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第45話
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「ギルドマスター、レンさん達をお連れしました」
「……………」
「……失礼します!……ギルドマスター?」
フラウとレン達がギルマスの部屋に入ると。其処にはギルマスのエマの姿はなかった。
「あれ?エマさん居ません……ね?」
「ん?ご主人様、甘い匂いがするよ」
そうレンはフラウを見ながらに言うと、フラウがラクスの言葉を聞いて。鬼の形相で辺りを見渡し、エマの机を見て椅子の方に歩いて行き、椅子を引いて机の下を覗き込んだ。
「エマ!……なぁ~にをしてるんですか?」
「ごご主人様怖いよぉ~!」
「ひ、れ、レン様!」
フラウのあまりの殺気に。ラクスとラミアスは、怯えてレンの腕にしがみつき震えていた。
(ああ、あれは怖いわ……今後フラウさんを怒らせてはいけないな……)
「痛い!痛い!放してフラウゥー!」
フラウは机の下に腕を伸ばして。エマの耳を引っ張り、体を引きずり出していた。
「エマあなたは何を……」
「あ!」
フラウがエマを見たら。口元にお菓子の屑を付けており。しかも足下にはお菓子が落ちていた。
「えぇ~まぁ~?そのお菓子はどうしたのですか?確か今エマには。おやつ抜きを言いましたよね?それなのに何故?お菓子があるのかな?」
ラクスとラミアスは、レンの腕を組ながらレンの後ろに隠れていた。
「ブルっ!怖いでよぅ……帰ろうよぅご主人様……」
「あんなフラウさんは、みた事ないですよ……」
「うん!そうだな。此処は邪魔したら悪いから。また後でこような」
そんな事をレンが言うと。フラウがくるりと顔だけ横を向き、無言で威圧してきたので。レン達はその場を離れる事ができなかった。
(ヤバい!コレは動いたら殺られる!此処はこのままでいよう)
フラウはレン達が動かないのを確認して、再びエマに向き直り質問をした。
「エマ怒らないから正直に答えなさい」
「ほ、ホントに怒らない?……あのね。フラウにおやつ抜きにされたから。内緒で隠し持っていたそれを食べてた………てへ?」
「………………」
「いだだだぁあ!いだいフラウの嘘つき!怒らないって言ったのに!‥…痛い、痛い……ごめんなさい!ごめんなさい!うぅうぅ…」
フラウはエマの耳を、千切れるかと思うくらいに捻りあげていた。それを見たラクスは、自分の耳を両手で隠してレンの後ろに隠れたてた。
「レンさん!お待たせしました。ほら!エマあなたが話さないと駄目でしょ!」
エマはフラウに言われて立ち上がり、レンに半泣きの顔を向けて話し始めた。
(あんな顔のエマはまるで子供のようだな……あ、そう言えば。フラウさんは元々エマさんの教育係だって言ってたな。だからかぁ……)
「レンに頼みがあるんだ。昨日冒険者が西の森で、ハーピーの群れが居たと報告があってな困っていたのだ。ハーピーは繁殖の為に人間の男を連れ去り子種を搾り取ってから。生まれた子供にその人間を餌にしてしまうんだ」
(うわ!えげつない……やだなそんな死に方)
「でも普通にクエストを貼って。冒険者が倒せばいいのでは?」
「ああ、確かにそうなんだが……ハーピーは空を飛ぶから近接の冒険者では倒せないそれに。弓で攻撃してもよけられるし、風の魔法で妨害されて矢が当たらないんだよ」
「なる程、じゃあ今まではどう対処してたんですか?今回が初めてでは無いんでしょ?」
「いつもは高ランク冒険者のパーティーに、魔法使いが居る所にお願いしてたんだけど。今ジークには高ランクの冒険者は居るが、魔法使いは所属してないんだよ!だから困っていた所にレンの事を思い出して、フラウにラミアスの家に迎えに行ってもらったんだそして。その間におやつを食べようとしてたら、思いの他帰って来るのが早くて、見つかってしまったのだ……」
