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第十七話
84.
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【17】
「先輩って」
そこまで言っておいたくせに、振り向くと途端に、「なんでもないです」と笑う。言いたいことを我慢したような、そんな顔で。また似合わないことを、と思ったのは確かだけれど、それより先を口にされたくはなかったので、促すことはしなかった。
こういうことが増えたのは、折原が高等部に入ってきてからだった。いや、正確には夏を過ぎてから、くらいだったかもしれない。
「なんでもないなら、もう戻れ。おまえいい加減、切れられるぞ。点呼のときにいつもいないって」
「……あと五分は大丈夫」
な、はずです、と続いた語尾に、隣で同じように参考書を開いていた富原が眉を下げた。たった一歳しか年も変わらないはずなのに、窘めるという表現があまりにも似合う。
「佐野は夜に詰め込んでるから。あんまり邪魔してやるなよ」
「いや、べつに」
やたらと寮室に入り浸ってくるとは言え、折原は放っておいても案外と静かだし問題はない。たまに、こいつの同室者はどう思っているのだろうと考えることもあるが、折原のことだから俺が心配しなくてもうまくやっているに違いないと結論が出てしまうので、消灯までの間なら基本的に俺は好きなようにさせていた。富原も折原を可愛がっていたから、というのも理由の一つではあっただろうけれど。その富原が仕方ないと言わんばかりに小さく笑った。折原には見えなかっただろうが、どうせまた甘やかしているとでも考えているに違いない。
……おまえの方がよっぽど大目に見てるだろうが。
「やっぱり、邪魔。あと五分だなんだごねてないで帰れ」
「ごねてないですってば。そうやってすぐに先輩は子ども扱いする」
「されるようなことばっかりしてるからだろ」
「分かりましたって。帰ります、帰ります」
滅多にしない子どもっぽい言い方をするときは、なにかしらの魂胆があるときだ。後輩の特権をここぞと使って上手に甘えようとするときか、そうと見せかけて誤魔化したいときか。
案の定、「喧嘩するなよ」と口を挟んできた富原に「俺が勝てるわけないじゃないですか」なんて笑っている。というか、俺とこいつとじゃ喧嘩にすらならないとしたり顔で言っていたのはおまえだろう。いつだったかは、忘れたことにしたいところだけれど。
怒られる前に帰りますと、あっさり立ち上がって出ていった背を見送って、富原がなぜか妙にしみじみと呟いた。
「あいつも大人になったんだな」
「……じじいか」
「せめて父親くらいにしておいてくれても良くないか?」
兄にしろと強請らないところに、諦念が感じ取れて笑ってしまった。昔から実年齢より落ち着いた性格ではあったけれど、中等部で部長をやらされたあたりから、それに拍車がかかっている。自分に求められているものを正確に察知して体現してしまうのも性分と言えば性分なのだろうが。
――大人、ねぇ。
折原に限らず、中等部から高等部に上がったあたりで、顔つきや身体つきを含めて変わり始める。事実、春に一学年下の後輩たちが入寮してきたときも、でかくなったなと思った記憶がある。富原が言っているのがそういう意味ではないことは分かっていた。
区切りのついた参考書を閉じて、隣に視線を向ける。べつにこれも切羽詰まってやらなければいけないようなものではない。つまるところ、保険だ。そのことを俺は理解しているし、富原も分かっている。
「中等部にいたころは、ここで一緒にサッカーをすることがゴールだ、みたいな風だったじゃないか」
何を思い出したのか、富原が懐かしそうに笑う。一年、待っていてくださいね、と。場所も考えずに何度もうるさく言っていたのは折原だ。富原が覚えていたところでなにも不思議ではないけれど。
「それ以上を考える気がなかっただけだろ」
「じゃあ、今は、その先が気になるようになったんだな」
「……」
「ついでに、それを素直に口に出していいかどうかも考えるようになったわけだ」
かわいいじゃないか、と同意を求めるように続けられて、溜息で応じる。
「父親でも爺さんでもいいけど、とりあえず、保護者だな。おまえはあいつの」
「どちらかというと、それは佐野だろう」
いともあっさりと断言されてしまったが、否定はできなかった。後輩の中で誰を一番にかわいがっている、あるいは気にかけているかと問われれば、俺には折原しかいない。
「受験するのか?」
「選択肢はあるに越したことはないだろ。というか、おまえもそう思ってるから、真面目に内申キープしてんだろ」
聞きたかったのは、この話だったのかもしれない。するりと流れていった話題に、けれど、そのままを俺も答えた。どこか困ったように、「まぁ、それはそうだが」と富原が頷いてみせてから、言葉を変えた。
