悪役令嬢が人生最後の瞬間まで笑う為の奮闘物語~王国編~

柴澤 絆

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~第一章~

22話

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あのお母様の葬儀の日から半年くらいだった頃.....



お兄様も執務の日々に慣れ、私もだんだん自分で色々な所に自分の意思で行けるようになっていた。

それでも、大人しすぎる私に最近のルーシーはお兄様の時と比べてこーだあーだと言ってすごく気にしている。

私はうまく自分の言葉がでてこないこの幼児の間はあんまり話したくないと思い言葉数が少ないだけなのだが、色々なショックであまり話さなくなってしまわれたとルーシーに涙ぐまれたり......

年齢の割にはじっとしている事が多い事が皆に心配かけないよに、あまり動かずじっとしているとかもしれないとか、もぉルーシーの妄想が広がりつつある今日この頃...




今日もお兄様の執務室で、私は勉強をしている。

まぁ周りから見れば本の内容も分からないのに必死で黙々と集中している私を本当に本好きなんですねっとそっとしていてくれている感じだけれど



本当にこの幼児の脳みそはすごいわ!
覚えたい事や、知りたい事を片っ端から吸収していってくれるのだから!!

そのおかげで今日からお兄様の執務を手伝えと言われればすぐにでもできるくらいにはなっている!!

脳内25歳で、プラスこの世界の知識も加わり頭のいいルフレーラの体なのよ!こんなのチートよ!チート!


まぁこのチートみたいな体の幼児だから、皆を困らせる事があまりないように出来るのだけれど最近はそれが逆効果な気もしている...


私の事はまぁあまり変わりがないのがけれど、この半年で一番変化した事もある!

なんとあの父が自らお母様と交わしていた契約の一部をお兄様の代でも私が成人するまでと言う条件を提示した上で更新して欲しいといい、これまでしていた仕事をまたするから金をくれと言ってきたのだ!!



もちろんプライドだけは天下一品の父なので、タヌカを通してでのお兄様への頼みだったのだが、断るのかなぁと思っているとなんと二つ返事で契約書にサインしたのだ!!


なんで?!どうして?!と思っていると公爵家として親権のあるだけでこの家に居座られても世間の心象も悪いし、お金を与えておけば金銭トラブルも避けられるからと言う理由だった。

あの商人の女とは切れていない様子だが、こちらに害がない限り放置で行こうと言う話になった....



何故あの女と父を訴えないのかと思っていたんだけど、お母様はその存在を知らなかったせいはあるけど、お兄様は違うのにと少し気にしていたのだけど、裁判にかけるとなると証拠もいる。

それに今訴えたとしても、一応公爵家の人間を訴えるのだ。かなり慎重に裁判所側も行われる為、コレ!と言う確実な証拠が必要なのだけれど、今後の為にと不貞の証拠集めをしていたマルゴからあまりいい報告は聞けなかった為に今は放置しているのだ。




あの商人の女とは、どうもディローサ商会の傘下の商人の家の娘で、平民用にお母様が作った商品を売る役目を担っている商人の家のでもあったのだ...


お母様は直接その商人に会った事もなかったが、あの父に仕事を任せる上で視察も含まれていたみたいで、その時に知り合ったのだろうとマルゴは予想していた。


だから証拠も何も、仕事には含まれてはいるのだし通っているのも視察を自ら行なっていると言う事を言われてしまうとそれ以上追求する事も出来ないのだ。


仕事にしては頻繁に出入りして家にも帰ってこないと、そこを突こうとしたのだが父が悪知恵を働かせたのか、いちいち書類を作成し、泊まりになっている時は宿をとり次の日も仕事だ言う視察内容を用意していたのだ。


しばらく帰ってこない時などはその商人とその娘に付き添い領地を転々と一緒にまわり、平民の暮らしを公爵家に報告をする事で今までお母様に気づかれていなかったのだと調べた結果分かった。



だからお母様は仕事はしているからと言っていたのか。


色々分かったが、難しい状況なのは変わらないのだと落ち込んでしまったわ.....




だからお兄様も仕方ないと、今は諦めお金を渡し他の問題を起こそうとする事を未然に防ぐしかできないのだった。



まぁ家に迷惑のかからないようにしているのならそれでいいわ

もしちょっとのスキでも見せたら私が証拠集めして訴えれるようになったら追い出してやるんだから!!

