【R-18▶︎BL】21時、外はざあざあ降りの雨だった。

きやま

文字の大きさ
6 / 9

6

しおりを挟む

 21時、外はざあざあ降りの雨だった。

 室内は暗く、どこか遠くで雨音が聞こえる。ひどい頭痛がするのはこの雨のせいだろうか、と甘森は思った。息苦しさに寝返りを打とうとしたが、どうにも体を動かすことができない。寝ぼけ眼で自分の体を確認するように視線を向ければ、何かが自分の体を押さえ込むようにしているのが見えた。ぼんやりした視界の中で蠢くそれが何であるかを認識するよりも先に、体に走る妙な感覚に甘森は吐息を漏らす。

「んっ、……ぅ」

 さわさわと優しく肌を撫でられているような感覚はまどろみのなかでは気持ちがよく、自分が裸であることに気付くまで時間がかかった。

「は、……?なに、どういう……」

 自分の姿を認識した甘森の意識は急激に覚醒した。とっさに腕や足を動かそうとするが、どこかに縛り付けるように拘束されていて、ろくな抵抗にはならない。甘森のその行動に彼が起きたことに気づいたのか、甘森の上に抱きつくように乗っていた男……一橋は、甘森の顔を見て微笑みを浮かべた。


「あ、甘森さん、おはようございます」
「はあ……?」

 困惑した声を零す甘森に対して一橋は上機嫌な様子で言葉を続ける。

「甘森さん、寒くないですか?風邪引くといけないから、一応エアコンはつけてるんですけど」

 一橋はそう言いながら甘森の胸を大きな掌で撫でた。骨張った指が甘森の乳首を掠めると、わかりやすくビクリと体を震わせる。その様子を見て目を細める一橋に、甘森はぞっとした。気持ち悪いと確かに思っているのに、触れられると生まれるのは不快感だけではないことに甘森は気付き始めている。そして一橋がもっと自分にひどいことをするつもりなのだと、予感していた。

「おいっ、なんだよこれ……なんで、お前がこんな……」

 一橋に対して酷い態度を取っていた自覚のある甘森だが、気の弱い一橋がこうして自分に何か危害を加えるとは思っていなかったので面食らってしまう。そしてこの頭痛は一橋に殴られ気を失った時のものだと思い至った。甘森のそんな戸惑いを孕んだ問いかけには答えず、一橋は甘森の胸の突起を人差し指と親指でギュッと強く摘んだ。

「あぁっ!?」

 急な刺激に間抜けな声を出してしまったことを恥じる暇もなく、一橋は甘森のもう一方の突起を口に含んだ。ぴちゃ……と乳首を撫でるように舌全体で愛撫されると、甘森の背中にゾワゾワとした感覚が走った。これを続けさせてはいけないと思い、甘森は体を捻って逃げようとするが拘束された体ではままならず一橋の動きを止めるには至らない。

「あー……甘森さんの乳首、ピンクで可愛い。バイトの時から思ってましたけど、甘森さんって乳首感じやすいですよね?ずっと……こうして触ってみたかったんです」

 捲し立てるようにそう言った一橋は、甘森のピンと立った乳首を指で擦り合わせるようにして摘みながら乳輪に舌を這わせる。一橋の執拗な触れ方に甘森の体はだんだんと快感を拾い始めていた。乳首をきゅっと指で潰されると腰が勝手に跳ね、温かな一橋の舌で乳首全体を押しつぶすように舐められれば甘い声が口から出てしまう。手で口を押さえようと思っても拘束されていて叶わず、歯を食いしばって耐えようとするが触れられると快楽に体から力が抜けてしまって口を開けてしまう。

「ん……っ♡」

 堪えられないように喘ぐ甘森の顔を、逃さないとでも言うかのように一橋はずっと見ていた。獲物を捕らえるようなその視線は、胸の突起をどう触ってどう舐めたら甘森が気持ち良くなるのか、観察しているようでもあった。


「っあ♡んう……っ♡」
「乳首の側面を……円を描くように舐められるのが好きなんですね、甘森さんは。もう勃起してますよ」
「あ、ち……違……ぅ♡俺、そんな……そんな、っあぁ♡」

 甘森は何度も首を振って一橋の言葉を否定したが、体は正直なもので甘森のペニスからだらだらと垂れ流れたカウパーが自身の腹や太腿を汚していた。一橋は撫でるような優しい手つきで甘森のペニスを右手で包み込み、甘森の乳首を舐める動作を止めてじっと甘森の顔を見る。

「これ……どうしましょうか?」
「っ、は……?何、どういう意味……」

 絶え間なく続く愛撫から解放された甘森は乱れた息を整えながら、試すような微笑みを浮かべる一橋の顔を眉を潜めてまじまじと見返した。どうもこうもない、早く解放しろと言いたいところだったが、話の通じない相手だとわかっているから妙なことを言えば逆上するかもしれないと甘森は警戒していた。だからといって相手に都合の良いような言葉を吐くことができるわけではないのだが。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

処理中です...