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第44話 王都出発

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それからウルフやオーク、キラーアントを倒し続けて3ヶ月ほどが経った。



”俊敏”、”精力”、”力”、”頑丈”、”統率”すべてがSランク、魔法威力上昇と威圧はCになり、Lvは257に上がった。

他のスキルランクもたくさん上がった。



得た報酬は魔道具と奴隷の購入に使い、屋敷は人でいっぱいになった。

また、全員分の通信の魔道具を購入した。



皆も順調にクエストを達成し、ソフィアたちはCランクに、新しく買った他のパーティー5つはEランクに上がった。



『そろそろ王都周辺に生息する魔物にも用がなくなったし拠点を変えるか…』



「セバス、大事な話がある。」



「…王都を発たれるのですか?」



「ああ。それで、俺の代理として働いてくれないか?」



「かしこまりました。最善を尽くします。」



その後、セバスに色々具体的な説明をした。



「了解しました。ところで、他の皆にはいつお伝えするのですか?」



「今日の夕食で集まったときに言おうと思う。」



「承知しました。」



その後商会でAランク素材を購入し、冒険者全員分のAランク装備すべてを作った。

また、行った先で家を買うことになったときに備えてベッドを”アイテムボックス”に収納したりした。



そして皆に別れを告げる時が来た。



「みんな、聞いてほしいことがある。」



「どうしたんだ?」



「俺は王都を発つことにした。」



「なっ…!?どうしてですかダグラス様!!」



「王都周辺の魔物に用がなくなったからだ。俺はもっと色んな種類の魔物と戦ってより強くなりたいんだ。」



「そうですか。…私たちはどうなるんですか?」



「今後も今まで通りに生活してくれ。セバスに俺の代理となってもらう。」



「そうですか…ダグラス様、また帰ってきますよね?」



「ああ。定期的に帰ってくるから安心してくれ。」



「よかった…」



「それで、別れの品といってはなんだがみんなにAランク装備を用意したからもらってほしい。」



「良いんですか!?」



「ああ。」



「ありがとうございます…」



それから具体的に今後のことを話した。



まとめると、

1.今まで通りDランク以上の冒険者は報酬の4割を納めること

2.セバスが屋敷主、イリアとキアラが秘書、キャロとシャロが会計として働き屋敷の経営をすること

3.マークたちは冒険者活動と同時並行でDランク冒険者未満の新人育成をすること

4.少しでも非常事態や困ったことがあったら全員に支給した通信の魔道具を使って俺に連絡すること

5.装備の追加購入や修理は俺の名前を挙げてアルガンの店にお世話になること

6.皆平和に幸せに暮らすこと



といった感じだ。



「経営は私たちに任せるにゃ!!」



「安心していいにゃ!!」



「ありがとうキャロ、シャロ。」



「ダグラス、質問いいか?」



「どうしたマーク。」



「なんで俺たちのパーティーが育成に選ばれたんだ?」



「それはマークたちが一番冒険者活動の経験が豊富で、冒険者ランクも高いからだ。頼めるか?」



「そうか!任せろ!!」



「他に質問はなさそうだなじゃあ明後日くらいに旅立つからよろしくな。」



翌日、俺は挨拶をして回った。

まずは商会に行った。



「こんにちはエリオットさん。明日には王都を発つことにしました。」



「急ですね。それで、娯楽商品の方はどうなりますか?」



「ああ、それなら定期的に帰ってくるしいつでも渡せるので大丈夫ですよ。」



「そうですか…お気をつけて。」



「ありがとうございます。」



次に、ギルドに向かった。



「テレサさん、俺明日には王都を発つことにしました。」



「えぇ!?急ですね!ちょっと待っててください!!」



数分後、



「ギルマスの部屋に来て下さい!」



「分かりました。」



面倒なことにならなければいいが…



「失礼します。Cランク冒険者のダグラスです。」



「…急すぎないか?」



「すみません。不都合でしたか?」



「ああ。ダグラスの力はばれると面倒になりそうだからな…各街のギルマスに連絡して、あとでテレサを送ろう。」



「え、私ですか!?」



「今までダグラスの担当だったしな。よろしく頼む。」



「分かりました…」



「テレサさん、これからもよろしくお願いします。」



「こちらこそよろしくね。」



「もう戻っていいぞ。気をつけてな。」



「お世話になりました。」



次に、久しぶりにアルガンのところに行った。



「久しぶりだなダグラス!」



「ああ。急なんだが、俺は王都を発つことにした。

それで、仲間たちが俺の名前を挙げて武器の購入や修理でここを訪ねるだろう。頼めるか?」



「ああ!任せろ!!気をつけてな!」



「ありがとう。」



最後に、メリルのところに向かった。



「いらっしゃいダグラス!!」



「ああ。メリル、俺は明日王都を旅立つことにした。」



「急だね!?なんで王都を出るの?」



「俺はもっと色んな種類の魔物と戦ってより強くなりたいんだ。」



「そうなんだぁ…」



「まあでもこれからも度々ここに来るからその時はよろしく。」



「了解!!じゃあダグラスはうちの1番のお得意様だから品揃えよくして待ってるね!」



「ありがとう!またな!」



「うん!」



翌朝、俺は朝食を終えて屋敷を後にした。



目的地は海上都市だ。

そこは海の魔物が多く、俺が持っていないスキルがたくさんあると考えた。



俺は期待を胸に王都を出発した。
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