私はビーストだと気がついた時

紙面挿花

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化け物のとしての本能が怖い

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それから、王族から届くお茶会等は基本的に休む返事を送る事が当たり前になりつつも、家庭教師から令嬢としてのマナーやダンス等を学び、叔父や家令から貴族としての責務や仕事を学んでいった。

ある日、唐突にそれは訪れた。
ややぽっちゃりとした行商人が屋敷から外に出てくるのを窓から見て思ってしまった。

ー美味しそうだな

ハッと気がつくと口の中がヨダレが溢れていた。
その後も、使用人を見て食欲が湧いて来る事に戸惑った。それを紛らす為にいつもの食事を多めにとったが、それでも欲してしても事に恐怖した。その事に気がついた使用人が叔父を呼んでくれた。叔父と使用人のトップに自分の今の状況について話した。どうにかしてこの衝動を抑え込みたいと切に願った。

叔父と使用人はあらゆる手段を用いて探って貰った結果、冒険者やモンスターを研究している者からオーガの生態について教えてもらったものに、オーガが普段食べている物を食べれば抑えられる事が分かった。オーガが食べているものは、モグラやコウモリ、カエルといったゲテモノからモンスターに分類される生き物である。その中にはやはり人を食べる事も書かれていた。

オーガとしての本能に、私はその時絶望した。
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