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加護を持つ王太子-1
しおりを挟む私の名前はリオネルリード=トルティア 26歳。
大陸中央から南東すべてを支配下に置く大国トルティア帝国の王太子だ。
火の神に愛されていた母のおかげで私も生まれた時から火の神の加護持ちだ。
光輝く赤金色の長い髪。
魔力の揺らぐ金色混じりの赤い瞳。
スラリとした長身に引き締まった身体。
母に似た端正な顔立ちに優雅な仕草。
何より国を支え、守る事の出来る明晰な頭脳と大きな魔力を持ち、炎の聖獣 不死鳥 火の鳥を従え、国民からの絶大な人気を誇る世界一の魔法大国 トルティア帝国の完璧王太子。
それが私だ。
だが、そんな完璧な私にも悩みがある。
それは、この膨大な魔力のせいで妃候補が見つからない事だ。
私は王族として、後継者を作らなければならないが、魔力の釣り合う女性を妻にしないと子を望めない。
その為、父である王は私が神の加護を授かって生まれた時から私の妃候補を探し続けて来た。
だが、26歳になる今迄、帝国内に私と釣り合う魔力を持つ女性は現れなかった。そこで、父は帝国内だけではなく、他国にも妃候補となる女性がいないか神殿に依頼して魔力の大きな女性を探す事にしたのだった。
世界中に情報を持つ神殿に協力してもらい妃候補を探して一年あまり、やっと良い情報を得られたようだ。
ある日私は、父に執務室に呼び出された。
「リオネル、今日 神殿から連絡があった。お前の妃候補になれそうな娘を見つけたそうだ。」
「本当ですか?一体何処の国のどんな女性なのですか?」
今迄散々探して来て見つからなかったのに、一体 何処の国のどんな女性なんだろう。
神の加護持ちなんて100年に1人現れるかどうかだ、そして、そのほとんどが相手を見つける事が出来ず、生涯独身か、子供をあきらめた結婚をするしか無かった。
「その女性も加護持ちなのですか?」
もしかしたらもう1人加護持ちがいたのかと聞いてみたがどうやら違ったらしい。
「いや、そうではないらしい。だが、魔力量だけならお前をも凌ぐかもしれないと言っている。」
「まさかっ!そんな女性が?何処の誰ですか?」
「北の果ての小国、ノースウッド王国の第二王女だそうだ。」
「世界の果てですね…王女と言う事はまだ若い?」
「15歳だそうだ。」
「若いですね、11歳差ですか…」
随分若い、大国の申し込みを断る事は無いだろうが…
「取りあえず、人を送ろうと思う。もう少し詳しい情報が欲しい。先ずはどんな王女なのか調べてみよう。魔力が釣り合うからといって誰でも王太子妃にする訳には行かぬからな。」
「わかっています。」
「では、すぐに手配しよう。」
「よろしくお願いいたします。父上。」
そう言って私は父の執務室を後にした。
とにかく、どんな王女なのか報告待ちだな。
そうして私はまだ見ぬ王女を思い期待に胸を膨らませるのだった。
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