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心砕けて 二
いや、もともとはアベルだとて五情ゆたかな人間だったはずが、過酷な経験で心が石のようになっているのだ。その石になっていた心を、二人の悪党は叩き壊そうとしている。だが、アベルの石化した心をこわしたところで、この二人が得るものはなんなのだろう……。
オルティスはふと自らに問うてみる。
砕けたアベルの心の欠片だろうか。そうして満足できるのだろうか。
やはりオルティスのような凡庸で、それだけにまっとうで心健やかな男には、公爵やバルバラのように、どこか心が壊れている人間を本当に理解することはできない。ドミンゴのような男の異常な心理も、また完全にわかることはなかった。
「うう……!」
縛られているアベルは公爵の手によって自由をさらにうばわれ、バルバラののぞむように、彼女に向かって臀部を突き出す、というもっとも屈辱的な姿勢を取らされた。
「よ、よせ! さわるな! 無礼者!」
「くくくくく。ああ……、なんて可愛いお尻だねろうね。俺もずいぶん男とも女とも遊んだけれど、これほどうまそうな身体は見たことがないな。見ろよ、この尻の白い、艶やかなこと……。さぞ異国の後宮ではもてたことだろうな。なぁ、伯爵、」
「あうっ!」
バルバラがいきなり人差し指を敏感な箇所につきたてたのだ。先ほど、ほぐされていたからよかったものの、そうでなければ、激しい苦痛をアベルに与えたろう。
「ここで……、どれだけの男を受けていれたのだ?」
「ああっ!」
バルバラが指の動きを変えたらしく、アベルが悲鳴をあげる。
「何人だ? 五人、六人? 十人か? もっとか?」
「ち、ちがう!」
アベルは息をあらく吐きながら、必死に首を横に振る。
「強情だな。今さら純情ぶってどうする?」
「よ、よせ! あっ、ああっ……」
オルティスはふと自らに問うてみる。
砕けたアベルの心の欠片だろうか。そうして満足できるのだろうか。
やはりオルティスのような凡庸で、それだけにまっとうで心健やかな男には、公爵やバルバラのように、どこか心が壊れている人間を本当に理解することはできない。ドミンゴのような男の異常な心理も、また完全にわかることはなかった。
「うう……!」
縛られているアベルは公爵の手によって自由をさらにうばわれ、バルバラののぞむように、彼女に向かって臀部を突き出す、というもっとも屈辱的な姿勢を取らされた。
「よ、よせ! さわるな! 無礼者!」
「くくくくく。ああ……、なんて可愛いお尻だねろうね。俺もずいぶん男とも女とも遊んだけれど、これほどうまそうな身体は見たことがないな。見ろよ、この尻の白い、艶やかなこと……。さぞ異国の後宮ではもてたことだろうな。なぁ、伯爵、」
「あうっ!」
バルバラがいきなり人差し指を敏感な箇所につきたてたのだ。先ほど、ほぐされていたからよかったものの、そうでなければ、激しい苦痛をアベルに与えたろう。
「ここで……、どれだけの男を受けていれたのだ?」
「ああっ!」
バルバラが指の動きを変えたらしく、アベルが悲鳴をあげる。
「何人だ? 五人、六人? 十人か? もっとか?」
「ち、ちがう!」
アベルは息をあらく吐きながら、必死に首を横に振る。
「強情だな。今さら純情ぶってどうする?」
「よ、よせ! あっ、ああっ……」
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