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第二章 依存
4話 お留守番
しおりを挟む「琳冬、オレもう大学に行かないと遅れちゃうから、離して?」
「やだ、離さない」
「琳冬、離してよ、本当に。遅れちゃうから」
「やだ、ずっと一緒にいるの。大学休んでよ」
「ダメだよ。琳冬、離して」
俺は肩を押されながらも抱きしめる力は緩めず、意地でも燈真に抱きつく。
「琳冬、いい加減にして。オレを困らせないでよ…琳冬!」
「やだ、やだやだ、俺と一緒にいて、ずっと一緒がいいの」
「ねぇ、本当に離して。遅刻する。…離せって言ってんの!!」
「痛ッ……!」
一層強く肩を押され、バランスを崩して倒れる。その時、ぐきっと右足を痛めてしまう。
「はぁ、じゃあね」
「ぁ…やだ、行かないで…!燈真、とう…ぐえッ!?」
燈真を追いかけ、玄関まで行こうとした時。首輪に付いている鎖がピンと張って、後ろに戻されると同時に首も締まる。
「ぐすっ…燈真、燈真、、やだよ、行かないで、1人にしないで…!燈真、とぅまぁ…!!」
既に誰もいない玄関に向かって叫ぶ。えぐえぐと泣きながら痛めた覚束ない足で燈真の部屋に行く。
布団を被り、燈真が帰って来るのを待つ。泣きすぎて疲れたのか、さっきまで寝てたのにまた睡魔が襲ってきた。
___________
ガチャ
「ただいま~」
不意に玄関の方から声がする。俺は急いで布団から出て燈真の方へ走る。
痛めている足と首輪に鎖が付いていることを忘れて。
「燈真!燈真…!ぐえッ…!?」
朝より勢いが付いていた分、勢いよく後ろに戻される。バランスを崩して再度足を捻り、ゴツンッと床に頭をぶつける。
「と、ま、、とぉまぁ…ひぐっ、、ぎゅ、して、ぎゅーしてよぉ……!」
足も頭も首も痛くて、涙が溢れる。俺は必死に腕を伸ばして懇願する。
ふわ、と抱きしめられ、打った所を撫でられる。
「もう、馬鹿。首輪には鎖が付いてるんだよ?そんなに走ったら頭打つに決まってるじゃん…!よしよし、痛かったね…もう大丈夫だからね」
「ぐすっ…」
「よしよし、お部屋行こうね」
燈真の部屋のベッドに座らされ、首輪を外される。
「ああ…ほら、痕付いちゃってるよ。当分首輪付けたらダメだね…琳冬、他に痛い所ない?」
「えぐっ…あし、みぎあしいたい……」
「足…?あ、腫れてるじゃん…!琳冬、歩くのも禁止ね」
「…うん」
「もう、1日で怪我しすぎ。今日、明日は安静にしててね?大丈夫、すぐ良くなるから」
頭を撫でられる。不意に甘えたくなり、控えめに抱きつく。
「琳冬?どうしたの」
「あまえたい…いっぱい、ぎゅうして……?」
「わかったよ、よしよし。琳冬は甘えん坊さんだね」
「…ん、すき」
俺がそう言うと、苦しいくらいにキツく抱きしめられた。
「えへへ、嬉しい…♡」
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