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2.愛妾契約書
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令嬢の診察をしてくれた医師は、とても冷たい目で俺を見てきた。
「中々に酷い有様ですな。中が傷付いているから二週間は絶対にヤらないように。これは塗り薬だ。痛みがあって塗れないようなら無理せず、こちらの化膿止めの飲み薬だけでもいい。あと、手首の痣も酷いな。湿布薬を出しておくよ。で?これは犯罪か?まさか彼女がそういうプレイを望んだとでも言うのか?」
ですよね、どう見ても強姦にあった感じですよね。でも、俺じゃないんです!
「あ、の……ゴホゴホッ」
「ああ、無理に話すんじゃない。喉も少し切れてる。ずいぶんと叫んだのだろう」
そう言って、俺を睨みながら彼女に薬湯を含ませる。
「その人は私に酷いことなんかしていません」
「本当にかい?彼を庇わなくていいんだぞ」
だが、彼女は医師の目をしっかりと見て、もう一度否定してくれた。
そんなに傷付いているのに俺の事を守ってくれるなんて。
「デュメリー男爵令嬢、貴方の身は必ず俺が守ります」
令嬢の前に跪いて誓いを立てる。
たとえ形だけの婚姻でも、彼女を守るくらいはしてもいいだろう?俺に出来るのは身を守る事だけだけど。
「……セレスティーヌよ」
「俺はトリスタンだ」
「何だ、今頃自己紹介か?」
医師はまだ納得がいかないようだけど、セレスティーヌの態度で一応は引いてくれた。
「今日明日は熱が出るかもしれん。熱冷ましも出しておこう。一週間後にまた診察にするからな」
「ありがとうございます」
医師が出て行ったあと、もう一度王妃様が来られた。
ていうか酷いよね。俺だけに医師の対応をさせるなんて。口が固くても彼の中で俺は強姦魔になったと思うと泣けるんですが。
「セレスティーヌ嬢……いえ、夫人ね。少しお話できるかしら」
「……はい」
王妃様と話すなど、とても緊張するのだろう。少し震えている。
「まずは貴方に謝罪を。謝って許されることではないと分かっています。それでも同じ女性として本当に申し訳ないと思っているわ。ごめんなさい」
「……ありがとうございます。でも、王妃様は何もしておられません。ですから謝罪は受け取れません」
「……そうね。でも、それだけではないから」
それから王妃様は彼女のこれからの処遇を話して聞かせた。形だけではあるが、俺の妻になること。そして、このまま王宮に住み、国王陛下の愛妾になること。
「それらは絶対に断ることが許されないのでしょうか」
「……だから先程謝罪したのよ。残念ながら、貴方のお父様が金銭を受け取り、貴方が愛妾になることを承諾してしまっているの」
愛妾として娘を差し出す承諾と、もし、後から不服申立てをするようなことがあれば、高額な賠償金を支払うということまで記された書類にサインがされていた。
それさえなければ愛妾になることは防げたかもしれない。だが、結局はどこかの金持ちの後妻など、お金の為に望まぬ結婚にたどり着くことになる可能性が高かっただろうと思うと、どちらがよかったのかは分からない。貴族令嬢とは悲しい存在だな。
「トリスタン様はそれでよろしいのですか?」
「俺は護衛騎士です。国を守る事が仕事ですので。少し……だいぶ?おかしいとは思いますが、これも国を守ることになるのならばと納得しております」
本当におかしいとは思うけどな。国王というだけで強姦が隠蔽され、望んだ娘すら手に入れられるなんて。
だけどこのことを公にすれば、彼女は傷物だと国中に知らせる事になる。それも父親に売り飛ばされたのだ。今後、まともな人生を歩むことは出来ないだろう。
「そうですか」
それから暫くの間、彼女は無言だった。
王妃様は急かす事なくじっと待っている。
そして──
「愛妾とはどんな存在か教えて下さい」
心が決まったのだろう。毅然とした態度で王妃様に質問を始めた。見た目に反して強い心を持っている。
「愛妾とは、王に愛される存在。それだけよ」
「では、私が愛する必要は無いのですね?」
凄いことを聞くな。だが、その違いは大きいだろう。憎い相手を愛する演技をする必要があるのか如何か。
「やはり難しいかしら」
「……」
何も言わず微笑むのみ。それが答えなのだろう。
「愛とは強要されても出来るものではないわ。罵倒したり殴ったりは許されないけれど、愛せないのは認めます」
「陛下の言う事には絶対に従わないといけませんか?」
「まず、閨ごとは残念ながら義務だと理解しなさい。ただ、貴方を貶める行為等は拒否していいから。
道具や薬等の使用、体を傷付ける行為、首絞めなど命の危険があるものも拒否していいわ」
陛下はどんな変態行為をすると思われているんだ?いや、強姦魔だけど。初めての女性を朝まで抱いてた絶倫鬼畜野郎だけど。まさか王妃様も被害に?!