「じゃあ、もう、大学ではサッカーはしないつもりなのか?」
「どうだろうな」
そのときの俺には一つの限界が見え始めていた。近くに天才がいると、嫌が応にも思い知る。あいつには敵わない。それでも、ぎりぎりの底辺に掠るかもしれない可能性にかけて、あと四年やり続けるのか。その先はあるのか。
――ずっと、ここにいられるわけでもないしな。
そんなことは自分自身が一番よく分かっていた。折原が、理解していたのかは知らないけれど。
サッカーは今までの人生のすべてだった。それは確かだった。けれど、これから先の将来を賭けるとは言い切れなくなっていた。いつまでも夢のようなことは言っていられないと分かるようになった。
そしてそれは、ここでの、……この閉ざされた空間だからかろうじて許されていた関係も。
「佐野」
呼びかけに、知らず落ちていた視線を持ち上げる。
「あまり、からかってやるなよ」
曖昧な言い方に、俺も笑った。曖昧に。気づかれていたとしても、きっと、富原は何も言わない。肯定も否定も。そんな気がしていた。それは、中等部の頃から築いてきた信頼だったのだろうか。それとも、少しでも長く「今」を続けたかった俺の願望だったのだろうか。
結果として、富原は最後まで何も言わなかった。深山にいたあのころ、最後まで何も。だから、最初から最後まで俺たちふたりだけの秘密になった。
秘密を数えながら落ちていくことは簡単だった。願望に抗わないことは楽だ。けれど同時に、落ちてしまえば這い上がることに労を要するだろうことも想像に易かった。
だから、枠組みが必要だった。今だけ、という保険が。いつかは手放すのだという決意が。そうでなければ流されることもできなかった。折原がどこまで分かっていたのかは知れないけれど、あのころ、最終的にすべてを良しと決めていたのは、折原ではなく俺だったはずだ。
ほかの学校よりはいくらか緩やかだったかもしれない。それでも、上下関係の絶対はあった。俺が許さなければ、何も起こりようがなかったのだ。そのことを自覚することができたのは、転学して、しばらくしてからではあったけれど。
「先輩」
熱をはらんだ声に引きずり込まれるようだった。あるいは、引きずり込まれたかったのかもしれない。あるいは、――俺が誘っていたのかもしれない。
「先輩」
それ以上を言うなと告げる代わりのようにキスを重ねていた。何度も、何度も。背中越しに見た空に、満天の星が輝いていたことをなぜか覚えている。非常階段だった。あぁ、駄目だと、何度目かに思ったことも。
折原には、きっと、この夜空のような、光り輝く未来が待っているだろうに。俺と違って、一心に夢に向かって歩んでいける先があるだろうに。
こんなことで、汚してはならない。そんなことをいつも頭の隅で考えていたような気がする。
「……先輩?」
野生の本能のようなそれで、折原はいつも異変を察知する。俺が言葉にできていないようなことさえも。
「なんでもない」
今だけだったら、許されるのだろうか。卒業したら、連絡を取らなければ。いつか、薄れていくのだろうか。いつか。
そのいつかの未来は、簡単に想像できた。俺の未来と違って、折原の将来は明確に浮かぶ。プロの選手になって、日本を代表する選手になって、世界へ羽ばたく。
それだけの未来を、折原は持っていた。
「ねぇ、先輩」
いつの間にか、いろいろな感情が混じるようになった声が呼ぶ。好きだと思い込んでいるようなそれで。まずいなとも分かっているのに、在学中、結局、俺は捨てることができなかった。
「俺は」
聞きたくないと思った。認めたくはないから。留まりたくはないから。近い将来、手を放してやらないといけないから。義務ばかりが占めていく脳内で、それを代弁するような声が出た。
「寝る」
そのことにひどく安堵した。踏みとどまれる。あと一年。こうして、やり過ごしていける。高校サッカー選手権の本大会を目前に控えているころだった。
いつだったか、来年も本戦に進むと当たり前の顔で折原は言っていた。けれど、そこに俺がいる保証なんてどこにもない。いつだって、そうだ。最後の試合かもしれないと、そんなことを思いながら、やるべきことをひたすらにこなしていた。周囲の才能に押しつぶされそうになりながら。それでもこの競技が好きなのだと半ば己に言い聞かせるようにしながら。
「勝ちましょうね」
また、何かを飲み込んだような顔で、それでいて、何の含みもないような顔で折原が笑った。俺は、きっと、苦しかったのだと思う。この時ですでに。だから、すべてを放り出したのは、もう限界だと悟っていたからだ。
屈折した折原への感情も、サッカーへの憧憬も。そのすべてから逃げ出して、向き直るのに、十年がかかった。
長いとも思うし、今になってみると、あっという間だったようにも思う。
ほんの少し、折原を見ることができなかった期間を勿体ないなと思う余裕も出てきたけれど、それでも、あの空白は必要な時間だったのだと理解している。少なくとも、俺にとって。
