彼女は2か所を指さした。隣り合った位置にある小屋である。
偵察や狩りの経験者である彼女たちの言葉ならば高い確率で当たっているだろう。
ダンは頷くと全員を見回して作戦を告げる。
「まずはココ。集落の入り口のように作っているこの箇所を攻めます。そしてオーク達がそちらに気を取られた時点で別方向からもう一か所攻めます」
そうダンが指さしたのはオーガの居るであろう小屋とも、オークの繁殖に使われているであろう小屋とも離れた位置。
「そして2か所にある程度集まった時点で目標の小屋を同時に攻めます」
「割り振りはどうするのだダン?」
「オーガの小屋とオークの小屋は少数で攻めます。内部を制圧後、小屋の入り口を押さえれば少数でも防げるでしょうから。オーガの方には僕とミカさんそれとウェンディさんで。オークの方は状況によっては聖魔法を使えるルフさん達に言ってもらいたいのですが」
「わかった任されよう」
ルフの問いかけにダンは考えていた割り当てを伝える。それにルフは頷き、アレックスとエミリーも心得たと了承した。
「それともう一つ小屋がありましたね。そちらにはライとリン、ポーラの3人で――」
「私もポーラと行くぞ!」
馬の姿では大きくて目立つからと人化していたサニーが手を上げる。
「――ではサニーも加えて4人で、もう一つの小屋を押さえてください」
サニーが人化した時はミカも大変驚いていたが、「そっか馬の獣人だったのか」と勝手に納得してくれたのでスルーさせてもらったダン。
「残ったメンバーで正面と側面を攻撃してもらいます」
「なら側面は私たちがゴリアテを使って派手に暴れるわ」
「「な!? 私達の意見は?」」
「それじゃキョーコ、イリア、ロマリアは側面で。残りメンバーはリル、ファーニ、マロン、クローディア、ロウキで正面を攻めてください」
なにやらイリアとロマリアが抗議の声を上げているが、キョーコはそんな2人の襟首をつかむとズリズリと引き摺っていく。
「……最近、ワシの出番がないんじゃが?」
「そもそも出番があった試しがないんですが?」
もはや定位置と化しているダンの頭の上でぼやくタマモをポンポンと叩きつつ、ダンは空を見上げた。
空には日の光が徐々に無くなり、これから夜が訪れようとしていた。
集落にはチラホラと火の明かりがつき始めている。普通のオーク集落ならば火を焚くことはなく、日が落ちればオーク達は寝入るはずだ。
「やはり知恵の働く者が居ますね」
ただのオーガならばこんなことはしない。脳筋だからだ。
ダン達は警戒しつつ、暗くなってくる辺りに紛れて救出作戦を開始した。
ダン達は目標としていたオークの集落と目されていた場所に到着した。
「早い! 3日は掛かると思っていたのに!」
ミカが驚きと共に歓喜した声を上げる。ここに来るまでにゴリアテの籠の中で睡眠と食事を取ったからか、街を出た時と比べて随分と顔色が良くなっている。
ダンは「シッ」と口前に人差し指を立てて、ミカに「静かにするように」とジェスチャーで伝える。それを見たミカも慌てて口を押えて縦に首を振った。現在ダン一行はゴリアテをマジックバッグにしまって、各自で木々の上に身を隠しながら集落を観察している最中であった。
「……確かに、これではオークの集落と思っても不思議ではないですね」
目を闘気によって強化したダンがポツリと呟く。
そのダンの視界には集落の中を多く行きかう豚顔の大きな体を持った魔物達の姿が見られた。
オーク。
豚獣人とも揶揄されて呼ばれる魔物であるが、本当の豚獣人達からは「あんなのと一緒にするんじゃねぇ!」と殺意を抱かれるほどに嫌われる、魔物の中でもダントツのワースト一位を誇る嫌われ者である。ちなみに二位は女性が嫌い票が多く入ったゴブリンだそうだ。と魔物研究者(その人物も女性)から聞いたことがある。
ゴブリンと同じく他の種族の女性を孕ませることで数を増やす生態系もさることながら、ゴブリンと違い、その個体ごとの戦闘能力の高さも理由の一つに挙げられる。
大柄の体を支える筋力に分厚い皮膚と皮下脂肪。つまりはゴブリンよりも高い攻撃力と防御力を有するという事だ。
生半可な攻撃では致命傷にならず、逆に攻撃を加えるために接近すれば、その腕力に物を言わせた力任せの攻撃にその身をさらすことになる。まともに食らえばダンとて目の前に星が見えるだろう。
まともに当たれば、であるが。
弱点は持久力が無い点である。腕を振るなどの動作は中々に早いモノではあるが、その自重を支える膝関節などは走る時に自らの重さを支えきれないと分かっているからか、冒険者が逃走のみを考えて行動すれば、ほとんどの場合は追いかけてくることはないという。
女性冒険者が相手だった時と発情期の場合はその限りではないらしいが。
「事前に仕入れた情報で最悪発見されたの場合は逃げればいいや。って考えてたんだけど……」
ミカ達もオークの特徴などを調べてはいたらしい。
「そこにオーガが現れた、と?」
しかしダンの問いかけにコクリと力なく頷く。
オーガはオークと比べると完全に上位といえる身体能力を持つ。