「私はされてないから。変な想像をしたら殴るわよ」
「承知しております」
何故分かったのさ、怖っ。
「あとは、脱走すると思われる様な行為は必ず止められるわ。不貞行為も許されないし、その辺りの問題は逆らうことは出来ないと思ってちょうだい」
「不貞……夫となるトリスタン様でも?」
やめて。怖いこと聞かないで。
「そうね、駄目よ。あの人の執着を見たでしょう?」
「……では、契約の追加を。私を追い詰めるために使用人、夫、親族を脅さないと付け加えてください。不適切な部署変更も駄目です」
「なるほどね。いいわよ」
それから、多くのことに制限を付け、契約書が完成した。
1.愛妾として、王に愛されること。
2.閨ごとは生理、医師の認める体調不良以外は基本的には拒否出来ない。但し、道具や薬の使用、首絞めなどの危険行為は拒否できる。
3.愛妾からの愛やそれに付随する行為を強要しない。
4.愛妾が会話において不満や不快と感じる時は無言で返答することを許す。
5.使用人や親族を脅しの道具に使わない。不当な部署変更なども禁ずる。
6.夫であるトリスタン・エクトルと1日一回以上の会話を許す。
7.夫であるトリスタン・エクトルとは3日以上開けずに交流を持たせる。
8.夫であるトリスタン・エクトルが死亡した際には、国王陛下の愛妾の任を外れる事とする。
9.愛妾の任期は定めず。陛下からの沙汰にて決定する。但し、本契約書の項目を3回破った時には、この愛妾契約は破棄とし、即日解放すること。
10.食事や生活用品は一般的な侍女と同じとする。宝飾品やドレスなどの贅沢品は国庫からは一切出さない。
……すんごい契約書が出来上がった。
特に3番と4番。これの意味に陛下は気付くのか?
セレスティーヌ様の視線を感じる。たぶん、この契約の意図を陛下に告げるか如何かだろう。
確かに俺は陛下に忠誠を誓っている。それでも。
「いい契約書だな。ただ、内容を更新できるか如何かは定めなくていいのか?後で追加したいとか削除したいとか言われると面倒だろ」
一番の疑問点を指摘した。
「……それだけですか」
そんなに身構えなくてもいいのに。
「あとは君の所に入り浸って公務に支障を来さないようにとか?
というかありがとう。俺がクビになったり殺されたりすることを防ぐ項目を入れてくれて」
これには本当に感謝だ。だって彼女は絶対に陛下を許さないだろうから。その態度に焦れた陛下が何をするか分からない。
「だって貴方は巻きこまれただけだから」
「君もだけどね」
「……本当にね」
フッと諦めたように笑う。あの時、ダンスを踊っていた幸せいっぱいの少女はいなくなってしまった。
いつかまた、あの笑顔を見ることが出来るだろうか。
何故か、酷く胸が痛んだ。
「中々に酷い有様ですな。中が傷付いているから二週間は絶対にヤらないように。これは塗り薬だ。痛みがあって塗れないようなら無理せず、こちらの化膿止めの飲み薬だけでもいい。あと、手首の痣も酷いな。湿布薬を出しておくよ。で?これは犯罪か?まさか彼女がそういうプレイを望んだとでも言うのか?」
ですよね、どう見ても強姦にあった感じですよね。でも、俺じゃないんです!
「あ、の……ゴホゴホッ」
「ああ、無理に話すんじゃない。喉も少し切れてる。ずいぶんと叫んだのだろう」
そう言って、俺を睨みながら彼女に薬湯を含ませる。
「その人は私に酷いことなんかしていません」
「本当にかい?彼を庇わなくていいんだぞ」
だが、彼女は医師の目をしっかりと見て、もう一度否定してくれた。
そんなに傷付いているのに俺の事を守ってくれるなんて。
「デュメリー男爵令嬢、貴方の身は必ず俺が守ります」
令嬢の前に跪いて誓いを立てる。
たとえ形だけの婚姻でも、彼女を守るくらいはしてもいいだろう?俺に出来るのは身を守る事だけだけど。
「……セレスティーヌよ」
「俺はトリスタンだ」
「何だ、今頃自己紹介か?」
医師はまだ納得がいかないようだけど、セレスティーヌの態度で一応は引いてくれた。
「今日明日は熱が出るかもしれん。熱冷ましも出しておこう。一週間後にまた診察にするからな」
「ありがとうございます」
医師が出て行ったあと、もう一度王妃様が来られた。
ていうか酷いよね。俺だけに医師の対応をさせるなんて。口が固くても彼の中で俺は強姦魔になったと思うと泣けるんですが。
「セレスティーヌ嬢……いえ、夫人ね。少しお話できるかしら」
「……はい」
王妃様と話すなど、とても緊張するのだろう。少し震えている。
「まずは貴方に謝罪を。謝って許されることではないと分かっています。それでも同じ女性として本当に申し訳ないと思っているわ。ごめんなさい」
「……ありがとうございます。でも、王妃様は何もしておられません。ですから謝罪は受け取れません」
「……そうね。でも、それだけではないから」
それから王妃様は彼女のこれからの処遇を話して聞かせた。形だけではあるが、俺の妻になること。そして、このまま王宮に住み、国王陛下の愛妾になること。
「それらは絶対に断ることが許されないのでしょうか」