「先輩って」
そこまで言っておいたくせに、振り向くと途端に、「なんでもないです」と笑う。言いたいことを我慢したような、そんな顔で。また似合わないことを、と思ったのは確かだけれど、それより先を口にされたくはなかったので、促すことはしなかった。
こういうことが増えたのは、折原が高等部に入ってきてからだった。いや、正確には夏を過ぎてから、くらいだったかもしれない。
「なんでもないなら、もう戻れ。おまえいい加減、切れられるぞ。点呼のときにいつもいないって」
「……あと五分は大丈夫」
な、はずです、と続いた語尾に、隣で同じように参考書を開いていた富原が眉を下げた。たった一歳しか年も変わらないはずなのに、窘めるという表現があまりにも似合う。
「佐野は夜に詰め込んでるから。あんまり邪魔してやるなよ」
「いや、べつに」
やたらと寮室に入り浸ってくるとは言え、折原は放っておいても案外と静かだし問題はない。たまに、こいつの同室者はどう思っているのだろうと考えることもあるが、折原のことだから俺が心配しなくてもうまくやっているに違いないと結論が出てしまうので、消灯までの間なら基本的に俺は好きなようにさせていた。富原も折原を可愛がっていたから、というのも理由の一つではあっただろうけれど。その富原が仕方ないと言わんばかりに小さく笑った。折原には見えなかっただろうが、どうせまた甘やかしているとでも考えているに違いない。
……おまえの方がよっぽど大目に見てるだろうが。
「やっぱり、邪魔。あと五分だなんだごねてないで帰れ」
「ごねてないですってば。そうやってすぐに先輩は子ども扱いする」
「されるようなことばっかりしてるからだろ」
「分かりましたって。帰ります、帰ります」
滅多にしない子どもっぽい言い方をするときは、なにかしらの魂胆があるときだ。後輩の特権をここぞと使って上手に甘えようとするときか、そうと見せかけて誤魔化したいときか。
案の定、「喧嘩するなよ」と口を挟んできた富原に「俺が勝てるわけないじゃないですか」なんて笑っている。というか、俺とこいつとじゃ喧嘩にすらならないとしたり顔で言っていたのはおまえだろう。いつだったかは、忘れたことにしたいところだけれど。
怒られる前に帰りますと、あっさり立ち上がって出ていった背を見送って、富原がなぜか妙にしみじみと呟いた。
「あいつも大人になったんだな」
「……じじいか」
「せめて父親くらいにしておいてくれても良くないか?」
兄にしろと強請らないところに、諦念が感じ取れて笑ってしまった。昔から実年齢より落ち着いた性格ではあったけれど、中等部で部長をやらされたあたりから、それに拍車がかかっている。自分に求められているものを正確に察知して体現してしまうのも性分と言えば性分なのだろうが。
――大人、ねぇ。
折原に限らず、中等部から高等部に上がったあたりで、顔つきや身体つきを含めて変わり始める。事実、春に一学年下の後輩たちが入寮してきたときも、でかくなったなと思った記憶がある。富原が言っているのがそういう意味ではないことは分かっていた。
区切りのついた参考書を閉じて、隣に視線を向ける。べつにこれも切羽詰まってやらなければいけないようなものではない。つまるところ、保険だ。そのことを俺は理解しているし、富原も分かっている。
「中等部にいたころは、ここで一緒にサッカーをすることがゴールだ、みたいな風だったじゃないか」
何を思い出したのか、富原が懐かしそうに笑う。一年、待っていてくださいね、と。場所も考えずに何度もうるさく言っていたのは折原だ。富原が覚えていたところでなにも不思議ではないけれど。
「それ以上を考える気がなかっただけだろ」
「じゃあ、今は、その先が気になるようになったんだな」
「……」
「ついでに、それを素直に口に出していいかどうかも考えるようになったわけだ」
かわいいじゃないか、と同意を求めるように続けられて、溜息で応じる。
「父親でも爺さんでもいいけど、とりあえず、保護者だな。おまえはあいつの」
「どちらかというと、それは佐野だろう」
いともあっさりと断言されてしまったが、否定はできなかった。後輩の中で誰を一番にかわいがっている、あるいは気にかけているかと問われれば、俺には折原しかいない。
「受験するのか?」
「選択肢はあるに越したことはないだろ。というか、おまえもそう思ってるから、真面目に内申キープしてんだろ」
聞きたかったのは、この話だったのかもしれない。するりと流れていった話題に、けれど、そのままを俺も答えた。どこか困ったように、「まぁ、それはそうだが」と富原が頷いてみせてから、言葉を変えた。
「じゃあ、もう、大学ではサッカーはしないつもりなのか?」
「どうだろうな」
