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積乱雲の向こうは夏空
39《翼視点》
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昼過ぎに帰ってきた直人は、大半の生徒が夕飯を食べ終わったくらいの時間にようやく翼のもとに顔を見せた。
部屋を開けた途端見えた普通だけれどちょっと険しい顔は、昴希がヒートだと言った日に直人の忠告を聞かなかったせいだろうか。
「相変わらず汚え部屋だな。」
「久しぶりに会ってそれ?こないだこーちゃん片付けてくれたんだけど。」
確かに昴希がヒートになってからほとんど部屋にいたせいでゴミや物が溜まってきた。
翼なりにゴミはきちんと袋に入れるようにはしているのだが、分別が出来ず時々寮の管理人に叱られている。
「いつ来てもあるこの靴下とパンツの山、洗ってんのか?」
「それは洗って畳むのがめんどいやつ。」
友達に指摘されても羞恥の欠片も見せない翼に、直人は呆れたように「あっそ。」と呟いてソファーの洗濯済みらしい山を適当に寄せていきそこに腰を下ろした。
「カギ、返せ。っていうかお前が返しに来いよ。」
「智くんとラブラブなとこ行ったら怒るじゃん。」
いつでも使えるようポケットに入れておいた鍵を取り出せば、手を伸ばす直人の前に差し出す。。
結局は昴希を泣かせたが、一人にすることにならなくてよかったと、少しだけ強く握ってから翼はそれを手放した。
「ありがとう、なおちん。超役に立った。」
「別に。智との約束、守ったのかよ。」
智とした約束と言われると思い出すのは先日のことだ。
あのときの幸せと悲しみがない混ぜになった気持ちが湧いてきて、翼はどうにも微妙な顔つきになってしまった。
昴希が自分に好きと言ってくれたことに喜んで良いのか、その奥にある普通になれないと嘆く心をどうにも出来なかったことを悲しむべきなのか、未だに整理はついていない。
「え、何その顔。無理に迫ったのか?」
「まさか。むしろほとんど何もしなかったし。」
出来たのはキスと耳への愛撫くらいのものだ。あのときは昴希が匂いに負けないくらい甘い声を出してくれるのが嬉しくて夢中になったが、せっかくいい雰囲気だったしもっと違うところも舐めておけばよかったという思いがないわけではない。
「こーちゃん寝たあとトイレで抜いたけどさ、めっちゃ痛かった。フェロモンってやっぱすげえ。」
「……お前、俺も使うトイレなんだけど。」
「ちゃんと拭いたって。こーちゃん使うんだから。」
若干翼から身体を遠ざけて言う直人に拭くだけとはいえ痕跡を残さなかったことを伝えながら、翼はあの日のことを思い出していた。
許しを得て触れたからか、初めて昴希のヒートに遭遇したときと反応が全然違った。
緊張した唇が解けていく感触も、少しの刺激で身悶える様子も、自分の下でしなやかに揺れる腰も、思い出すだけで再び興奮しそうなくらい翼の心を満たしていく。
子どものように泣く昴希にさえも内心興奮して、今まで経験したことがないくらい夢中になって自慰をした。
ひと通り吐き出してもう一度泣きつかれて眠る昴希を見に行ったときは食べてしまいたい気持ちも湧き上がった。
だが、その衝動に何とか耐えて部屋に戻ったあと翼に残ったのは昴希の心が自分に傾いているという確かな手応えと、心地よく満たされた欲望だった。
「翼ってそんな我慢できるヤツだったんだな。」
「こーちゃん限定。だってオレ、嫌われる方が我慢できねえし。」
普通に過ごしていても素っ気ない態度が多いが、怒ると視界にすら入れてもらえない。
あの経験は全身が昴希を求めてやまない翼には耐え難い痛みをもたらした。
皮肉なことに、そのおかげでヒート中に理性を失いかけてもなんとか耐えられたのだから、無駄な経験ではないようにも思える。
「いや、なんだかんだお前って自分勝手だし、昴希相手でもセックス出来ないなら別のとこ行きそうだと思ってた。」
「嘘。そんなことできないってなおちんが一番よく知ってるじゃん。」
半身と少しでも触れてしまえば離れることはできないし、離れようなんて思えない。
