悪役令嬢が人生最後の瞬間まで笑う為の奮闘物語~王国編~

柴澤 絆

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~第一章~

14話

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そのある日とは、ルフレーラが産まれた日だ。


確かに子供を二人望み、産まれたから自分の契約が果たされたと思いひどくなったと言う事では?と言う話を、契約の内容を知る家令とその娘の侍女長、そしてその夫のマルゴで話し合った事があるのだが、そう言う訳ではなさそうだと一人の侍女からの話で判断した。

その侍女が言うにはお産まれになったお子様がお嬢様である事を産後に公爵家に戻ったネルノイに伝えると何故か怒りの表情で睨みつけられすぐに出て行けと声を荒げられた、もしかしたら失礼があったかもしれないと侍女長であるルーシーに報告があったからだ



その日からネルノイの行動がひどくなったのだ....


元々家を出る事が多かったネルノイだったが、その頻度が増えて毎月渡している報酬のお金を増やすように言ってきたのだ....その要求にタヴィアは渋々答えたが、産まれたばかりの娘にもあわず仕事もおろそかになっていくネルノイにせめて一度で良いからルフレーラに会ってやってほしいと頼んだタヴィアだったがそれも無視され続け、最後にはこれ以上言うなら修道院に入れるとまで言われた。



なぜここまで娘を嫌うのか分からず困ったタヴィアだったがその時期は執務に戻ったばかりで忙しく、ネルノイの事ばかり考えている暇もなく放置しまっていたのだ。

これがさらにネルノイを助長させ、今に繋がってしまってるとタヴィアは思っている。



まだタヌカはネルノイの不貞を伝えてはいないのだが最近はもう伝えなければならないかもしれないと使用人会議で話し合われている。

今の状態のタヴィアにそんな事を言うとまた更に心労が重なって危険だと言う判断からまだ伏せられているが、ラスウィータやルフレーラの為にと報告すべきなのではないかと言う意見が最近多くなっている。
それでもストップをかけているのは本当にタヴィアが弱ってしまっている現状でそんな事を言ったら大変な事になるのではと言う事も関わってくる。
















タヴィアが下を向き考え込んでしまっているので、タヌカ達が動けずにいるとやっと口を開いたタヴィアの言った一言にタヌカもルーシーも驚く....




「ラスウィータにした行為も昨日おこした問題も許せるものではありません......

許せはしませんが、あの子たちにとっては最後の肉親になるかもしれないあの方をわたくしは邪見にすることができないのです......


みなには迷惑を掛けている、子供たちには嫌な思いをさせてしまってる。
全て分かってはいるのですよ.....それでもラスウィータには当主を引き継ぐ日まで、ルフレーラは何処かに嫁いでいくまでは親と言う存在が貴族の世界では重要なものになってくるのです.....

わたくしにも考えはあります。

それでも二人が大きくなるまでは、あの方にここにいてもらう必要があるのです

使用人の皆にはこれから更なる迷惑を掛けてしまう事になるかも知れませんがわたくしの愛しい子らをどうが支えてやってほしいのです。」



そう言ってタヌカとルーシーに頭をさげてお願いする。


「タヴィア様、どうか頭をお上げください!!!わたくしめらはいつでもご当主様の意を最優先に、必ずラスウィータ様とルフレーラ様を支えて見せます!!立派に後を継がれる次期御当主様とそのラスウィータ様の片腕となりいつかご結婚され嫁がれて行くまでは、このタヌカと使用人達が命をかけ支えていきましょう!!」



そう言って涙を流すタヌカにルーシーも泣いてしまう。


タヴィアの最後だと言う物言いにやはりご自身の病状を正確に理解しその覚悟も出来ているのだと判断し、それならば敬愛する自分たちの主人の最後の願いとして命をかけ守ると約束したのだ。


その言葉を聞いて安心しましたと微笑んだあとやはり体調がすぐれなかったのかもう休みますねと言い、タヌカ達も部屋を後にした。


二人は各自の仕事に戻り、昨日の遅れを取り戻すため忙しく動き出す。



タヌカはラスウィータの執務の代わりに出来る物をマルゴと交代し片づけて行き、マルゴは家の事に戻りせっせとこなし、ルーシーはルフレーラの元に戻る。


自分たちの主が覚悟を決めていると言うのはまだ内密にそれぞれタヴィアに言われた事を胸にこれからの公爵家を担う二人の子供達にさらに忠義を誓うのだった。











そのような事を全く知らないルフレーラはお昼ご飯を何故か直接持って来た料理長のデュリコに食後のデザートを目の前で作って貰っている。


これは昨日ラスウィータ様の事件でルフレーラ様が落ち込んでいらしたわと給仕係の侍女が話しているのを聞いて急遽考えマルゴに許可を貰っておこなったものなのだった!


