18 / 102
サヴァリッシュ王国
閑話3 ある書より(一部抜粋)
しおりを挟む
一旦閑話をいれますが、読み飛ばしても構いません。
この世界に関しての情報をきちんと提示させていただきます。
――
この世界は魔法があり、魔物がいて、当然のように身分格差がある。様々な国が侵攻しあい、潰しあってきた。近年ではその傾向も減り、国同士の貿易、人の移動が活発になってきた。
しかし、それでもまだまだ脅威は潜んでいる。
中央の大国「サヴァリッシュ王国」は土壌が豊かで食物の輸出が多い。よって、大陸中の商人が活発に動き回り、金も情報が集まる。近年は小麦の生産に力を入れており、生産高は年々上がっている。また、観光業にも最近は力を入れているようでこれだけではないが、王都は週に何回か様々な催しが行われる。それに対し、周辺国がどのように動くかは見ものである。
しかしながら、このように貿易面では繁栄を極めているといってもいいこの国の問題は貧富差の拡大だろう。国内の貴族はこれからどのように動くのだろうか。これについては今後解釈を進めていくとしよう。
今後即位するであろう王太子は民からの期待を背負い、ここでは述べることのできないような様々な困難に合うだろう。期待に応えられるかは、いまだ任命されない王太子自身の力量、そして周りの者が持つ能力とその協力が大きく左右する。
また、サヴァリッシュ王国には獣人の血が混ざる者が多く、中でも有名なヴァラムフィールド公爵家は竜人の血を引いている。多くの者が知っているように昔人族はこのような獣人を迫害していた。数多くの戦闘を乗り越え今があるが、それでもなお人族側、獣人側それぞれに過激派がいる。これらについては、私の別著の「獣人の歴史~暗黒世代の彼ら~」を読んでいただきたい。
さて、現在は先ほど記述したように貴族や王族の黒い噂が絶え間なく飛び交っている。今、国内は3つの派閥に分かれている。第一王子派、第二王子派、神殿派である。第一王子派には貴族院で猛威を振るう貴族ら、第二王子派は公爵家が主である。この二つの派閥が今互いにしのぎを削っているといってもいいだろう。しかし本当に厄介なのは神殿派だろう。この間は北の町、トファースで怪しげな儀式を行っていたという噂があったが、それも実際どのようなものであるか全くわからないままだ。
この本を手に取り、ここまで読み進めた皆様にはぜひ身の安全には気を使っていただきたい。
また、この国は多数の危険度高めの『森』を抱えている。
その中でも危険度が高い代表的な森は『幻惑の森』だ。そこは今はもうほとんど姿を見せなくなった精霊達の住処になっていることで有名である。精霊は、精霊に会いたくても召喚にはほとんど応じないため、この森ならと入った者が運のつき。日が一切届かない場所、どれだけ歩いても景色が変わらない場所など、とても進むに進めない森だ。だからこそ幾多の冒険者が挑戦していったが、どれも悲惨な結果だった。最近ではあきらめた森なのである。だが、その森の中心には今だみたことがない美しい景色が広がっているとも言われている。
これは古い歴史書から読み取った内容であるから確かではないが、昔は精霊と人間が共存していたとも言われている。この現在からしたら信じられないことだ。なぜ精霊は我々に姿を見せなくなったのか?これは私の中を今もとりまいている謎である。
この世界に関しての情報をきちんと提示させていただきます。
――
この世界は魔法があり、魔物がいて、当然のように身分格差がある。様々な国が侵攻しあい、潰しあってきた。近年ではその傾向も減り、国同士の貿易、人の移動が活発になってきた。
しかし、それでもまだまだ脅威は潜んでいる。
中央の大国「サヴァリッシュ王国」は土壌が豊かで食物の輸出が多い。よって、大陸中の商人が活発に動き回り、金も情報が集まる。近年は小麦の生産に力を入れており、生産高は年々上がっている。また、観光業にも最近は力を入れているようでこれだけではないが、王都は週に何回か様々な催しが行われる。それに対し、周辺国がどのように動くかは見ものである。
しかしながら、このように貿易面では繁栄を極めているといってもいいこの国の問題は貧富差の拡大だろう。国内の貴族はこれからどのように動くのだろうか。これについては今後解釈を進めていくとしよう。
今後即位するであろう王太子は民からの期待を背負い、ここでは述べることのできないような様々な困難に合うだろう。期待に応えられるかは、いまだ任命されない王太子自身の力量、そして周りの者が持つ能力とその協力が大きく左右する。
