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聖女の代わりに
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王都に激震が走ったのは、青葉のもとへ“獣人の少女”が突入してから五分後のことだった。
大聖堂の結界が砕け、警備魔法陣がすべて無力化。
そして、「聖女の部屋」を占拠したモモナは、誰の指示も許さず、青葉の傍から一歩も離れなかった。
⸻
「……この子はもう、“聖女”じゃない。体も、心も限界だった」
騎士団長の問いかけに、モモナは感情のない声でそう告げた。
「代わりは私がする。しばらく、“聖女代理”として動く。文句はある?」
神官たちは沈黙し、騎士団は目を見開いた。
青葉本人は唖然として、モモナの袖を引いた。
「モモナ……どうして……私、役立たずだったのに……」
「泣いてた。だから、私が代わる。あぴちゃんは寝てていい」
短く、静かな言葉。だけどそこには、18年分の愛情と信頼が詰まっていた。
⸻
翌朝。
魔物の群れが城下に迫るという報告が届く。
神殿側は騎士団を出そうとしたが、モモナは一言だけ告げて、単身フィールドに降りた。
「大丈夫。私一人で片づける」
草原の向こう、20体以上の魔物たちが咆哮を上げる。
元・猫とは思えない俊敏な身のこなしで、モモナは敵陣へ踏み込んだ。
剣は持たない。魔法も唱えない。
ただ、“動き”だけで終わらせた。
鋭い爪と、超速の脚。急所を正確に貫き、敵は1分以内に殲滅された。
⸻
神殿に戻ったモモナは、報告もせず青葉の部屋に入る。
彼女は静かに、ベッドで眠る青葉の髪を撫でた。
「全部、私がやるから。もう、無理しなくていい」
そう呟いた瞳は、どこまでも冷たく、そして深い優しさを湛えていた。
⸻
一方、王宮ではささやき声が飛び交う。
「……あの獣人、何者だ」
「聖女を守るふりをして、実は国家転覆を狙っているのでは……?」
だが一人の将軍だけが、ぽつりと呟いた。
「いや、あれは違う。あの目は……“飼い主を守る獣の目”だ」
大聖堂の結界が砕け、警備魔法陣がすべて無力化。
そして、「聖女の部屋」を占拠したモモナは、誰の指示も許さず、青葉の傍から一歩も離れなかった。
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「……この子はもう、“聖女”じゃない。体も、心も限界だった」
騎士団長の問いかけに、モモナは感情のない声でそう告げた。
「代わりは私がする。しばらく、“聖女代理”として動く。文句はある?」
神官たちは沈黙し、騎士団は目を見開いた。
青葉本人は唖然として、モモナの袖を引いた。
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「泣いてた。だから、私が代わる。あぴちゃんは寝てていい」
短く、静かな言葉。だけどそこには、18年分の愛情と信頼が詰まっていた。
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「大丈夫。私一人で片づける」
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剣は持たない。魔法も唱えない。
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鋭い爪と、超速の脚。急所を正確に貫き、敵は1分以内に殲滅された。
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彼女は静かに、ベッドで眠る青葉の髪を撫でた。
「全部、私がやるから。もう、無理しなくていい」
そう呟いた瞳は、どこまでも冷たく、そして深い優しさを湛えていた。
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一方、王宮ではささやき声が飛び交う。
「……あの獣人、何者だ」
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