(なる程エマさんは、俺の雷神の事を知っているから、俺に討伐して欲しかった訳ね……しかし見た目は人なのにいつもながら残念美人だな…‥)
「分かりました。その依頼俺達が引き受けましょう!ちょうどラクスとラミアスの武器が役に立つし、良い訓練になるしな」
「そうかありがとう!報酬は弾むよ。それとハーピーの羽は矢の素材では良いものだから、買い取り金額も高いよ!」
「いいねそれは!それならまたミスリルが欲しいんだけど。また貰える?もうこの間貰ったのが無くなりかけてるんだよね……」
「ミスリルかぁ……少しなら分けられるけど。大量は無理だな……それで良ければだな……」
「ああ、少しでもかまわないよ!」
「そんなにミスリルが欲しいなら。鉱山に行けば良いんじゃないか?レンなら大丈夫だろ?」
「鉱山?そんな所があるのか?しかも俺なら大丈夫って危険な所なのか?」
「ああそうだね、鉱山はジークから歩いて半日位の所にあって。最深部の所にミスリルがあるが、その鉱山にはゴーレムが出てくるから近づけないんだよ!ゴーレムは堅いから倒すの大変なんだ」
(なる程それは俺向きだな。しかも他の奴らがあまり居なさそうだし、ミスリルが沢山採れるなら是非行かないとな)
「じゃあサクッとハーピーを倒してきて。明日は鉱山に行こう……よし。ラクス、ラミアス、これからハーピーの討伐に行くぞ。思う存分武器を使えるぞ」
「うん、僕いっぱいバンバンするよ」
「はい!私もいっぱい倒しますよ」
レン達はギルマスの部屋から出て行き。ハーピーの討伐に向かった。そして今この部屋には、フラウとエマの二人きりになったので。フラウはエマに微笑みながら近づき、一瞬でエマを掴み。そのままフラウはエマの椅子に座り、エマを自分の膝にうつ伏せにして。左手でエマを押さえ右手を大きく上げて、エマのお尻を叩き出した。
「痛い!痛い!うぅぅん!ごめんなさい!ごめんなさい」
しばらくギルドマスターの部屋から、何かを叩く音と悲鳴が聞こえていたのである。
「……………」
「……失礼します!……ギルドマスター?」
フラウとレン達がギルマスの部屋に入ると。其処にはギルマスのエマの姿はなかった。
「あれ?エマさん居ません……ね?」
「ん?ご主人様、甘い匂いがするよ」
そうレンはフラウを見ながらに言うと、フラウがラクスの言葉を聞いて。鬼の形相で辺りを見渡し、エマの机を見て椅子の方に歩いて行き、椅子を引いて机の下を覗き込んだ。
「エマ!……なぁ~にをしてるんですか?」
「ごご主人様怖いよぉ~!」
「ひ、れ、レン様!」
フラウのあまりの殺気に。ラクスとラミアスは、怯えてレンの腕にしがみつき震えていた。
(ああ、あれは怖いわ……今後フラウさんを怒らせてはいけないな……)
「痛い!痛い!放してフラウゥー!」
フラウは机の下に腕を伸ばして。エマの耳を引っ張り、体を引きずり出していた。
「エマあなたは何を……」
「あ!」
フラウがエマを見たら。口元にお菓子の屑を付けており。しかも足下にはお菓子が落ちていた。
「えぇ~まぁ~?そのお菓子はどうしたのですか?確か今エマには。おやつ抜きを言いましたよね?それなのに何故?お菓子があるのかな?」
ラクスとラミアスは、レンの腕を組ながらレンの後ろに隠れていた。
「ブルっ!怖いでよぅ……帰ろうよぅご主人様……」
「あんなフラウさんは、みた事ないですよ……」
「うん!そうだな。此処は邪魔したら悪いから。また後でこような」
そんな事をレンが言うと。フラウがくるりと顔だけ横を向き、無言で威圧してきたので。レン達はその場を離れる事ができなかった。
(ヤバい!コレは動いたら殺られる!此処はこのままでいよう)
フラウはレン達が動かないのを確認して、再びエマに向き直り質問をした。
「エマ怒らないから正直に答えなさい」
「ほ、ホントに怒らない?……あのね。フラウにおやつ抜きにされたから。内緒で隠し持っていたそれを食べてた………てへ?」
