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悲しい恋 〜if もしもの物語〜
⑹ ノアール−オルランド王太子殿下
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クロノス王国から、見合いの打診があった為、色々と確かめたい事もあったので、王女の誕生を祝うこの夜会に参加してみたが·····
愛想笑いを浮かべながら、王女と一曲踊り、引き上げてきた。
側近のジョエルに、飲み物を渡され、一口飲む。
「いかがですか?殿下。」
周りに人がいない事を確認して、ジョエルが問う。
「あれはダメだな。こんな場所で、自国の上位貴族を罵るなど、馬鹿としか思えん。あんな妻を迎えては、いつ戦争に繋がるか、わかったもんじゃない。わざわざリスクを抱える趣味は無い。」
たまりかねたようにクスクス笑いながら、ジョエルが
「それは良かったです。臣下としても、あんな主では忠誠心も、どこかに逃げ出しそうですからね。」そう言った。
「ハハ···それよりも、私はあの公爵令息と、その婚約者に興味かあるな。一度、ゆっくり話してみたいものだ。」
「レオナルド-ヴィトゲンシュタインですか?」
「あぁ、王女に面と向かって『呪いのアザ』と言われても、随分堂々としていた。王女の事など歯牙にもかけていないように見えた。あのように大きなアザだおそらく小さな頃からずっとあのような悪意に晒されて来たはずなのに、普通、あのような扱いを受けていれば、人間は歪むものだ。なのに あの男には、そういった歪みが全く無い。あの精神の強さはどこから来るのだろうか?気になる所だ。」
「気になるのなら、話してみてはいかがです?丁度、ダンスを終えて、こちらに向かっているようですよ。」
そう言って、ジョエルは彼等の方へ向かい、こちらを促す。
私が話を聴きたがっていると伝えに行ったのだろう。
2人がこちらにやって来る。
近くで見ると、2人の美しさに圧倒される。
「オルランド帝国の若き太陽に、ご挨拶申し上げます。クロノス王国、ヴィトゲンシュタイン公爵家の次男、レオナルド-ヴィトゲンシュタインと申します。こちらは、私の婚約者、レミリア-オースティンです。」
レオナルドにうながされレミリア嬢も挨拶をする。
「オルランド帝国の若き太陽に、ご挨拶申し上げます。オースティン公爵家の長女、レミリア-オースティンと申します。どうぞよろしくお願い致します。」
「こちらこそ、よろしく頼む。楽にしてくれ。」
「「はい。」」
美しい令嬢を伴い、堂々としたたたずまいで挨拶をする令息の氷のような美しいその顔から目が離せなくなる。
「さっきは、ヴァレンティア王女に随分辛辣な事を言われていたようだが、君の態度はとても堂々としたものだった。私は感心しているのだよ。そして、君のその気持の強さの秘密を知りたくなったのだ。」
私は、彼の瞳を真っ直ぐ見つめて、そう問いかけた。
「恐れ入ります。ノアール殿下にそのようにおっしやっていただけるなど、大変光栄に思います。」
そう言いながら、彼は先程の冷たい表情とは打って変わって、とろけるような優しい眼差しを令嬢に向けながら、
「私が、このように王女殿下の言葉を気にせずにいられるのは、彼女のお陰です。いつでも、彼女が何の躊躇いもなく私の事を信じて、肯定してくれるので、私はいつでも強くいられるのです。神が私に彼女を与えて下さった事に、私はとても感謝しているのです。彼女は私の『運命の人』なのです。」
彼は、私の目を正面から真っ直ぐ見つめてそう言った。
「なるほど、レミリア嬢あなたの気持ちも彼と同じなのかな?」
探るように、私はレミリア嬢の瞳を見つめた。
だが、彼女は1つの躊躇いもなく、真っ直ぐ私を見返して、
「はい。彼は私の運命そのものです。」そう言った。
「羨ましい事だな。2人の『揺るぎない気持ち』がお互いをより強くしているのか。良いものを見せてもらった。君達に会えて良かったよ。少しはこの国に来たかいがあったようだ。」
「「お褒めに預かり、光栄でございます」」
そう言って2人は仲睦まじい夫婦のように、会場へ消えて行った。
私は2人の後ろ姿を見えなくなるまで見送った。
夜会が終わり、私とジョエルは客室に戻り、一息ついていた。
「用は済んだ。明日 帰るぞ。」
ジョエルにそう告げる。
「かしこまりました。準備は既に出来ております。」
「相変わらず、仕事が早いな。」
「そろそろ、頃合いかと思っていましたからね。」
ジョエルがニヤニヤと笑いながら言う。
全く、小さい頃からずっと一緒にいると、こちらの気持ちなどお見通しと言う事か。
「王女との婚約は無しだ。あの王女はほっといても破滅への道を突き進むような気がするぞ。まぁ、王の手綱次第だが、あれ程、危ういとなれば、いつかは問題を起こすだろう。私ならあんな王女はさっさと処分しておくな。国の為にならない」