そのときの俺には一つの限界が見え始めていた。近くに天才がいると、嫌が応にも思い知る。あいつには敵わない。それでも、ぎりぎりの底辺に掠るかもしれない可能性にかけて、あと四年やり続けるのか。その先はあるのか。
――ずっと、ここにいられるわけでもないしな。
そんなことは自分自身が一番よく分かっていた。折原が、理解していたのかは知らないけれど。
サッカーは今までの人生のすべてだった。それは確かだった。けれど、これから先の将来を賭けるとは言い切れなくなっていた。いつまでも夢のようなことは言っていられないと分かるようになった。
そしてそれは、ここでの、……この閉ざされた空間だからかろうじて許されていた関係も。
「佐野」
呼びかけに、知らず落ちていた視線を持ち上げる。
「あまり、からかってやるなよ」
曖昧な言い方に、俺も笑った。曖昧に。気づかれていたとしても、きっと、富原は何も言わない。肯定も否定も。そんな気がしていた。それは、中等部の頃から築いてきた信頼だったのだろうか。それとも、少しでも長く「今」を続けたかった俺の願望だったのだろうか。
結果として、富原は最後まで何も言わなかった。深山にいたあのころ、最後まで何も。だから、最初から最後まで俺たちふたりだけの秘密になった。
秘密を数えながら落ちていくことは簡単だった。願望に抗わないことは楽だ。けれど同時に、落ちてしまえば這い上がることに労を要するだろうことも想像に易かった。
だから、枠組みが必要だった。今だけ、という保険が。いつかは手放すのだという決意が。そうでなければ流されることもできなかった。折原がどこまで分かっていたのかは知れないけれど、あのころ、最終的にすべてを良しと決めていたのは、折原ではなく俺だったはずだ。
ほかの学校よりはいくらか緩やかだったかもしれない。それでも、上下関係の絶対はあった。俺が許さなければ、何も起こりようがなかったのだ。そのことを自覚することができたのは、転学して、しばらくしてからではあったけれど。
「先輩」
熱をはらんだ声に引きずり込まれるようだった。あるいは、引きずり込まれたかったのかもしれない。あるいは、――俺が誘っていたのかもしれない。
「先輩」
それ以上を言うなと告げる代わりのようにキスを重ねていた。何度も、何度も。背中越しに見た空に、満天の星が輝いていたことをなぜか覚えている。非常階段だった。あぁ、駄目だと、何度目かに思ったことも。
折原には、きっと、この夜空のような、光り輝く未来が待っているだろうに。俺と違って、一心に夢に向かって歩んでいける先があるだろうに。
こんなことで、汚してはならない。そんなことをいつも頭の隅で考えていたような気がする。
「……先輩?」
野生の本能のようなそれで、折原はいつも異変を察知する。俺が言葉にできていないようなことさえも。
「なんでもない」
今だけだったら、許されるのだろうか。卒業したら、連絡を取らなければ。いつか、薄れていくのだろうか。いつか。
そのいつかの未来は、簡単に想像できた。俺の未来と違って、折原の将来は明確に浮かぶ。プロの選手になって、日本を代表する選手になって、世界へ羽ばたく。
それだけの未来を、折原は持っていた。
「ねぇ、先輩」
いつの間にか、いろいろな感情が混じるようになった声が呼ぶ。好きだと思い込んでいるようなそれで。まずいなとも分かっているのに、在学中、結局、俺は捨てることができなかった。
「俺は」
聞きたくないと思った。認めたくはないから。留まりたくはないから。近い将来、手を放してやらないといけないから。義務ばかりが占めていく脳内で、それを代弁するような声が出た。
「寝る」
そのことにひどく安堵した。踏みとどまれる。あと一年。こうして、やり過ごしていける。高校サッカー選手権の本大会を目前に控えているころだった。
いつだったか、来年も本戦に進むと当たり前の顔で折原は言っていた。けれど、そこに俺がいる保証なんてどこにもない。いつだって、そうだ。最後の試合かもしれないと、そんなことを思いながら、やるべきことをひたすらにこなしていた。周囲の才能に押しつぶされそうになりながら。それでもこの競技が好きなのだと半ば己に言い聞かせるようにしながら。
「勝ちましょうね」
また、何かを飲み込んだような顔で、それでいて、何の含みもないような顔で折原が笑った。俺は、きっと、苦しかったのだと思う。この時ですでに。だから、すべてを放り出したのは、もう限界だと悟っていたからだ。
屈折した折原への感情も、サッカーへの憧憬も。そのすべてから逃げ出して、向き直るのに、十年がかかった。
長いとも思うし、今になってみると、あっという間だったようにも思う。
ほんの少し、折原を見ることができなかった期間を勿体ないなと思う余裕も出てきたけれど、それでも、あの空白は必要な時間だったのだと理解している。少なくとも、俺にとって。
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