正直お兄様が公爵家を継いだら私の成人まで待つ必要なんてないとも思っているの!正式に公爵家の当主となれば必然的に私の保護者としての資格も得れるのよ!


そーよ!別にいらないわ!

よし、お兄様が当主となる日に合わせて私があの屑を追い出してやるわ!!!


そう息巻いていた私にこの日災厄がまたもたらされる。

いや、私にと言うよりかは公爵家にだったけれども....















お昼の昼食をお兄様と一緒に過ごした私は、午後からはお部屋で軽いお昼寝をした後お庭にあるお花の庭園に行く予定だったのだがお昼寝をしようとした私とそれに付き添っているルーシーがマルゴに呼ばれ、ホールに来て欲しいとと言われた。


その姿はかなり焦っている様子で、お兄様が呼んでいると言う事もあり3人で向かうことにした。



そしてホールで私達が見た光景は、本当に災厄が訪れたものだったのだ......




父とお兄様とタヌカが何やら言い争いをしているのだが、父以外にも人がいた。

予想ではあるがあれはあの商人の女....
そしてその女の横にいる子供はまさか.....


そう思っているとお兄様の大きな声がホールに響き渡る。





「父様!そんな事認められません!
それに貴族社会のルールとして妻や夫を先に無くした場合、一年間は喪に服すと言うものがあったはずです!」


その言葉に父も声を荒げる

「そんなのもルールであり法ではないのだ!!
もう書類も受理されたのだ!誰にも文句を言われる筋合いも、法に裁かれる事もない!

あの女の遺言に後妻をとっては駄目だとは書いていなかったではないか!!俺は誰にも文句を言われる事などしていない!!」



その言葉にお兄様もタヌカも悔しい表情をする...




まさかとは思うが....

あの商人の女を後妻に取ったと言う事?!
そうしたら必然的にあの女の子供と付いてくると言う事なの?!


最悪だわ、タヌカもルーシーもマルゴもきっとお母様に父の不貞を伝えなかった事を後悔している顔ねこれは....



それにしても、まさかこんな事をしでかすなんて!しかも受理されたと言っていた....

やばいわ、親権だけしかないけれどあの人は公爵家の人よ、その人の後妻と言う事は私の成人まで公爵家のネルソンの夫人となってしまうし、その娘も公爵家のネルソンの娘として扱われる...


あのシナリオどうりに事が進んでるわね....


と言う事はあのシナリオでは描かれていなかったストーリーではあるけれど、こう言う流れでルフレーラを虐げる存在の継母と腹違いの姉が来たと言うことか...



あの父の事ばかり気にしすぎていて、あの継母の存在を忘れていたわ.....

どうしようかしら......



そう考えていると、あの女の連れ子がベラベラと喋り出した。



「ねー!お母様!!私お兄様は欲しいって言ったけど妹がいるなんて聞いてなかった!!!


妹なんていらないわ!!!!
どうにかしてよー!!!」

そう言って癇癪を起こす...

「そうねーラスウィータさんの事は伝えてあったけど、あの子の事言い忘れていたわー

あなた、どうにかしてくださらない?」




そう言ってしれっとお兄様の事をラスウィータさん何て呼び方して、私の事をあの子呼ばわりにタヌカがついに静かにキレた。



「何処のお方が存じ上げませんが、旦那様の奥様になられたからと言って、この公爵家の次期後継者であらせられるラスウィータ様をさんとなどお呼びになるなど言語道断です、それにこの公爵家の長女様をあの子とお呼びになられましたがそのような事が許されるとお思いですか?  

あなた様はこの公爵家の次期ご当主様の親権を持っておられる旦那様の奥様になられただけの話でありましたね?

そして、あなた様の連れ子様には一切この家の血は流れておられませんのでそのようなご勝手な物言いをこの家ではされないようご注意くださいませ....

今後はご自分の身分を考えてこれからは物を申す事を進言いたします。」


そう言って鋭い眼光で後妻を睨みつけるタヌカ...

さすがだわ!私が思っていた事すべて言ってくれたわ!!!

そう思っていた矢先あの父がまたやらかす!


「お前ごとき使用人に私の妻がした事をどうこう言われる筋合いわない!!

