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第十二章
腕(かいな)の中のリリアーナ 13 リリィはカイトと結婚したいの!
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「誰からその話をお聞きになりましたか?」
「アネモネから……でも、みんな知ってるって」
今ではカイトの膝にちょこんと座って、彼の顔を見上げている。
カイトは口に片手を当てて考え込んでいたが、やがて決心がついたように、彼女を膝から下ろして自分の横に座らせた。
「はい、婚約しております」
嬉しさで顔が輝き渡るリリアーナに向かって、カイトは言い聞かせるようにゆっくりと話す。
「しかし、解消を……婚約を取り止めようと考えています」
リリアーナの笑顔はみるみるうちに萎んでいった。
いかにも哀しそうなリリアーナの様子にカイトの決心は揺らぎそうになる。
「リリアーナ様。私とリリアーナ様では歳が離れすぎています。私の読書に付き合うよりも、今日の誕生会のように、同い年の友達と遊ぶほうが楽しいと思いますが」
「ううん、リリィ、カイトといるほうがいい! そのほうが楽しいの!」
「別に婚約をやめにしても、今までの関係は変わりません。私と一緒にいるのをお望みなら、休日も今まで通り一緒に過ごします」
「そうじゃないの! リリィはカイトと結婚したいの! 大丈夫だから30歳でも!!」
カイトが首を傾げた。30歳とは何だろう? しかしすぐに柔らかな口調で先を続ける。
「リリアーナ様が望むなら、将来婚約いたしましょう。婚約に相応しい年齢になってからで、充分間に合います」
そうじゃないの!! と心の中でリリアーナは叫ぶ。
リリィの問題じゃなくて、カイトなの! カイトを誰にもとられたくないの!
婚約をしていなかったら、大きくなる前に誰かと結婚をしてしまうかもしれない、手の届かない人になってしまうかもしれない……!
しかし、5歳のリリアーナにはそれを上手く言う事ができない。
「まだ決まったわけではありません。申し出た段階なので、結果が出るのはこれからです」
「だれが決めるの?」
「国王陛下と、アレクセイ様でお決めになると思います」
――お父様とお兄様にお願いをしよう。
リリアーナがそう、心に決めた時にフランチェスカが戻ってきて、夕食の準備ができたと告げられた。ダイニングルームまでカイトに抱き上げられて移動をする。
カイトが護衛に付く時には、基本抱っこが習慣になってしまった。心地よい腕の中で`しっかりお願いしないと!‘とリリアーナは決意を新たにする。
夕食は(リリアーナだけ)緊張のうちに終わり、居間での家族団欒の時間。
リリアーナは誕生会からの疲れもあって、お願いする前にうとうとと眠ってしまった。暫くして目を覚ますと、皆の会話が聞こえてきた。
最初に父のヴィルヘルムの声がした。
「婚約解消の件についてだが」
「俺は許可してもいいと考えます」
(アレクセイ兄様の声だ。きょかって……何?)リリアーナが考えていると、その話は続いた。
「カイトは自分よりリリアーナの事を考えて申し出てくれました。しかし俺は彼のために解消すべきだと思います。ずっと傍で仕えていて、美しく成長した時にはもう30歳近い。リリアーナが他の男性を選ぶ可能性だって充分にある。俺はカイトの為に婚約から解放してあげるべきだと思います」
「あら、でも……イフリートは30歳近いけど、充分若いわよ?」
「クリスティアナ、お前は20歳で、イフリートは28歳。8歳差だが、リリアーナとカイトは13歳差だぞ?」
サファイアが口を挟む。
「でも、リリアーナのあの目は恋する瞳よ、カイトを崇拝しているじゃない。はっきり言ってカイトは優秀で、強くて、見目もいい、女性が求める物を全て兼ね備えているわ。リリアーナのあの想いはずっと変わらないと思うけど」
「しかし子供だ。子供の考えなんてころころと変わる。それにカイトも、今のリリアーナには兄のような感情しか湧かないって言ってるんだぞ。普通に考えて解消するのが当然だろう。もしかしたらカイトにまた、他に好きな女性ができるかもしれないし」
「そんな事あるかしら?」
「カイトに相手が現れず、リリアーナが成長をしてお互い惹かれあったら、その時はまた婚約すればいいんだ。今から決め付けないで、自然に任すのが一番いいんじゃないか?」
「確かに理に適っているわね。今日だって、変質者からリリアーナを守ったんでしょう? 彼がリリアーナの騎士でいれば、そういった事件を未然に防げて男性恐怖症にはならなそうだし、リリアーナも新しい相手に目を向けるかも」
