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46、天女の堕落 side透 (1) *
しおりを挟む結納の席に現れた彼女は息を呑むほどの美しさで、その場にいた全員が「ほおっ……」と見惚れていた。
座卓を挟んだこの距離がもどかしい。
ーー俺のなのに、どうして触れられないんだ。
抱きたい……と思った。
あの貞淑そうに見せている赤い鎧を剥ぎ取って、淫乱でいやらしい素顔を暴きたい。
声が嗄れるまで啼かせて、「もっと」と強請る様を見たい。
乱れるヨーコを想像しただけで、ズクンと下半身が痛くなった。
アメリカに帰るまで我慢するなんて、絶対に無理だ。
結納が終わったら絶対に抱く……そう決めた。
『俺たちでお祖母さんを送って来るよ』
タクシーを呼んだから付き添う必要なんて無かったけれど、それを口実にヨーコを連れ出した。
だってあのまま残っていたら、いつまで経っても2人きりにはなれそうにない。
『あら、だったら振袖から着替えて行けば?』
『いや、せっかく綺麗だから、このままで』
ーー余計な事を言ってくれるなよ。このままがいいに決まってるだろ!俺が脱がせたいんだよ!
すぐにヨーコが使っている客間に入り、壁に掛けてあったワンピースと箱に入ったままの新品のヒールを紙袋に入れて持ち出した。
指輪を買いに行った時についでに買って来たやつだ。
次に2階の自分の部屋に行って、避妊具の箱も紙袋に放り込む。
これで準備はオッケー。
ヨーコのお祖母さんを家まで送り届けたら、漸く2人の時間が始まった。
ホテルに入り、着物ごと彼女を抱きしめたら、後はもう止まらなかった。
だって仕方ないだろう?
着物の合わせから手を突っ込むのも、前をはだけさせて淫らな格好をさせるのも、帯を解くのも、男のロマンなんだ。
興奮するに決まってる。
帯の解き方は知っていた。
昔から母親が着物を着るときに、「ここを押さえていろ」だの「そっち側を持っていろ」だの言って手伝わされていたから。
あの時は面倒だと思っていたけれど、今となっては覚えておいて良かったと思う。
何事も経験だ。
散々イかせて乱した後で帯を解き、開いた着物の上に彼女を横たえたら……あまりにも淫らで、なのにひどく神聖で、目を離すことが出来なかった。
ーー綺麗だ……。
赤い着物に桜色の襦袢。大きく広がった布地の上で、陶器のように白い肌を惜し気もなく曝け出し、蕩けるような表情で、無防備に身体を開いている。
まさしく空から降って来た天女……。
これが自分のものなのだと思うと、ブルッと身震いがした。
だけど天女は羽衣だけを残して天に舞い戻って行くのだと相場が決まっている。
ーーそんな事させるか!
彼女は俺のものだ。身も心も何処にもやらない。 逃さない。
他の男にも、他のどの世界にも、彼女を奪われて堪るものか!
その美しい姿から一瞬たりとも視線を逸らさず、膝立ちでカチャカチャとベルトを外す。指先が震えた。
ブルンと飛び出した漲りは、既に限界ギリギリまで膨張し、硬くなっている。先走りの量も半端ない。
当然だ。1週間……1週間も彼女を抱いていない。
同じ屋根の下にいながら、その豊満な胸の柔らかさを堪能することも、甘くて官能的な蜜を味わう事も出来なかったんだ。
だから……。
『ナマでするよ。そのままのヨーコを感じさせて』
ーー俺の天女を地上に引き留める!
ズンッ!
「キャーーーッ!……ああっ…」
躊躇なく一気に奥まで突き刺すと、ヨーコが喜びと苦痛の声を上げた。
これは天女を地上に引き留めておくための楔だ。
まだだ……もっと、もっと奥まで、もっと深く……!
ーーヨーコをナマで感じたい……孕ませたい!
激しく強く、何度も彼女を貫いた。
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