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~第一章~
12話
しおりを挟む私がルーシーの事を心配してまったく間違った想像でパニックになっていた時、ネルノイが家に帰ってきてひと暴れしお兄様を殴り怪我をさせたらしい!!
別の侍女がずっと私に付いてくれてのだが夕食時にそろそろお兄様がいつものように迎えに来てくれるのだろうと思っていたら、ルーシーが来てずっと離れていてすいませんといいお食事が終わったらラスウィータ様に会いに行きましょうねと眉をさげ笑いながら言うのだ。
それに今日は部屋で食事をとると言う.....
おかしいなぁ、何かあったのかな?もしかしてお仕事がうまくいってないのかしら?と見当違いな事を考えていたのだが食事を終えて腹休めを挟んだあとルーシーに抱かれてお兄様の部屋にいくと、左頬がはれ紫になり口元まで切れているようで血が固まった跡があるお兄様がベッドで寝ていた。
初めは何があったのか分からずルーシーの腕に抱かれながら固まっていたが、だんだんお兄様の状況が理解できパニックをおこし泣きながらルーシーの腕を抜けお兄様の元に行こうとする。
私の行動を見てルーシーがラスウィータ様の傷にさわります、お静かにお願いしますねと言い聞かせるように私の顔を覗き込んでからそっとお兄様のベッドに下してくれる.....
そっとお兄様の顔を覗き込むように近づくと本当にひどい怪我をしている....
声を出さぬようにお兄様を見ながら泣いていると、やはりお嬢様は分かるのですね。
そう言いながらベッドの横に置かれた椅子に座りお兄様の額に乗せられた濡れタオルを変えながら今日の私の知らなかった父との事をかいつまんで話をしてくれる。
私に話してると言うよりか、独り言のようにこんな事があったと言ってるようにも聞こえた.....
この世界には湿布や氷嚢などはないのだろうか!?と思ったが今この頬に氷嚢など乗せても逆に痛いだろうし、もし湿布があったとしても多分転生前の世界のような物ではなく薬草を塗った薄い紙を貼るだけなんだったっけなぁ....それは傷にしみちゃうかぁと思ってしまう。まぁお医者様が見てくれたのだからこれでいいのだろう.....
そして父のネルノイが今日何をしたのか分かった時には私は怒りに震えていた。
なんて自分勝手な人なんだ、何を考えているのだ.......
確かにネルノイとお母様の契約の事は覗き見勉強をしてる時にお兄様とタヌカが話していたのを知っているから理解もしてるし、ネルノイがそのことを忘れているなんて誰も想像つかないだろう。
しかもあの契約はお母様がせっかく婿養子に来てくれるのに、当主になる事ではなく跡継ぎの為に来てもらうのだからいちいちお金を使う時に自分に聞いたり、私用用途など言わなくてもいいように、面倒な事を父にさせず自由に使えるお金を作るための契約である。その代わりに家の仕事を手伝ってもらう、そう言う事だったと私はタヌカの話をきいて分かったのだ
まぁそう言うのはこの家に入った側のネルノイが進んで仕事などするべきだし、そもそも跡継ぎの為の政略結婚だとしても何もしなくてもいいなんて思っている父に私は正直引いてしまっている!そんな甘い話があるか!と。
お母様もネルノイに相当気を使って対応していたんだとその時分かったのだ.....
お兄様はまだ目を覚まさない。
お昼頃、ネルノイに殴られ気を失ったとルーシーが言っていたからそうとう長い時間眠っているみたいだ...
精神的にも疲れたんだろう、だって次期当主として最近のお兄様は頑張って色々とこなしていたがまだ子供なのだしこの世界基準に考えても子供だ。いくら貴族でこの家にとってお兄様は次期当主だとしても本来はまだ勉強をする時期なのにお母様がふせっているからネルノイがいない代わりに頑張っているのだ.....