リリアーナは呆然とした。自分の想いは本気にされていない。それよりもショックなのは、カイトが自分に対して兄のような気持ちでいることだ。あの優しさは妹として見ていたからなのか……。
リリアーナは泣きそうになる。婚約者と聞いた時は天にも昇る気持ちだったのに……
出てきた涙を手の甲で気付かれないように拭っていると、アレクセイが近づいてきた。
「リリアーナ、寝てしまってる……。可愛いなあ、部屋まで抱っこしていくか」
抱き上げると、顔が濡れている事に気が付いた。
「あれ、よだれか……?」
リリアーナは『よだれじゃない!』と怒りたかったが、寝ているふりをしているのでそれはできない。
「リリアーナのよだれなら汚くないや」とアレクセイはハンカチでリリアーナの顔を丁寧に拭いた。抱き上げて居間を出ると、カイトが『私がお運びいたします』と申し出てきたが『たまには俺が運ぶよ』とリリアーナを抱きなおした。
道すがら、カイトに先程の話をする。
「婚約解消を認めようと思うが、婚約証明書を破棄する手続きに時間が掛かるから、暫く待ってもらう事になる」
「はい。了承して下さってありがとうございます」
「カイト、リリアーナを想ってのお前の気持ちも分かるし、お前のため、延いてはずっとお前を縛り付けないために解消すべきだとは思う。しかし、ここからは俺の本音だが、一年でいいから待って欲しいんだ。俺にはリリアーナの相手としてお前以外は考えられない。一年の間にリリアーナも元の姿へ戻るかもしれないし、そう結論を急がなくてもいいんじゃないか?」
「……実はリリアーナ様に婚約の事を知られてしまいました」
「本当か? それで、リリアーナは何と言っていた?」
「解消したくないと」
「聞くまでもなく、か……」
「しかし知れてしまったからには、下手に先延ばしをして希望を持たせるよりも、事実を知らせたほうがいいと考え、解消を申し出ている旨をお伝えしました」
「その時の様子は?」
「最初はショックを受けておいでのようでしたが、すぐに落ち着いていつものリリアーナ様に戻っておいででした」
(違う! それは、お父様とお兄様にお願いすればいいと思ったから!)
リリアーナはアレクセイに抱かれて揺られながら、起きて意見を言うべきかどうか悩む。しかしずっと黙って話を聞いていたのは、よくない事をしていたようで、起きるのは躊躇われた。
「そうか、俺達が考えているよりも、リリアーナのカイトに対する気持ちは子供の憧れの域なのかもしれないな」
「色々とお心遣いをありがとうございます」
「手続きが終わる前にリリアーナが元に戻ってくれたら、それが一番いいのだが……」
寝室でベッドに寝かされて、アレクセイがくまさん柄の掛布をかけて出ていった。
リリアーナは一晩中、涙で枕を濡らした。
子供のままじゃ相手にならない……子供のままだと相手にしてもらえない……一体どうすればいいのだろう?
「アネモネから……でも、みんな知ってるって」
今ではカイトの膝にちょこんと座って、彼の顔を見上げている。
カイトは口に片手を当てて考え込んでいたが、やがて決心がついたように、彼女を膝から下ろして自分の横に座らせた。
「はい、婚約しております」
嬉しさで顔が輝き渡るリリアーナに向かって、カイトは言い聞かせるようにゆっくりと話す。
「しかし、解消を……婚約を取り止めようと考えています」
リリアーナの笑顔はみるみるうちに萎んでいった。
いかにも哀しそうなリリアーナの様子にカイトの決心は揺らぎそうになる。
「リリアーナ様。私とリリアーナ様では歳が離れすぎています。私の読書に付き合うよりも、今日の誕生会のように、同い年の友達と遊ぶほうが楽しいと思いますが」
「ううん、リリィ、カイトといるほうがいい! そのほうが楽しいの!」
「別に婚約をやめにしても、今までの関係は変わりません。私と一緒にいるのをお望みなら、休日も今まで通り一緒に過ごします」
「そうじゃないの! リリィはカイトと結婚したいの! 大丈夫だから30歳でも!!」
カイトが首を傾げた。30歳とは何だろう? しかしすぐに柔らかな口調で先を続ける。
「リリアーナ様が望むなら、将来婚約いたしましょう。婚約に相応しい年齢になってからで、充分間に合います」
そうじゃないの!! と心の中でリリアーナは叫ぶ。
リリィの問題じゃなくて、カイトなの! カイトを誰にもとられたくないの!
婚約をしていなかったら、大きくなる前に誰かと結婚をしてしまうかもしれない、手の届かない人になってしまうかもしれない……!
