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王都の現状を知る
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「え? 『大陸』と連絡が取れない?」
左手で掴んだ剣先を押さえた剣をミョンミョンとしなるように揺らしながら、ダンは驚いた表情でそう言った相手に聞き返した。
「はい、そうです。ダン師匠。現在冒険者ギルドは『大陸』のメンバー、その誰とも連絡が取れない状態です」
ギルド受付嬢はそう言いつつ、ダンが揺らす剣を取り返そうと両手で必死に柄を掴もうとしていた。
ただダンが剣先を持って揺らしている為、ほんのわずかな指の動きで剣の柄が大きく移動するために、ダンの絶妙な操作によって容易には掴めないでいるようだが。
「それは『繋ぎ』を使っても?」
「いえ、そもそも今回連絡を取れなくなる前に、『大陸』から『繋ぎ』は連絡等で一切こちらに知らされておりませんでした。ですので王国軍の隊舎に居ると、そう思っていたのですが――」
「連絡も、本人達すらも確認出来なかった、と?」
ダンの言葉にコクリと頷く受付嬢。
それと若干涙目になってきていたので素直に剣を返す。
ようやく剣を返してもらえた受付嬢は受け取った剣を腰の鞘に納めると、軽く目元を拭ってからダンへと向き直る。
「でも、それってもしかしたら極秘任務等で王都を離れているという可能性はありませんかね?」
未だに冒険者登録が残っているとはいえクラン『大陸』、つまり大団長をリーダーとした昔冒険者だったクランに居たメンバーの大半は、現在の所属は王国軍に籍を置いている。
国から何らかの密命や任務などを与えられた場合は、その内容次第だが、所在などを明らかに出来ない場合もあるのではないかとダンは考えた。
「確かにその可能性はあります。――ですが、元『大陸』以外の第1軍の方たちとも連絡が途絶えた状態というのは少々異常かと」
「誰とも?」
「はい」
「各地で不審情報なんかは――」
「ありません」
それを聞いたダンもさすがに首を傾げる異常事態だ。
第1軍の面子がフルメンバーで出張る事態ともなれば、仮に国からの極秘任務だとしても、冒険者ギルドの情報網に何らかの情報が引っかかっておかしくない事態のはずだ。
そもそも極秘任務と考えれば、少数精鋭で事態に当たる方が情報の秘匿は出来るはずである。
それが第1軍の全団員と連絡が取れない事態というのは、第1軍自体に異常事態が発生しているようなものだ。
「ちょっとルーシー! 今のとこソレって極秘情報でしょう!? そんなにペラペラ喋っちゃって大丈夫なの?」
ふむと考え事をしているダンを横目に、ダンへと事情説明をしていた受付嬢の肩を叩いて別の受付嬢が声を潜めて聞く。
ルーシーと呼ばれた受付嬢は、その同僚へと顔だけ振り返って「確かに」と頷いた。
「皆様。師匠の御連れを立たせたまま説明をするというのはこちらの不手際でした。どうぞ2階の会議室へと案内いたします」
「いやいやいや! そういう事じゃなくて――」
同僚が必死に顔を左右に振って引き留めようとするが――
「いや、是非ともその方たちには王都の現状把握と、その後に力を借りたい状況だ」
受付嬢達の会話に割り込んで聞こえてきた声に振り返ると、そこには1人のホビット族の男性が立っていた。
ホビットは他の種族と比べ比較的年齢が読みづらい、要するに子供や老人ぐらいの年齢以外はほぼ童顔の者が多い種族ではあるが、聞こえてきた声の若々しい感じとは裏腹に、その雰囲気や表情には歳を重ねた人物の印象があるとダンは思ったのだ。
あまりに年齢不詳すぎる。
「あなたは誰でしょうか?」
「おっと、名乗りもせずに申し訳なかった。黒騎士殿。私は元冒険者で今は、そう冒険者ギルドの相談役をしている『英知』のクルチャックという者――」
「なんだ『変態』じゃないか」
「『変態』ですね」
「まだ死んでなかったのですか『変態』?」
挨拶するホビットを見て、ルフとアレックスとエミリーが口をそろえて『変態』と言った。
特にエミリーは蔑むような視線と一緒だった。
「辛辣ぅ!? え? 『魔道狂』に『氷の貴公子』に『自在槍』?? う、うそだ! あんた達死んだはずだろぉ!?」
先程の口調とは裏腹に、もはや崩れた言葉遣いでホビットの男性が震える指で3人を順に追った。
まるでお化けでも見た様な表情で。