「同感ですね。では、さっさと国へ帰りましょう。」
「あぁ、そうしよう。後は高みの見物と行こうか。」
私は笑顔で、用意された夜酒を一口飲んだ。
愛想笑いを浮かべながら、王女と一曲踊り、引き上げてきた。
側近のジョエルに、飲み物を渡され、一口飲む。
「いかがですか?殿下。」
周りに人がいない事を確認して、ジョエルが問う。
「あれはダメだな。こんな場所で、自国の上位貴族を罵るなど、馬鹿としか思えん。あんな妻を迎えては、いつ戦争に繋がるか、わかったもんじゃない。わざわざリスクを抱える趣味は無い。」
たまりかねたようにクスクス笑いながら、ジョエルが
「それは良かったです。臣下としても、あんな主では忠誠心も、どこかに逃げ出しそうですからね。」そう言った。
「ハハ···それよりも、私はあの公爵令息と、その婚約者に興味かあるな。一度、ゆっくり話してみたいものだ。」
「レオナルド-ヴィトゲンシュタインですか?」
「あぁ、王女に面と向かって『呪いのアザ』と言われても、随分堂々としていた。王女の事など歯牙にもかけていないように見えた。あのように大きなアザだおそらく小さな頃からずっとあのような悪意に晒されて来たはずなのに、普通、あのような扱いを受けていれば、人間は歪むものだ。なのに あの男には、そういった歪みが全く無い。あの精神の強さはどこから来るのだろうか?気になる所だ。」
「気になるのなら、話してみてはいかがです?丁度、ダンスを終えて、こちらに向かっているようですよ。」
そう言って、ジョエルは彼等の方へ向かい、こちらを促す。
私が話を聴きたがっていると伝えに行ったのだろう。
2人がこちらにやって来る。
近くで見ると、2人の美しさに圧倒される。
「オルランド帝国の若き太陽に、ご挨拶申し上げます。クロノス王国、ヴィトゲンシュタイン公爵家の次男、レオナルド-ヴィトゲンシュタインと申します。こちらは、私の婚約者、レミリア-オースティンです。」
レオナルドにうながされレミリア嬢も挨拶をする。
「オルランド帝国の若き太陽に、ご挨拶申し上げます。オースティン公爵家の長女、レミリア-オースティンと申します。どうぞよろしくお願い致します。」
「こちらこそ、よろしく頼む。楽にしてくれ。」
「「はい。」」
美しい令嬢を伴い、堂々としたたたずまいで挨拶をする令息の氷のような美しいその顔から目が離せなくなる。
「さっきは、ヴァレンティア王女に随分辛辣な事を言われていたようだが、君の態度はとても堂々としたものだった。私は感心しているのだよ。そして、君のその気持の強さの秘密を知りたくなったのだ。」
私は、彼の瞳を真っ直ぐ見つめて、そう問いかけた。
「恐れ入ります。ノアール殿下にそのようにおっしやっていただけるなど、大変光栄に思います。」
そう言いながら、彼は先程の冷たい表情とは打って変わって、とろけるような優しい眼差しを令嬢に向けながら、
「私が、このように王女殿下の言葉を気にせずにいられるのは、彼女のお陰です。いつでも、彼女が何の躊躇いもなく私の事を信じて、肯定してくれるので、私はいつでも強くいられるのです。神が私に彼女を与えて下さった事に、私はとても感謝しているのです。彼女は私の『運命の人』なのです。」
彼は、私の目を正面から真っ直ぐ見つめてそう言った。
「なるほど、レミリア嬢あなたの気持ちも彼と同じなのかな?」
探るように、私はレミリア嬢の瞳を見つめた。
だが、彼女は1つの躊躇いもなく、真っ直ぐ私を見返して、
「はい。彼は私の運命そのものです。」そう言った。
「羨ましい事だな。2人の『揺るぎない気持ち』がお互いをより強くしているのか。良いものを見せてもらった。君達に会えて良かったよ。少しはこの国に来たかいがあったようだ。」
「「お褒めに預かり、光栄でございます」」
そう言って2人は仲睦まじい夫婦のように、会場へ消えて行った。
私は2人の後ろ姿を見えなくなるまで見送った。
夜会が終わり、私とジョエルは客室に戻り、一息ついていた。
「用は済んだ。明日 帰るぞ。」
ジョエルにそう告げる。
「かしこまりました。準備は既に出来ております。」
「相変わらず、仕事が早いな。」
「そろそろ、頃合いかと思っていましたからね。」
ジョエルがニヤニヤと笑いながら言う。
全く、小さい頃からずっと一緒にいると、こちらの気持ちなどお見通しと言う事か。
「王女との婚約は無しだ。あの王女はほっといても破滅への道を突き進むような気がするぞ。まぁ、王の手綱次第だが、あれ程、危ういとなれば、いつかは問題を起こすだろう。私ならあんな王女はさっさと処分しておくな。国の為にならない」
「同感ですね。では、さっさと国へ帰りましょう。」
「あぁ、そうしよう。後は高みの見物と行こうか。」
私は笑顔で、用意された夜酒を一口飲んだ。
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