私はビーストだと気がついた時

紙面挿花

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人としての矜恃として

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それから、私は人を食べたいという衝動を抑える為、モグラ等のゲテモノやモンスターを食べる為に、それを捕らえる使用人や冒険者、料理人を更に雇った。
そのおかげで、私がオーガである事についての噂が更に強まった事は言うまでもない。
新しく雇う使用人の募集はなかなか集まらないし、入ったとしてもすぐ辞めてしまう者もいる。なので、今いる使用人は古くからいる古参とその家族、そして行き場のないものや孤児が多い。

噂や新しい使用人に怖がれている事に内心傷つきつつも、それでも世話をしてくれている彼らの為に私なりにあれこれ気をまわす事に尽力した。

けれども、時折出てくる本能の事を考えると、人と距離を置かないと行けないのではないかと思うようになった。

もしもの為に、自分の領地の人里離れに別荘という名目で家を建ててもらい、口の硬い者に、ひとりで生きて生けれる最低限の術を教えて貰うことにした。私の容姿でも接してくれている叔父や使用人、家庭教師に迷惑はかけたくない。そういう思いでいっぱいであった。
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