「ん~、ちょっと込み入った話になりそうですから、会議室とやらの部屋を借りれますか?」
「えー! 相談役が動揺して、そんでもってあなたが『黒騎士様』!? ちょっとホント、どーなってんのよこの事態はーー!!」
一人、ダン耐性が無い受付嬢が頭を抱えていた。
左手で掴んだ剣先を押さえた剣をミョンミョンとしなるように揺らしながら、ダンは驚いた表情でそう言った相手に聞き返した。
「はい、そうです。ダン師匠。現在冒険者ギルドは『大陸』のメンバー、その誰とも連絡が取れない状態です」
ギルド受付嬢はそう言いつつ、ダンが揺らす剣を取り返そうと両手で必死に柄を掴もうとしていた。
ただダンが剣先を持って揺らしている為、ほんのわずかな指の動きで剣の柄が大きく移動するために、ダンの絶妙な操作によって容易には掴めないでいるようだが。
「それは『繋ぎ』を使っても?」
「いえ、そもそも今回連絡を取れなくなる前に、『大陸』から『繋ぎ』は連絡等で一切こちらに知らされておりませんでした。ですので王国軍の隊舎に居ると、そう思っていたのですが――」
「連絡も、本人達すらも確認出来なかった、と?」
ダンの言葉にコクリと頷く受付嬢。
それと若干涙目になってきていたので素直に剣を返す。
ようやく剣を返してもらえた受付嬢は受け取った剣を腰の鞘に納めると、軽く目元を拭ってからダンへと向き直る。
「でも、それってもしかしたら極秘任務等で王都を離れているという可能性はありませんかね?」
未だに冒険者登録が残っているとはいえクラン『大陸』、つまり大団長をリーダーとした昔冒険者だったクランに居たメンバーの大半は、現在の所属は王国軍に籍を置いている。
国から何らかの密命や任務などを与えられた場合は、その内容次第だが、所在などを明らかに出来ない場合もあるのではないかとダンは考えた。
「確かにその可能性はあります。――ですが、元『大陸』以外の第1軍の方たちとも連絡が途絶えた状態というのは少々異常かと」
「誰とも?」
「はい」
「各地で不審情報なんかは――」
「ありません」
それを聞いたダンもさすがに首を傾げる異常事態だ。
第1軍の面子がフルメンバーで出張る事態ともなれば、仮に国からの極秘任務だとしても、冒険者ギルドの情報網に何らかの情報が引っかかっておかしくない事態のはずだ。
そもそも極秘任務と考えれば、少数精鋭で事態に当たる方が情報の秘匿は出来るはずである。
それが第1軍の全団員と連絡が取れない事態というのは、第1軍自体に異常事態が発生しているようなものだ。
「ちょっとルーシー! 今のとこソレって極秘情報でしょう!? そんなにペラペラ喋っちゃって大丈夫なの?」
ふむと考え事をしているダンを横目に、ダンへと事情説明をしていた受付嬢の肩を叩いて別の受付嬢が声を潜めて聞く。
ルーシーと呼ばれた受付嬢は、その同僚へと顔だけ振り返って「確かに」と頷いた。
「皆様。師匠の御連れを立たせたまま説明をするというのはこちらの不手際でした。どうぞ2階の会議室へと案内いたします」
「いやいやいや! そういう事じゃなくて――」
同僚が必死に顔を左右に振って引き留めようとするが――
「いや、是非ともその方たちには王都の現状把握と、その後に力を借りたい状況だ」
受付嬢達の会話に割り込んで聞こえてきた声に振り返ると、そこには1人のホビット族の男性が立っていた。
ホビットは他の種族と比べ比較的年齢が読みづらい、要するに子供や老人ぐらいの年齢以外はほぼ童顔の者が多い種族ではあるが、聞こえてきた声の若々しい感じとは裏腹に、その雰囲気や表情には歳を重ねた人物の印象があるとダンは思ったのだ。
あまりに年齢不詳すぎる。
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「まだ死んでなかったのですか『変態』?」
挨拶するホビットを見て、ルフとアレックスとエミリーが口をそろえて『変態』と言った。
特にエミリーは蔑むような視線と一緒だった。
「辛辣ぅ!? え? 『魔道狂』に『氷の貴公子』に『自在槍』?? う、うそだ! あんた達死んだはずだろぉ!?」
先程の口調とは裏腹に、もはや崩れた言葉遣いでホビットの男性が震える指で3人を順に追った。
まるでお化けでも見た様な表情で。
「ん~、ちょっと込み入った話になりそうですから、会議室とやらの部屋を借りれますか?」
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