そうなる可能性を考えるだけでも心が暴れて、自制心なんてあってないようなものになる。
直人を通じてアルファはそういうふうに出来ているのだと翼は理解していたし、きっと直人も似たような気持ちを持っているのは図星を突かれ少し嫌そうな顔をしているのを見ていればわかる。
「もしかして、智くんとうまくいってないとかー?」
だから先ほどから表情が険しいのだろうか、とからかうように尋ねた。
これもやはり図星なのか、さらに表情を歪めた直人がついにそっぽを向いた。
「別にそうじゃねえよ。いろいろあって智が傍にいないと落ち着かないだけ。」
「ふーん。」と関心がないフリをしながら、直人の過保護が以前より過熱していることだけは翼にも分かった。
「いいな、智くん。大人しく守られてくれて。」
「…………。」
すでに大人なのに、生まれたての小鳥のような顔をして直人の膝に大人しく座っている智を思い出して、ポツリと漏らす。
「こーちゃんはオレが抱え込もうとすると逃げるし、ちっとも言うこと聞いてくんない。」
「でも、そういう昴希を選んだのはお前だろ?」
今度は翼が図星を突かれる番だった。
出会った時にはすでにボロボロで、そのクセきれいなところしか見せない、強くて脆い昴希を最初に好きになったのは自分だと思うと不満そうなため息しか出てこない。
ヒートの時に見せたようにいつも自分に縋って泣いてくれれば、甘やかして優しくしてずっと腕の中に閉じ込めておけるのに、昨日はもういつも通り意地っ張りで強がりな昴希だったことが翼には少し残念でならない。
それでも翼の餌付けを受け入れてくれたのは進歩だが。
次にあんな無防備な昴希を見られるのはいつだろうか。三ヶ月後、それとも半年後か――その予測は翼を切なくさせる。
何一つ思い通りに動いてくれないかもしれないが、それでも運命とかいう陳腐な領域を超えて求めてしまっている以上、諦めるしかないのだろう。
「やっぱオレこーちゃんじゃなきゃ嫌だ。」
「そうかよ。結局お前ら付き合うの?」
「……それはこーちゃん次第かな。」
始終どこか仏頂面で、そのくせ世話焼き癖の抜けない直人に、翼は素直にそう答えた。
お互い好きでも、それを昴希が受け入れるかどうか、翼もイマイチ自信がなかった。
部屋を開けた途端見えた普通だけれどちょっと険しい顔は、昴希がヒートだと言った日に直人の忠告を聞かなかったせいだろうか。
「相変わらず汚え部屋だな。」
「久しぶりに会ってそれ?こないだこーちゃん片付けてくれたんだけど。」
確かに昴希がヒートになってからほとんど部屋にいたせいでゴミや物が溜まってきた。
翼なりにゴミはきちんと袋に入れるようにはしているのだが、分別が出来ず時々寮の管理人に叱られている。
「いつ来てもあるこの靴下とパンツの山、洗ってんのか?」
「それは洗って畳むのがめんどいやつ。」
友達に指摘されても羞恥の欠片も見せない翼に、直人は呆れたように「あっそ。」と呟いてソファーの洗濯済みらしい山を適当に寄せていきそこに腰を下ろした。
「カギ、返せ。っていうかお前が返しに来いよ。」
「智くんとラブラブなとこ行ったら怒るじゃん。」
いつでも使えるようポケットに入れておいた鍵を取り出せば、手を伸ばす直人の前に差し出す。。
結局は昴希を泣かせたが、一人にすることにならなくてよかったと、少しだけ強く握ってから翼はそれを手放した。
「ありがとう、なおちん。超役に立った。」
「別に。智との約束、守ったのかよ。」
智とした約束と言われると思い出すのは先日のことだ。
あのときの幸せと悲しみがない混ぜになった気持ちが湧いてきて、翼はどうにも微妙な顔つきになってしまった。
昴希が自分に好きと言ってくれたことに喜んで良いのか、その奥にある普通になれないと嘆く心をどうにも出来なかったことを悲しむべきなのか、未だに整理はついていない。
「え、何その顔。無理に迫ったのか?」
「まさか。むしろほとんど何もしなかったし。」
出来たのはキスと耳への愛撫くらいのものだ。あのときは昴希が匂いに負けないくらい甘い声を出してくれるのが嬉しくて夢中になったが、せっかくいい雰囲気だったしもっと違うところも舐めておけばよかったという思いがないわけではない。