自分に出来る事は食事の時間を楽しんでもらう事だけだが精一杯楽しんで貰おうと考えた手だった


目の前で小さめのフルーツ盛りを作り、予め飾り切りをしてある物の中からルフレーラ自身に選んでもらい目でも楽しんで貰おうと言う料理長からのプレゼントだったのだ!



きゃっきゃと綺麗なフルーツを見て喜ぶルフレーラをみたデュリコとそばに付いていた侍女がほっと胸をなでおろす。


その時のルフレーラの心は大興奮状態だった!!






デュリコすごーーーーー!!!!!
なんだこれ!!!転生前の世界でも滅多にみられる物じゃないよねこれ!!!バナナがひよこ形してるじゃないの!!!凄すぎだわ!!!!

しかも一つ一つ本当にキラキラして見えるのはデュリコマジックなの!?こんなの林檎でウサギ出来るのよーとか言って調子乗ってた転生前の私がとてつもなく惨めになってしまうわ!

しかも食べたい物を選んだら綺麗に盛り合わせてくれる!!

小さなフルーツの動物園のようになっているお皿を見て手を叩いて喜んでしまう。


デュリコは照れたようにその少し強面の顔をニヤニヤさせ私が喜ぶ姿を誇らしそうに見ている!

この強面の手からからこんなファンタジーな物を作り出すなんて....

なんて可愛いおじさんなんだ!!!

もともと好きだったがもっとデュリコの事が好きになり、食べるのが可哀想になるほど可愛いフルーツ達を食べて行く。

これがあるから昼食が少なかったのね!ほんと何処までも私の事を考えてくれるこのデュリコや、使用人たちに絶対大きくなったら恩返しするわ!と意気込みパクパクと食べて行く



可愛いからと最初は躊躇したが美味しさのあまり手が止まらなくなってしまったルフレーラはお腹いっぱいになり、せめてもの感謝を伝えるために自ら両手を伸ばしデュリコに抱っこをねだる。


初めてそんな事をされたため焦って隣の侍女を見ると、ルフレーラ様が抱っこをおねだりする事なんて私達侍女やお兄様であられるラスウィータ様にもあまりないのですよ、手を引っ込めてしまわれる前に抱っこしてあげてくださいませと言われ、優しく抱き上げると

待ってました!と言わんばかりにギュッと抱きついて胸のあたりにおでこをスリスリした後、ありがとうね!と言う意味も込めて今出来る最大の笑顔でデュリコを見上げる!


この抱っこのおねがり&おでこスリスリは今の私にとって最大級の感謝のしるしなのだ!!!
恥ずかしいんだからねこれ!私の脳内は25歳なんだから!!


デュリコはよほど懐いてくれた事が嬉しかったのか、顔を真っ赤にしてすごいにニヤケ顔になってしまっている....



そして、その背後には今だそんな可愛いことをしてもらった事の無いルーシーが気配を消してデュリコに近づき、うらめしそうな目で背中を睨んでる...


そんな事を知らないデュリコはこの今の時間を精一杯こころの目に焼き付けようと楽しんでいる。背後のルーシーを見つけてしまった侍女がその顔付きにビビって真っ青になっているのもルフレーラもデュリコも気づかず幸せオーラをを放っていたのだった.....



のちにルーシーの存在に気付き、もういいだろうとデュリコの腕の中からルーシーに手を伸ばし、抱き上げてもらう。

この行動にルーシーの顔はパぁっと明るくなり機嫌も戻っていく!それを見ていた侍女は胸をなでおろし、腕の中から居なくなった天使を見るかのようにルフレーラをみるデュリコには悪いがお嬢様良いご判断ありがとうございます!!と心の中で手をたたく!!




そんな事をいざしらず、私はただルーシーが今日初めてこの部屋に来たので、下してと言う事も出来ないからそちらに手を伸ばしただけだったなんて、この中の誰も分かっていなかっただろう..........








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