悲しい恋 【完結】

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悲しい恋 〜if もしもの物語〜

⑷ 学園 [15才]

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15才になって、僕達2人は、王立学園に通うようになった。

僕達2人は、王都にあるタウンハウスから学園に通う。

僕は毎朝、馬車でレミィを迎えに行き、2人で学園に向かう。

「どうぞ、僕のお姫様。」
そう言って、手を差し出すと、
「ありがとう、私の騎士様。」
そう返して、僕の差し出した手に、その白くて小さな手を添える。
そして、とても綺麗な笑顔を僕に向けてくれる。

僕達は、勉強したかいあって、2人とも揃ってAクラスに入れた。

一緒に登校して
一緒に授業を受けて
一緒に昼食を取って
一緒に図書館で勉強して
一緒に屋敷に帰る

一日の半分以上をレミィと一緒に過ごす。

レミィは15才になって、増々女らしく、美しくなった。
他の男を牽制するのが大変だけど、レミィがずっと、僕だけを見つめてくれているから、僕は毎日とても幸せだった。
「僕が、しっかりと、レミィを守らないと!」そう呟くと、
「レオ、ずっと私を守ってね。」レミィがそう言って、僕の腕に、自分の腕を絡めてくる。
そんなレミィが、とても愛しかった。

放課後、誰もいない図書室で、初めて、レミィとキスをした。
今まで、頬や、額にした事はあったけど、唇にしたのは初めてだった。

レミィの唇はとっても柔らかくて、とっても甘くて、始め、触れるだけのキスをして、レミィの潤んだ瞳を見て、愛しい想いが膨れ上がる。
もう一度
もう一度
気が付けば、ついばむようなキスを何度もしていた。
頭の中が沸騰して、2人とも真っ赤な顔をして、その日はもう勉強が手につかなかった。

2年になって、第一王女のヴァレンティア殿下が学園に入学してきた。
成績上位者が集められ、ヴァレンティア殿下の側近に成るべき人間が選ばれると聞いたが、僕はこんなアザがあるせいで、始めから候補を外されていた。
そして、レミィも···
王女殿下は自分より美しい人間を側に置かないと、噂で聞いていたので、まぁレミィが美しすぎて、候補を外されたのだろう。

王女殿下の興味を引かずにいられた事に、僕達はとても安心していた。

王女殿下は、見目麗しい上位貴族の令息を何人かと、王女殿下の取り巻きとなる、上位、中位貴族の令嬢を数人選んだと聞いた。

僕達は、生徒会に誘われる事も無く、毎日を、平和に過ごしていた。






    
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