大柄な体は全体的に筋肉質だけでほぼ作られ、強靭な皮膚はオークのソレよりも密度が高く、脂肪などのデッドウェイトもない自重は膝に負担を掛けることなく俊敏な動作を可能とする。
良いことづくめの体を持っているように思えるが、それでも欠点というか弱点はある。
それもオークと同じく持久力だ。ただし理由は違う。
オーガはその身を維持するために大量の食事を必要とする。しかし脂肪として蓄える訳ではなく、腹で消化した分を自らの血肉と変えて活動するらしい。つまりオーガを被害なく討伐するとなれば、兵糧攻めにするのが一番効果的な方法なのだ。
「それって邪道じゃない?」
ダンからオーガの特徴や対処方法を聞いたキョーコの発言である。
もちろん今回はダンもその方法を取る予定ではない。捕らわれた人を救出するためには時間を掛けられないし、そもそも兵糧攻めには向いていないからだ。
「聞いてはいましたが、そこら中にオーガの食料が居る状態ですからね。当初の予定通り、別方向から陽動による集落内のかく乱をして、その隙に救出をするとしましょう。ただ、ここまでの規模となるとミカさんのお姉さん達以外にも攫われた人達が居そうですね……」
集落は簡易的な柵で覆われて、そこかしこに木と草で作られた小屋のようなものがある状態だ。
その様子を見れば、ダンにもこの集落のリーダーがオークではないのが分かる。
オークの作る巣というか住処は、そこらに落ちている木を芯として枠を作り、そこにオークが好んで使う泥を塗りたくって固めたモノを作るのが一般的である。ちなみにオークが好むと言った訳は、オーク達が日常的に体に泥を塗りつけているからである。これは体の洗浄や模様を描く為だとダンは聞いた。
意外かと思われるが、オーク達は清潔好きな魔物であるらしい。
そのオーク集落でよく見られる巣ではない小屋で生活させられているオーク達を見れば、さながらここはオーク達を飼う牧場だと言えるだろう。
そのオーク達を食料として食う存在が居るならば、オーク達が居なくならないように増やす必要がある。
「やはりここまで悪知恵が働くとなれば、ゴブリンから進化した個体が居そうですね」
そう考えていたダンの元に別方向から集落を偵察していた仲間達が集まってきた。
ダンも見張りをしていた木から降りると、集落から少し離れたところで仲間全員が集合して地面に簡単な集落の絵を描いていく。
「おそらく、ですけどオーガの居そうな小屋を発見しました」
おそらくと前振りをしたがほぼ間違いないという表情をしたエミリーが、そう言って現在地をマークすると集落の小屋の位置を書き入れその一つを指さす。
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腰には唯一、ダンの装備破壊技の対象から外された鞭が下げられていた。
「それとダンさんの懸念したオークの方も。たぶんですけど」
そう言ったのはクローディアだ。彼女は2か所を指さした。隣り合った位置にある小屋である。
偵察や狩りの経験者である彼女たちの言葉ならば高い確率で当たっているだろう。
ダンは頷くと全員を見回して作戦を告げる。
「まずはココ。集落の入り口のように作っているこの箇所を攻めます。そしてオーク達がそちらに気を取られた時点で別方向からもう一か所攻めます」
そうダンが指さしたのはオーガの居るであろう小屋とも、オークの繁殖に使われているであろう小屋とも離れた位置。
「そして2か所にある程度集まった時点で目標の小屋を同時に攻めます」
「割り振りはどうするのだダン?」
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「それともう一つ小屋がありましたね。そちらにはライとリン、ポーラの3人で――」
「私もポーラと行くぞ!」
馬の姿では大きくて目立つからと人化していたサニーが手を上げる。
「――ではサニーも加えて4人で、もう一つの小屋を押さえてください」
サニーが人化した時はミカも大変驚いていたが、「そっか馬の獣人だったのか」と勝手に納得してくれたのでスルーさせてもらったダン。
「残ったメンバーで正面と側面を攻撃してもらいます」
「なら側面は私たちがゴリアテを使って派手に暴れるわ」
「「な!? 私達の意見は?」」
「それじゃキョーコ、イリア、ロマリアは側面で。残りメンバーはリル、ファーニ、マロン、クローディア、ロウキで正面を攻めてください」
なにやらイリアとロマリアが抗議の声を上げているが、キョーコはそんな2人の襟首をつかむとズリズリと引き摺っていく。
「……最近、ワシの出番がないんじゃが?」
「そもそも出番があった試しがないんですが?」
もはや定位置と化しているダンの頭の上でぼやくタマモをポンポンと叩きつつ、ダンは空を見上げた。
空には日の光が徐々に無くなり、これから夜が訪れようとしていた。
集落にはチラホラと火の明かりがつき始めている。普通のオーク集落ならば火を焚くことはなく、日が落ちればオーク達は寝入るはずだ。
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