昭和幻想鬼譚

文月 沙織

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禁断遊戯 一

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「あああっ、ああっ――、ああっ!」
 章一の未熟な分身は望の舌に反応し、快楽をつたえている。
 背後から指でいじってやると、あっけなく弾けた。
 さすがに嚥下することはできず、望は咄嗟に掌に吐きだした。
 しかし、章一の陥落は拍子抜けするほどあっけなく、やや興醒めしてしまう。
 最後まで抗い、屈辱にむせび泣いた仁の潔癖ぶりを思い出すと、味気ない。堰の小ささに、越すよろこびがあまり得られなかったのだ。
 これが仁だったら、とつい考えてしまう。
「望ちゃん、もういいでしょう? はなしてよ……」
 しばしぐったりとしていた章一が、後ろを振り向いて、望を睨む。その目は赤く潤んで恨みに染まっており、哀れに思うよりも、望は腹が立った。
「駄目だ!」
「何するんだよ……」
「決まっているだろう」
「もう、無理だよ……」
 望は手に受けたものを章一の蕾に塗りたくる。
 章一が狼狽えて逃れようとしたが、上からおさえこんだ。
「じっとしていろよ」
 ここで、ようやく望はみずからの前をくつろがせた。
 望の欲望は、たぎるほどではないが、それでも目に見えるほどには高まってきている。
「な、なにするんだよ!」
 章一の声は涙声だった。
「いいから、じっとしていろ。声出すなよ。出したら、これを握りつぶすからな」 
 脅すために前にまわした手に力を入れる。
「い、いや!」
 少し力を入れただけで章一はひどく狼狽え、怯えをかくそうともしない。
(こいつ、これでも日本男児なんだろうか?)
 こんなときに、そんなことを望は考えてしまった。
 章一の気弱さと優柔不断さにつけこんでおきながら、内心で批判しているのだから身勝手な話だが、十代の少年にありがちな自己中さと残酷さで、望は章一にたいしてい憐憫も負い目もなく、さらに弱いところを苛める。 
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