「………………」
「いだだだぁあ!いだいフラウの嘘つき!怒らないって言ったのに!‥…痛い、痛い……ごめんなさい!ごめんなさい!うぅうぅ…」
フラウはエマの耳を、千切れるかと思うくらいに捻りあげていた。それを見たラクスは、自分の耳を両手で隠してレンの後ろに隠れたてた。
「レンさん!お待たせしました。ほら!エマあなたが話さないと駄目でしょ!」
エマはフラウに言われて立ち上がり、レンに半泣きの顔を向けて話し始めた。
(あんな顔のエマはまるで子供のようだな……あ、そう言えば。フラウさんは元々エマさんの教育係だって言ってたな。だからかぁ……)
「レンに頼みがあるんだ。昨日冒険者が西の森で、ハーピーの群れが居たと報告があってな困っていたのだ。ハーピーは繁殖の為に人間の男を連れ去り子種を搾り取ってから。生まれた子供にその人間を餌にしてしまうんだ」
(うわ!えげつない……やだなそんな死に方)
「でも普通にクエストを貼って。冒険者が倒せばいいのでは?」
「ああ、確かにそうなんだが……ハーピーは空を飛ぶから近接の冒険者では倒せないそれに。弓で攻撃してもよけられるし、風の魔法で妨害されて矢が当たらないんだよ」
「なる程、じゃあ今まではどう対処してたんですか?今回が初めてでは無いんでしょ?」
「いつもは高ランク冒険者のパーティーに、魔法使いが居る所にお願いしてたんだけど。今ジークには高ランクの冒険者は居るが、魔法使いは所属してないんだよ!だから困っていた所にレンの事を思い出して、フラウにラミアスの家に迎えに行ってもらったんだそして。その間におやつを食べようとしてたら、思いの他帰って来るのが早くて、見つかってしまったのだ……」
(なる程エマさんは、俺の雷神の事を知っているから、俺に討伐して欲しかった訳ね……しかし見た目は人なのにいつもながら残念美人だな…‥)
「分かりました。その依頼俺達が引き受けましょう!ちょうどラクスとラミアスの武器が役に立つし、良い訓練になるしな」
「そうかありがとう!報酬は弾むよ。それとハーピーの羽は矢の素材では良いものだから、買い取り金額も高いよ!」
「いいねそれは!それならまたミスリルが欲しいんだけど。また貰える?もうこの間貰ったのが無くなりかけてるんだよね……」
「ミスリルかぁ……少しなら分けられるけど。大量は無理だな……それで良ければだな……」
「ああ、少しでもかまわないよ!」
「そんなにミスリルが欲しいなら。鉱山に行けば良いんじゃないか?レンなら大丈夫だろ?」
「鉱山?そんな所があるのか?しかも俺なら大丈夫って危険な所なのか?」
「ああそうだね、鉱山はジークから歩いて半日位の所にあって。最深部の所にミスリルがあるが、その鉱山にはゴーレムが出てくるから近づけないんだよ!ゴーレムは堅いから倒すの大変なんだ」
(なる程それは俺向きだな。しかも他の奴らがあまり居なさそうだし、ミスリルが沢山採れるなら是非行かないとな)
「じゃあサクッとハーピーを倒してきて。明日は鉱山に行こう……よし。ラクス、ラミアス、これからハーピーの討伐に行くぞ。思う存分武器を使えるぞ」
「うん、僕いっぱいバンバンするよ」
「はい!私もいっぱい倒しますよ」
レン達はギルマスの部屋から出て行き。ハーピーの討伐に向かった。そして今この部屋には、フラウとエマの二人きりになったので。フラウはエマに微笑みながら近づき、一瞬でエマを掴み。そのままフラウはエマの椅子に座り、エマを自分の膝にうつ伏せにして。左手でエマを押さえ右手を大きく上げて、エマのお尻を叩き出した。
「痛い!痛い!うぅぅん!ごめんなさい!ごめんなさい」
しばらくギルドマスターの部屋から、何かを叩く音と悲鳴が聞こえていたのである。
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