「こーちゃん寝たあとトイレで抜いたけどさ、めっちゃ痛かった。フェロモンってやっぱすげえ。」
「……お前、俺も使うトイレなんだけど。」
「ちゃんと拭いたって。こーちゃん使うんだから。」
若干翼から身体を遠ざけて言う直人に拭くだけとはいえ痕跡を残さなかったことを伝えながら、翼はあの日のことを思い出していた。
許しを得て触れたからか、初めて昴希のヒートに遭遇したときと反応が全然違った。
緊張した唇が解けていく感触も、少しの刺激で身悶える様子も、自分の下でしなやかに揺れる腰も、思い出すだけで再び興奮しそうなくらい翼の心を満たしていく。
子どものように泣く昴希にさえも内心興奮して、今まで経験したことがないくらい夢中になって自慰をした。
ひと通り吐き出してもう一度泣きつかれて眠る昴希を見に行ったときは食べてしまいたい気持ちも湧き上がった。
だが、その衝動に何とか耐えて部屋に戻ったあと翼に残ったのは昴希の心が自分に傾いているという確かな手応えと、心地よく満たされた欲望だった。
「翼ってそんな我慢できるヤツだったんだな。」
「こーちゃん限定。だってオレ、嫌われる方が我慢できねえし。」
普通に過ごしていても素っ気ない態度が多いが、怒ると視界にすら入れてもらえない。
あの経験は全身が昴希を求めてやまない翼には耐え難い痛みをもたらした。
皮肉なことに、そのおかげでヒート中に理性を失いかけてもなんとか耐えられたのだから、無駄な経験ではないようにも思える。
「いや、なんだかんだお前って自分勝手だし、昴希相手でもセックス出来ないなら別のとこ行きそうだと思ってた。」
「嘘。そんなことできないってなおちんが一番よく知ってるじゃん。」
半身と少しでも触れてしまえば離れることはできないし、離れようなんて思えない。
そうなる可能性を考えるだけでも心が暴れて、自制心なんてあってないようなものになる。
直人を通じてアルファはそういうふうに出来ているのだと翼は理解していたし、きっと直人も似たような気持ちを持っているのは図星を突かれ少し嫌そうな顔をしているのを見ていればわかる。
「もしかして、智くんとうまくいってないとかー?」
だから先ほどから表情が険しいのだろうか、とからかうように尋ねた。
これもやはり図星なのか、さらに表情を歪めた直人がついにそっぽを向いた。
「別にそうじゃねえよ。いろいろあって智が傍にいないと落ち着かないだけ。」
「ふーん。」と関心がないフリをしながら、直人の過保護が以前より過熱していることだけは翼にも分かった。
「いいな、智くん。大人しく守られてくれて。」
「…………。」
すでに大人なのに、生まれたての小鳥のような顔をして直人の膝に大人しく座っている智を思い出して、ポツリと漏らす。
「こーちゃんはオレが抱え込もうとすると逃げるし、ちっとも言うこと聞いてくんない。」
「でも、そういう昴希を選んだのはお前だろ?」
今度は翼が図星を突かれる番だった。
出会った時にはすでにボロボロで、そのクセきれいなところしか見せない、強くて脆い昴希を最初に好きになったのは自分だと思うと不満そうなため息しか出てこない。
ヒートの時に見せたようにいつも自分に縋って泣いてくれれば、甘やかして優しくしてずっと腕の中に閉じ込めておけるのに、昨日はもういつも通り意地っ張りで強がりな昴希だったことが翼には少し残念でならない。
それでも翼の餌付けを受け入れてくれたのは進歩だが。
次にあんな無防備な昴希を見られるのはいつだろうか。三ヶ月後、それとも半年後か――その予測は翼を切なくさせる。
何一つ思い通りに動いてくれないかもしれないが、それでも運命とかいう陳腐な領域を超えて求めてしまっている以上、諦めるしかないのだろう。
「やっぱオレこーちゃんじゃなきゃ嫌だ。」
「そうかよ。結局お前ら付き合うの?」
「……それはこーちゃん次第かな。」
始終どこか仏頂面で、そのくせ世話焼き癖の抜けない直人に、翼は素直にそう答えた。
お互い好きでも、それを昴希が受け入れるかどうか、翼もイマイチ自信がなかった。
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