王を恨んだ妃 第1章~復讐~

木継 槐

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幼少期~煌の視点~

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「"死にたくないから助けてくれ"と一言いただければいいのに。」
「な……そなたいい加減に……。」

心を見透かされたようで正面から睨みつけた俺に、男は目元を緩ませ口を真一文字に引き攣らせた。

そしておもむろに立ち上がると、数歩進み振り向きざまに俺に何かを投げた。

「ではこの短刀で私に傷をつけてみてください。あなたの術の程度を魅せていただきましょう。」

先ほどこの男に奪われた短刀は俺の手の上で怯えている。
つまりは俺の手がそれほど緊張の色を見せているという事だ。

「1度刃を当てるだけでもいいですが…折角ですので本気で私を殺しにかかって下さい。」

その顔は俺の価値を愚弄するようにほくそ笑んで見えた。
おかげで俺の闘志に火がついた。

「おりゃぁぁああああ!!!!」 
怒りを込めた声は天高く上がったが無限の空に吸い込まれ、より自分の幼さを誇張され心が怯んだ。

しかし叫んだからには走り込まなくてはいけない。
俺は短刀を振り上げ男に襲いかかった。

すると男はいとも簡単に俺の猛進をかわし、俺の手首を掴みあげた。
「ッ!?」

思いのほか突き上げられた手には短刀を握っていたのに、男には掠りもしない。

そのまま男は俺の手首を有りもしない方向に翻し、俺の手首は悲鳴をあげた。

「ッ!?……ッ」
刀は俺の手からするりと滑り落ち、あろう事か男の足元に向かった。

ここで刀を取られたら俺の身が危ない。
俺はとっさに刀を足で押し出した。

すると俺の体は倒れ刀は数寸ほど遠くに抜けた。

 そのまま俺は捻られた手首の方向に体を翻した。
全体重をかけたおかげで男は俺の手首を握ったまま拳を地面に押し付けることになった。

しかし男は俺を離そうとしない。
手首は完全に再起困難だ。

俺ができることは…
男の手に噛み付くことだった。

「ッ!?」
よし、離れた!!

俺は慌てて体を起こそうと腹に力を込めた。
……?……!?

何故だ…力が…入らない。
それよりも背中に走る雷のような激痛で俺は仰向けで息を詰まらせた。

すると男は俺の様子に気がついたのか俺の頭の横で立ち上がった。

やられるッ!
俺は次にくる攻撃に冷えあがった。
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