そう、本来ならばお母様が倒れてしまったら仕事はお兄様がするのではなく父であるネルノイがその代わりをしてしなければならない事なのだ!!そこがそもそもおかしいのに、お母様の倒れた時心配をして帰ってくる事もしないでこの公爵家を放置したのにだ!お金だけ取りに帰ってまたあの商人の女の所に戻るつもりだったのだろう。
普通にそんな事が許されるはずないじゃん!!!お母様が出てこれない状況なのを分かってしたに決まっているし、まさかお兄様が立ち向かってくるんなんて思ってもなかったのだろう。それにしてもこの公爵家の俺が!っと何度も言っていたとルーシーが言っていたのだけれど、その自覚があるならお母様が倒れた時この家を心配して帰ってくるのが普通だと思うのだけれど!
父の行動からするとそんな事すら頭になかったと思う.....
本当に父は何処から婿にきたのだろうか......
公爵家に婿にこれるならそれ相応の貴族から選ばれたのだと思うけど、それなら分かるはずだ
自分の親が仕事をし、その貴族領を守っているのを小さい時から貴族の子供なら見てるはずだし、この家にいたならお母様が忙しく執務をこなしていたのを知っていたはずなのに、ネルノイは何を考えているのだろうか。。
何をしていなくてもいいなんて思っていたのかあの人は......
本当に理解できない....
自分が今までしていた仕事ですらどうなっているかすら気にしていなかったようだし......
本当にお兄様が優秀な方で良かった!そうじゃなかったら今頃この家はもっと大変な事になっていただろうし、今の私では何もできないから見守るしかできない.....
私はそんな状況を想像して怖くなり身震いする......
「レーラ........」
私が静かに父に対する怒りに震えていると、突然お兄様の声が聞こえたので顔を覗き込むように見る
大丈夫?痛くない?辛くない?とそう言う感情を込めた目でお兄様を見る
「レーラ....心配かけて..
ごめんねでも兄様がんばったよ、」
そう言って頬が痛いはずなのに優しく微笑みながら頭を撫でてくれる
自分自身が一番つらいはずなのに、私の事を心配してくれるお兄様になんて優しい人なんだろうと思いながら傷が痛まないようにギュっと抱きつくようにして隣に寝転ぶ。
今日は私がお兄様から離れないから!!!とそう言う意味をこめてギュッとする。
お兄様が、うれしいなぁレーラが甘えてくれるなんて、となんだか照れてる様に言っているがもぉ今日はそんな事どうでもいい、脳内25歳の私はいつも恥ずかしくて自分から甘えるなんて事滅多にしないのだけれど、今日は特別だ!!!これでもか!と言うほどデレてやる!!
そんな兄妹のやり取りを見てほっとしたかのような顔をして、お医者様を呼んで来ますね..そのあと食べられるようでしたらお夕食にしましょうと言って部屋を出て行く
その間、お兄様は私の背中をトントンして落ち着かせてくれるように優しくしてくれる。
お医者様に見てもらった傷の様子は、どうも殴られた時に奥歯が抜けてしまったようで、口の中も切れてしまい当分堅いものが食べられないようだ、
この事を聞いた時、こんな子供の歯の抜けるほどの力で殴りつけたネルノイに私は殺意をおぼえる.....
お母様にした所業も許せないのは変わらないがお兄様にした事もこれから一生許せないし忘れないだろう。
今日は念のため夕食をなるべく噛まなくていいものにして、薬を飲んでゆっくり眠るようにと言われていた。
しばらくの間は絶対安静だと言われ、執務があるのでそれは出来ないと言ったお兄様に、お医者様と一緒に来たタヌカがそれは大丈夫だからゆっくり休んでほしいと言うような事を言って懇願していた
そして薬をのんで眠るお兄様の隣で今日は私も寝る事にする....
明日からの事を考えていたら私はいつの間にか寝てしまっていたようで
そのあとお兄様が私を見ながらずっと守ってあげるからねと言い、自分が眠るまで背中をトントンしてくれていた事を私は知らないでいた.....
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