また、サヴァリッシュ王国には獣人の血が混ざる者が多く、中でも有名なヴァラムフィールド公爵家は竜人の血を引いている。多くの者が知っているように昔人族はこのような獣人を迫害していた。数多くの戦闘を乗り越え今があるが、それでもなお人族側、獣人側それぞれに過激派がいる。これらについては、私の別著の「獣人の歴史~暗黒世代の彼ら~」を読んでいただきたい。
さて、現在は先ほど記述したように貴族や王族の黒い噂が絶え間なく飛び交っている。今、国内は3つの派閥に分かれている。第一王子派、第二王子派、神殿派である。第一王子派には貴族院で猛威を振るう貴族ら、第二王子派は公爵家が主である。この二つの派閥が今互いにしのぎを削っているといってもいいだろう。しかし本当に厄介なのは神殿派だろう。この間は北の町、トファースで怪しげな儀式を行っていたという噂があったが、それも実際どのようなものであるか全くわからないままだ。
この本を手に取り、ここまで読み進めた皆様にはぜひ身の安全には気を使っていただきたい。
また、この国は多数の危険度高めの『森』を抱えている。
その中でも危険度が高い代表的な森は『幻惑の森』だ。そこは今はもうほとんど姿を見せなくなった精霊達の住処になっていることで有名である。精霊は、精霊に会いたくても召喚にはほとんど応じないため、この森ならと入った者が運のつき。日が一切届かない場所、どれだけ歩いても景色が変わらない場所など、とても進むに進めない森だ。だからこそ幾多の冒険者が挑戦していったが、どれも悲惨な結果だった。最近ではあきらめた森なのである。だが、その森の中心には今だみたことがない美しい景色が広がっているとも言われている。
これは古い歴史書から読み取った内容であるから確かではないが、昔は精霊と人間が共存していたとも言われている。この現在からしたら信じられないことだ。なぜ精霊は我々に姿を見せなくなったのか?これは私の中を今もとりまいている謎である。
56
あなたにおすすめの小説
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
転生悪役弟、元恋人の冷然騎士に激重執着されています
柚吉猫
BL
生前の記憶は彼にとって悪夢のようだった。
酷い別れ方を引きずったまま転生した先は悪役令嬢がヒロインの乙女ゲームの世界だった。
性悪聖ヒロインの弟に生まれ変わって、過去の呪縛から逃れようと必死に生きてきた。
そんな彼の前に現れた竜王の化身である騎士団長。
離れたいのに、皆に愛されている騎士様は離してくれない。
姿形が違っても、魂でお互いは繋がっている。
冷然竜王騎士団長×過去の呪縛を背負う悪役弟
今度こそ、本当の恋をしよう。
転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった
angel
BL
つまらないことで死んでしまったボクを不憫に思った神様が1つのゲームを持ちかけてきた。
『転生先で王様になれたら元の体に戻してあげる』と。
生まれ変わったボクは美貌の第一王子で兄弟もなく、将来王様になることが約束されていた。
「イージーゲームすぎね?」とは思ったが、この好条件をありがたく受け止め
現世に戻れるまでノラリクラリと王子様生活を楽しむはずだった…。
完結しました。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
【完結】少年王が望むは…
綾雅(りょうが)今年は7冊!
BL
シュミレ国―――北の山脈に背を守られ、南の海が恵みを運ぶ国。
15歳の少年王エリヤは即位したばかりだった。両親を暗殺された彼を支えるは、執政ウィリアム一人。他の誰も信頼しない少年王は、彼に心を寄せていく。
恋ほど薄情ではなく、愛と呼ぶには尊敬や崇拝の感情が強すぎる―――小さな我侭すら戸惑うエリヤを、ウィリアムは幸せに出来るのか?
【注意事項】BL、R15、キスシーンあり、性的描写なし
【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう、カクヨム
《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。
かざみはら まなか
BL
24歳の英雄公爵✕29歳の日本に帰りたい異世界転移した青年
大魔法使いに生まれ変わったので森に引きこもります
かとらり。
BL
前世でやっていたRPGの中ボスの大魔法使いに生まれ変わった僕。
勇者に倒されるのは嫌なので、大人しくアイテムを渡して帰ってもらい、塔に引きこもってセカンドライフを楽しむことにした。
風の噂で勇者が魔王を倒したことを聞いて安心していたら、森の中に小さな男の子が転がり込んでくる。
どうやらその子どもは勇者の子供らしく…
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる