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第二章 依存
23話 頭痛
しおりを挟むある日の昼下がり。不意に雨が降ったと思うと、頭が痛くなってきた。
「…ダルいな、頭痛い、、偏頭痛ってなんだよ」
自分の偏頭痛持ちに半ば呆れながら家に帰る。ドアを開けると燈真の靴と見知らぬ女物の靴。
「(ああ、またか…)」
燈真は最近、俺に何も言わずに女を家にあげることが多い。
その時は決まって俺が出かける日。傍から見れば燈真とその彼女がこの家に住んでるように思えるだろう。
「…燈真、ただいま」
「おかえり、琳冬。悪いんだけど、温かいお茶と毛布用意してくれる?彼女が今日、シンデレラデーだから」
女とくっつき、その腹を撫でながら言う燈真は、俺の方を見向きもしない。
俺だって燈真に甘えたい。そう思い、俺は一通り持って行ってから燈真に擦り寄る。
「何?琳冬」
「燈真、俺も頭痛い…なでなでして、?」
「ねぇ、なんで今なの?」
やっぱり燈真は俺を冷たく引き離すが、それでも俺はめげずに頑張ってみる。
「…頭痛いの、お願い。撫でてよ、、」
「はぁ、琳冬は言われないとわからないのかな?そこ邪魔だから、早く退いて?て言うか琳冬さ、それ嘘だろ。
オレに構って欲しいからって嘘つくのやめてよ、本当に琳冬のそういうとこ嫌い」
「ご、ごめんなさぃ…」
面と向かって嫌い、と言われるともう何も言えなくなる。
負の感情が涙になって溢れてくる。
「なんでそうやってすぐ泣くの?泣けば許されると思ってる?」
「ちが、ごめんなさ、とーま…」
「もういいよ、いつもみたいに部屋行って拗ねてたら?」
「ッ……わかった、」
俺は止まらず溢れてくる涙を拭いながら自室に向かう。
チラッと見た女は俺を見て笑っていた。
ガチャッ
「ふ、ぅ…ぐすっ」
元々酷かった頭痛が、泣いたことによってさらに酷くなる。
俺は布団に潜り、抱き枕を抱きしめて涙が止まるまで泣き続ける。
「んぅ…うっ、、」
いつの間にか寝ていたのか、起きると頭痛が酷くなっていた。
部屋が明るいので朝になったのだろう。身体を起こしてリビングに向かうが、頭痛が酷くて少しフラフラする。
「おはよう、琳冬。昨日はごめんね、大丈夫?」
燈真の考えてることは本当にわからない。それでも、俺には燈真を責めようとする意思は生まれない。
「ん、おはよ、燈真…だいじょぶ、、おれも、ごめんなさぃ……」
「うん…ほら、ご飯食べよ?」
俺は席について用意されたご飯を食べる。食欲はあまりなかったが、燈真のご飯は残さず食べる。
「ん、ご馳走さま…燈真、、」
「うん、ありがとう。今日は一緒にどこか行こう、久しぶりにデートしよ?」
「行く、燈真とデート…えへへっ」
初めて燈真から誘われた久しぶりのデート。酷い頭痛よりも嬉しさが勝つのは当たり前だった。
俺は痛む頭を無視して笑顔を作る。自分がどんなに体調不良でも、燈真に誘われたら断れない。
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