しかし、5歳のリリアーナにはそれを上手く言う事ができない。
「まだ決まったわけではありません。申し出た段階なので、結果が出るのはこれからです」
「だれが決めるの?」
「国王陛下と、アレクセイ様でお決めになると思います」
――お父様とお兄様にお願いをしよう。
リリアーナがそう、心に決めた時にフランチェスカが戻ってきて、夕食の準備ができたと告げられた。ダイニングルームまでカイトに抱き上げられて移動をする。
カイトが護衛に付く時には、基本抱っこが習慣になってしまった。心地よい腕の中で`しっかりお願いしないと!‘とリリアーナは決意を新たにする。
夕食は(リリアーナだけ)緊張のうちに終わり、居間での家族団欒の時間。
リリアーナは誕生会からの疲れもあって、お願いする前にうとうとと眠ってしまった。暫くして目を覚ますと、皆の会話が聞こえてきた。
最初に父のヴィルヘルムの声がした。
「婚約解消の件についてだが」
「俺は許可してもいいと考えます」
(アレクセイ兄様の声だ。きょかって……何?)リリアーナが考えていると、その話は続いた。
「カイトは自分よりリリアーナの事を考えて申し出てくれました。しかし俺は彼のために解消すべきだと思います。ずっと傍で仕えていて、美しく成長した時にはもう30歳近い。リリアーナが他の男性を選ぶ可能性だって充分にある。俺はカイトの為に婚約から解放してあげるべきだと思います」
「あら、でも……イフリートは30歳近いけど、充分若いわよ?」
「クリスティアナ、お前は20歳で、イフリートは28歳。8歳差だが、リリアーナとカイトは13歳差だぞ?」
サファイアが口を挟む。
「でも、リリアーナのあの目は恋する瞳よ、カイトを崇拝しているじゃない。はっきり言ってカイトは優秀で、強くて、見目もいい、女性が求める物を全て兼ね備えているわ。リリアーナのあの想いはずっと変わらないと思うけど」
「しかし子供だ。子供の考えなんてころころと変わる。それにカイトも、今のリリアーナには兄のような感情しか湧かないって言ってるんだぞ。普通に考えて解消するのが当然だろう。もしかしたらカイトにまた、他に好きな女性ができるかもしれないし」
「そんな事あるかしら?」
「カイトに相手が現れず、リリアーナが成長をしてお互い惹かれあったら、その時はまた婚約すればいいんだ。今から決め付けないで、自然に任すのが一番いいんじゃないか?」
「確かに理に適っているわね。今日だって、変質者からリリアーナを守ったんでしょう? 彼がリリアーナの騎士でいれば、そういった事件を未然に防げて男性恐怖症にはならなそうだし、リリアーナも新しい相手に目を向けるかも」
リリアーナは呆然とした。自分の想いは本気にされていない。それよりもショックなのは、カイトが自分に対して兄のような気持ちでいることだ。あの優しさは妹として見ていたからなのか……。
リリアーナは泣きそうになる。婚約者と聞いた時は天にも昇る気持ちだったのに……
出てきた涙を手の甲で気付かれないように拭っていると、アレクセイが近づいてきた。
「リリアーナ、寝てしまってる……。可愛いなあ、部屋まで抱っこしていくか」
抱き上げると、顔が濡れている事に気が付いた。
「あれ、よだれか……?」
リリアーナは『よだれじゃない!』と怒りたかったが、寝ているふりをしているのでそれはできない。
「リリアーナのよだれなら汚くないや」とアレクセイはハンカチでリリアーナの顔を丁寧に拭いた。抱き上げて居間を出ると、カイトが『私がお運びいたします』と申し出てきたが『たまには俺が運ぶよ』とリリアーナを抱きなおした。
道すがら、カイトに先程の話をする。
「婚約解消を認めようと思うが、婚約証明書を破棄する手続きに時間が掛かるから、暫く待ってもらう事になる」
「はい。了承して下さってありがとうございます」
「カイト、リリアーナを想ってのお前の気持ちも分かるし、お前のため、延いてはずっとお前を縛り付けないために解消すべきだとは思う。しかし、ここからは俺の本音だが、一年でいいから待って欲しいんだ。俺にはリリアーナの相手としてお前以外は考えられない。一年の間にリリアーナも元の姿へ戻るかもしれないし、そう結論を急がなくてもいいんじゃないか?」
「……実はリリアーナ様に婚約の事を知られてしまいました」
「本当か? それで、リリアーナは何と言っていた?」
「解消したくないと」
「聞くまでもなく、か……」
「しかし知れてしまったからには、下手に先延ばしをして希望を持たせるよりも、事実を知らせたほうがいいと考え、解消を申し出ている旨をお伝えしました」
「その時の様子は?」
「最初はショックを受けておいでのようでしたが、すぐに落ち着いていつものリリアーナ様に戻っておいででした」
(違う! それは、お父様とお兄様にお願いすればいいと思ったから!)
リリアーナはアレクセイに抱かれて揺られながら、起きて意見を言うべきかどうか悩む。しかしずっと黙って話を聞いていたのは、よくない事をしていたようで、起きるのは躊躇われた。
「そうか、俺達が考えているよりも、リリアーナのカイトに対する気持ちは子供の憧れの域なのかもしれないな」
「色々とお心遣いをありがとうございます」
「手続きが終わる前にリリアーナが元に戻ってくれたら、それが一番いいのだが……」
寝室でベッドに寝かされて、アレクセイがくまさん柄の掛布をかけて出ていった。
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