そうだな、そこのあの女の娘をあの女の父親が使っていたあの屋敷に連れて行きそこで育てるがいい!!!」



その言葉にお兄様もついにキレた


「何を言っているか分かってるのですか?

この家の者がその様な扱いをするとお思いで?
いい加減にご自分の立場を考えられてはどうですか?」

そう言い睨みつける。




そう言ったお兄様に父が言い返す
「遺言に逆らったら事をしてるわけでわない!!!

あの女の娘の親権は俺にあるのだろ!この家から追い出すのではない!あの屋敷で過ごせと言っているだけだ!!

そんなに言うならあの法律家を呼べばいいだろう!!

後妻を取ったのも、この後妻の子を私が面倒を見て何が悪い!法にも遺言にもそんな事は触れたれていない!



別に家を出て行けと言ってる訳ではない!
それともあの女の娘の部屋をあの屋敷に移動させてはダメだと書いてあったのか?!」




そう言われ、お兄様は言い返す事が出来ず拳を握りしめ、歯を食いしばっている。
そう、誰にもこの事に文句を言えなかった。

確かにこの家の事を決める権利はお兄様にあるが父の事まで言えるかと言えば微妙な関係なのだ。
それに法を犯したわけでも遺言に背いたわけでもない。


私達があの遺言を逆手に父を追い詰めたつもりだったが父もあの後隙を見つけるため、考えたのだろう。


やはり、私が自ら動かなければあのシナリオは変えられないと言う強制力を見た気がした。




「分かりました。後妻様の事もその娘さんの事も今更何を言っても変わらないので、今は言う事もありません...

レーラの事も………分かりました。

その代わり次期当主としてここに宣言しておきましょう。その方とその娘さんがレーラに近づく事、父様を含めてあの屋敷に近く事を禁じます。

この屋敷の事は全て私に決定権がありますから、この決定は絶対です。
父様にはレーラに近づくなと言ったのではございません。レーラが移るあの屋敷に近づくなと言うことです。

レーラの親権が父様にあるのは遺言で決められた事ではありますが、そこのお方にレーラの事を言う権利はありません。

レーラは公爵家の血を継ぐこの家の娘です。

それと、父様分かってはいますでしょうが後妻を取ろうとその連れ子を自分の子と言うのはいいですが、公爵家のお金は一切だしません、自分で自分の奥様と娘さんくらい面倒みてくださいね、

こちらは一切関与しませんので、それとその方はただの後妻様ですから僕達兄妹を同じだとは思わないで下さいね。

そちらの娘さんもただのあなたの娘ですよ、私達とは関係がないものとさせて頂きますので。

何か文句があるなら裁判でもなんでもどうぞご自由に、あなたは父の妻であって公爵家の人間と言うにはいささか問題がありますのでこちらもそれ相応の対応をしますので。」



そう言った兄の表情は今見で見た中で一番鋭く父から目をそらさなかった。



何も言えなくなったのは今度は向こうで、黙って何処かに行ってしまった。あの女の子供はまだギャーギャー言っていたが連れていかれた!






私はルーシーに抱かれながら、強制力は働いたけどお兄様も使用人の心も変わっていたせいで流れが変わっているのを気づき私は別の場所に行かされてしまうのだけれどこの感じだと、お兄様がそれに了承したのは私をこの親子から守る為なのだとすぐに理解した。








そこからの動きは早かった。

私と一緒に執務室に戻ったお兄様は私を抱いて離さず、それでも色々な所に連絡を入れるように指示をだしている!

タヌカもマルゴもルーシーもその指示に従って慌ただしく動いていて、他の使用人にも事の真相をすべて引き継いでいるようだ。





そして一緒に執務室のソファーに座り向き合うと、私に真剣な顔で話し始める………

「レーラ、不甲斐ない兄様でごめんね。
レーラを守るって言ったのに…………離れ離れになる訳では無いけれどもレーラはお祖父様とお祖母様が建てられたお屋敷に移る事になってしまって…本当にごめんね。

でも、絶対にこれ以上手出しさせないから。
もぉ父様にもレーラに手出しはさせない。
だから兄様にもう一度お前を守るチャンスをくれるか?」


そう言って私の顔を覗き込んでくるお兄様に、信用しているよと言う意味を込めて抱きついてみる。

そうするとお兄様は安心したように肩の力を抜き私を抱きしめ返してくれる………


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