「……だから先程謝罪したのよ。残念ながら、貴方のお父様が金銭を受け取り、貴方が愛妾になることを承諾してしまっているの」
愛妾として娘を差し出す承諾と、もし、後から不服申立てをするようなことがあれば、高額な賠償金を支払うということまで記された書類にサインがされていた。
それさえなければ愛妾になることは防げたかもしれない。だが、結局はどこかの金持ちの後妻など、お金の為に望まぬ結婚にたどり着くことになる可能性が高かっただろうと思うと、どちらがよかったのかは分からない。貴族令嬢とは悲しい存在だな。
「トリスタン様はそれでよろしいのですか?」
「俺は護衛騎士です。国を守る事が仕事ですので。少し……だいぶ?おかしいとは思いますが、これも国を守ることになるのならばと納得しております」
本当におかしいとは思うけどな。国王というだけで強姦が隠蔽され、望んだ娘すら手に入れられるなんて。
だけどこのことを公にすれば、彼女は傷物だと国中に知らせる事になる。それも父親に売り飛ばされたのだ。今後、まともな人生を歩むことは出来ないだろう。
「そうですか」
それから暫くの間、彼女は無言だった。
王妃様は急かす事なくじっと待っている。
そして──
「愛妾とはどんな存在か教えて下さい」
心が決まったのだろう。毅然とした態度で王妃様に質問を始めた。見た目に反して強い心を持っている。
「愛妾とは、王に愛される存在。それだけよ」
「では、私が愛する必要は無いのですね?」
凄いことを聞くな。だが、その違いは大きいだろう。憎い相手を愛する演技をする必要があるのか如何か。
「やはり難しいかしら」
「……」
何も言わず微笑むのみ。それが答えなのだろう。
「愛とは強要されても出来るものではないわ。罵倒したり殴ったりは許されないけれど、愛せないのは認めます」
「陛下の言う事には絶対に従わないといけませんか?」
「まず、閨ごとは残念ながら義務だと理解しなさい。ただ、貴方を貶める行為等は拒否していいから。
道具や薬等の使用、体を傷付ける行為、首絞めなど命の危険があるものも拒否していいわ」
陛下はどんな変態行為をすると思われているんだ?いや、強姦魔だけど。初めての女性を朝まで抱いてた絶倫鬼畜野郎だけど。まさか王妃様も被害に?!
「私はされてないから。変な想像をしたら殴るわよ」
「承知しております」
何故分かったのさ、怖っ。
「あとは、脱走すると思われる様な行為は必ず止められるわ。不貞行為も許されないし、その辺りの問題は逆らうことは出来ないと思ってちょうだい」
「不貞……夫となるトリスタン様でも?」
やめて。怖いこと聞かないで。
「そうね、駄目よ。あの人の執着を見たでしょう?」
「……では、契約の追加を。私を追い詰めるために使用人、夫、親族を脅さないと付け加えてください。不適切な部署変更も駄目です」
「なるほどね。いいわよ」
それから、多くのことに制限を付け、契約書が完成した。
1.愛妾として、王に愛されること。
2.閨ごとは生理、医師の認める体調不良以外は基本的には拒否出来ない。但し、道具や薬の使用、首絞めなどの危険行為は拒否できる。
3.愛妾からの愛やそれに付随する行為を強要しない。
4.愛妾が会話において不満や不快と感じる時は無言で返答することを許す。
5.使用人や親族を脅しの道具に使わない。不当な部署変更なども禁ずる。
6.夫であるトリスタン・エクトルと1日一回以上の会話を許す。
7.夫であるトリスタン・エクトルとは3日以上開けずに交流を持たせる。
8.夫であるトリスタン・エクトルが死亡した際には、国王陛下の愛妾の任を外れる事とする。
9.愛妾の任期は定めず。陛下からの沙汰にて決定する。但し、本契約書の項目を3回破った時には、この愛妾契約は破棄とし、即日解放すること。
10.食事や生活用品は一般的な侍女と同じとする。宝飾品やドレスなどの贅沢品は国庫からは一切出さない。
……すんごい契約書が出来上がった。
特に3番と4番。これの意味に陛下は気付くのか?
セレスティーヌ様の視線を感じる。たぶん、この契約の意図を陛下に告げるか如何かだろう。
確かに俺は陛下に忠誠を誓っている。それでも。
「いい契約書だな。ただ、内容を更新できるか如何かは定めなくていいのか?後で追加したいとか削除したいとか言われると面倒だろ」
一番の疑問点を指摘した。
「……それだけですか」
そんなに身構えなくてもいいのに。
「あとは君の所に入り浸って公務に支障を来さないようにとか?
というかありがとう。俺がクビになったり殺されたりすることを防ぐ項目を入れてくれて」
これには本当に感謝だ。だって彼女は絶対に陛下を許さないだろうから。その態度に焦れた陛下が何をするか分からない。
「だって貴方は巻きこまれただけだから」
「君もだけどね」
「……本当にね」
フッと諦めたように笑う。あの時、ダンスを踊っていた幸せいっぱいの少女はいなくなってしまった。
いつかまた、あの笑顔を見ることが出来るだろうか。
何故か、酷く胸が痛んだ。
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