マジメ御曹司を腐の沼に引き摺り込んだつもりが恋に堕ちていました

田沢みん

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18、学習能力、高すぎデス〜!

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 トントントン……とネギを切っていると、透が隣に来て手元を覗き込んできた。

「上手だね。料理は得意なの?」
「得意という訳ではありませんが、お味噌汁だけは毎朝作ってマス。日本で祖母に教えてもらったのデス」

「お祖母さんに?」
「ハイ、幼い頃はよく日本に行っていたノデ」

 ヨーコの父親は弁護士で、母親は専業主婦。
 毎年夏か冬の長期休暇の時期になると、母親は忙しい父親に留守番をさせてヨーコと2人で日本に里帰りしていた。

「その時に祖母が作ってくれるお味噌汁が大好物で、作り方を教えてもらったのデスヨ」

 ついでに言えば、祖母の家で見ていた朝の子供向けアニメがヨーコの日本好きの原点でもある。

「日本の漫画で、主人公の男性が『朝起きてまな板を包丁で叩くトントンという男が聞こえるのが男のロマンだ』と言っていましたが、本当なのデスカ?」

 小口切りにしたネギを鍋に投入してから顔を向けると、「うん、男のロマンだね」と透が口元を緩ませる。

「包丁の音がいいとかじゃなくて、そこに至るまでの流れが大事なんだよ」

 朝を一緒に迎えて、手料理を作ってもらえる関係……。

「つまり、その前の晩はベッドで愛を確かめ合ったって事だろ? まあ、俺たちの場合は今朝も……だけどね」

 意味ありげな笑みを向けられて、ポポッと顔が赤らんだ。



 昨夜本当に結ばれた2人は、今朝も早々にエロい空気になって、2回戦目に突入してしまった。

 そしていざ挿入……という段になって、透が「あっ!」と動きを止めると、ベッドサイドから避妊具の箱を取ってヨーコに見せたのだ。

「ヨーコはどれがいい?」
「ドレ……とは?」

「避妊具は3種類あって、昨日使ったのはこのポリウレタンの日本製で、残りの2つは温感ゼリーつきとチョコレートフレーバーの。どれがいい?」

 男は一度ムラムラしたら止まらないと聞いた事があるので、下半身をビンビンに勃たせているこの段階で動きを止められる透の精神力が凄いな……と思いつつ、質問に答える。

「そうですね……温かいのとチョコレートデスカ。どちらも捨てがたいデス」
「そうだよな……使ってみないことにはどっちがいいかなんて分からないし」

「ピコン! そうデスヨ! 両方使いまショウ!」
「えっ?」

「試して良かった方を次から使えば良いのデス。まずは試してみなければ!」

「ふ~ん……それじゃ2連発だな」
「えっ?」
「大丈夫、今から余裕で2回出来る自信があるから」
「えっ……キャッ!」

 そして朝の4時過ぎから本当に2連続でヤって……。


「もう駄目~、死んじゃいマス」
「……良かった? 満足してくれた?」
「大満足デスヨ~。上手すぎマス」

「ゴムはどっちが良かった? 温感ゼリー? チョコレート?」

「う~ん、ゼリーは気持ちいいのが分かりましたケド、チョコレートはシテル時にあまり意味が無いデスネ。チョコレートは食べる方が好きデス」

「食べる……」

 透の頬がポッと赤くなる。

「あっ、トオルはエッチな事を考えましたネ! そのゴムを装着シテ私に咥えて欲しいのデスネ!咥えてお口でイかせて欲しいのデスネ!」

「そんなストレートな! ……まあ、そのうちにそういう行為も……とは思うけどさ、今はまだ、俺がヨーコを喜ばせたいから……」

 蠱惑的に微笑むと、手の甲で頬をサラッと撫でられた。
 そのまま指先で耳朶を弄り、顔を寄せて耳の中にペロリと舌を這わせる。

「あっ……」

 耳朶をカプッと甘噛みしたと思うと、

「ヨーコ、ヨーコとのセックスは最高だった……。どうしたら喜ぶのか、もっと知りたい……」

 耳元で囁かれ、背骨から下半身まで真っ直ぐに電気が流れた。

ーーなっ、なんなのデスか、コレ~!

 コレがつい昨日まで童貞だった男なのか?
 カタブツ眼鏡男子がエロエロのテクニシャン男子に変貌を遂げている!

「トオルは学習能力、高すぎデス~!」

 透はフッと口角を上げる。

「俺はまだまだ伸び代があると思うんだ。もっと上手くなってヨーコを満足させるつもりだから、期待してくれていいよ」

「もう十分満足……デスヨ。トオルのセックスは気持ちいいデスカラ」

 透は目を見開いて、それから参ったというように額に手を当てて……。

「ヨーコ……煽らないで。セックスを覚えたての健康な成人男性なんだからさ、そんな風に言われたら止められるわけ無いじゃない」

「とっ……止められますヨッ! 理性のある成人男性ではないデスカ!」

「理性なんて、とっくにゴミ箱に捨てた。もう一回スルよ」
「ええっ!」

 気持ち良かった温感ゼリー付きのゴムを使って、それから更にもう1回戦。
 どこにそんな体力があったのかというくらい激しく抱かれて……身も心も大満足の朝を迎えたのだった。


 このままだと4回戦に突入して遅刻しそうなので、そそくさとお味噌汁をよそってダイニングテーブル へと運ぶ。

 向かい合って朝食を済ませると、透が箸を置きながらサラッと言った。

「俺たちのことを両親に報告して結婚の許可を貰おうと思うんだ。それで、その前に朝哉に話してもいい?」

「えっ」

ーーええっ?!
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