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十一
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日に焼けたことのないその場所は、彼女の身体のなかではもっとも色素が薄く、篝火のもたらす灯りを受けて、鈍色めいて輝いている。
リィウスは強く眉を寄せていた。
やや歳はいっているが、アキリアの濃い琥珀色の肌はみなぎるように張りつめ、生気に満ち満ちて、まだ若いとみなされる最後の季節の、哀愁を秘めた匂いたつような美しさにあふれている。そんな美しい真紅に燃える野薔薇のような女性が蹂躙されているのを、ただ見ていることしかできないのだ。
「馬鹿な真似は絶対にしては駄目よ」
つい両手を握りしめていたのに気付かれたようで、静かに側に寄ってきたタルペイアが小声で忠告してきた。リィウスは頷くしかない。
どのみち、今この場で自分が声をあげようが、捨て身の覚悟で戦おうが、アキリアを助けることはできないのだ。そもそも、リィウス自身が借金でしばられた捕らわれの身なのだから。
そうこうしている間にも、石の舞台上での凌辱はさらに激しくなる。
「ああ……」
ヒュパティアはおろおろと狼狽え、しまいには啜り泣いた。
「どうした、ヒュパティア、恋人を助けたくないのか?」
そそのかすようなウリュクセスの声が聞こえたらしく、アキリアは怒鳴った。
「駄目だ! 耳を貸すな! み、見るんじゃない、ヒュパティア、帰るんだ!」
声はそれ以上はあげれなくなっていた。
小人たちが三人がかりでアキリアを犯そうとしているのは、明らかだ。
「ああ!」
マルクスが臀部から奥へと、犬のように舌を伸ばして女の秘部を舐めまわす。
「よ、よせ! くぅ! うう! ちっくしょう!」
そんな男性的な口調、男勝りの気性が、いっそう見る者の加虐欲をあおるようで、今、人々は固唾を飲んでアキリアの反応を待っている。
話題の女戦士、連戦連勝を誇ったアマゾンの末裔が、卑しい男たちに辱しめられる姿は、強烈な刺激を見る者にもたらす。皆、希代の勇婦の陥落を見たいのだ。
リィウスは強く眉を寄せていた。
やや歳はいっているが、アキリアの濃い琥珀色の肌はみなぎるように張りつめ、生気に満ち満ちて、まだ若いとみなされる最後の季節の、哀愁を秘めた匂いたつような美しさにあふれている。そんな美しい真紅に燃える野薔薇のような女性が蹂躙されているのを、ただ見ていることしかできないのだ。
「馬鹿な真似は絶対にしては駄目よ」
つい両手を握りしめていたのに気付かれたようで、静かに側に寄ってきたタルペイアが小声で忠告してきた。リィウスは頷くしかない。
どのみち、今この場で自分が声をあげようが、捨て身の覚悟で戦おうが、アキリアを助けることはできないのだ。そもそも、リィウス自身が借金でしばられた捕らわれの身なのだから。
そうこうしている間にも、石の舞台上での凌辱はさらに激しくなる。
「ああ……」
ヒュパティアはおろおろと狼狽え、しまいには啜り泣いた。
「どうした、ヒュパティア、恋人を助けたくないのか?」
そそのかすようなウリュクセスの声が聞こえたらしく、アキリアは怒鳴った。
「駄目だ! 耳を貸すな! み、見るんじゃない、ヒュパティア、帰るんだ!」
声はそれ以上はあげれなくなっていた。
小人たちが三人がかりでアキリアを犯そうとしているのは、明らかだ。
「ああ!」
マルクスが臀部から奥へと、犬のように舌を伸ばして女の秘部を舐めまわす。
「よ、よせ! くぅ! うう! ちっくしょう!」
そんな男性的な口調、男勝りの気性が、いっそう見る者の加虐欲をあおるようで、今、人々は固唾を飲んでアキリアの反応を待っている。
話題の女戦士、連戦連勝を誇ったアマゾンの末裔が、卑しい男たちに辱しめられる姿は、強烈な刺激を見る者にもたらす。皆、希代の勇婦の陥落を見たいのだ。
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