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その後
129 ※
しおりを挟むぱんっと肌を打ち付ける音が鳴り、甘えた声が響く──。
恋人をひたすら喘がせる人は、昨夜とはまるで別人で、支配者の顔で僕を見下ろしていた。
でも、僕に触れる手は優しいし、声も甘い。
……違うところは、言葉だけ。
「可愛いよ、ノエル……。またイク?」
「ああァッ!」
奥をとんとんとノックされて、背を反らす。
全身が痺れて、声を我慢することなんて無理だ。
シーツを握りしめる僕は、ガクガクと腰を揺らす。
でも、逃げるなとばかりに腰を押さえ付けられて、生理的な涙が零れ落ちる。
「気持ちいい?」
「んぁああッ!」
「ノエル、教えて」
「っ、んんぅう~ッ……テオ、んああッ……イクッ……イッちゃうぅ~ッ、ひぁあああ──ッ!!」
教えられた言葉を口にすると、ご褒美とばかりにガンガンと攻め立てられる。
たっぷりと快楽を与えられた僕は、透明になっている蜜を漏らした。
腰の奥があたたかくなり、中にたくさん注がれたものが、後蕾から溢れ出ている。
とろりとしたものがお尻に垂れる感覚にぞくっとすると、二度も発散したはずの熱が、僕の中でまた硬くなっていく──。
「愛してるよ、ノエル」
「ひ、ぁっ、テオ……ぃ、やぁッ!」
意識が飛びそうになると、またゆっくりと動き出したユージーン様に、胸の飾りに歯を立てられる。
「可愛がりすぎて、赤くなっちゃったね」
「ぅぅ……それならもう、舐めない、でっ」
「ふふっ。でも、おいしそうだから」
「ん、あッ……おいしくなんて、ない、のにぃ……」
快感を味わい続ける体は、とろとろに溶けきっているし、果てすぎて頭もおかしくなっている。
それはきっと、ユージーン様も同じだと思いたいのだけど……。
めちゃくちゃ元気だ。
美しすぎる農家になった人は、体力が有り余っていた──。
僕が飽きるといけないからと、犬のような格好をするように促される。
……飽きることなんてあるのかな?
優しい王子様と、意地悪な王子様。
二人分を堪能して、むしろ、もっと夢中になっている気がすると思いながら、のろのろと指示通りに動く僕は、ユージーン様の犬だった。
ただ腰を掴まれただけで、貫かれた時の快感を思い出して、ぞくりと体が震えてしまう。
「あっ……ああッ……」
「っ、そんなに締め付けないで」
先端を咥え込む僕のお尻を撫で回すユージーン様は、苦しげな声を漏らした。
背を向けている体勢では綺麗なお顔は見えないけど、その色っぽい声色は、僕と同じようにひどく感じている……。
たまらなくなる僕は、立てている腕がぷるぷると震えていた。
中に埋め込まれていく熱の感覚だけを、ただただ拾い上げる僕は、だらしない顔で喘ぐ。
「んんぅっ、んあッ……ぁっ、あっ、あァッ……だめっ、ぁっ……これ、だめぇっ」
さっきよりも奥まで熱が届く。
気持ちよすぎて、だめとしか言えなくなる。
でも僕の口から発せられる声は、全く嫌がっていない。
もっとしてとばかりの、甘えたいやらしい声だ。
「は、ぁ……テオぉ……あんッ」
「くっ、ほんと可愛いっ」
我慢できないとばかりに、パンパンと激しく突き上げられる。
僕を貪るユージーン様の勢いが止まらない。
凄まじい快感に腕を立てていられなくなる僕は、枕に顔を埋めて突っ伏す。
でも、お尻を高く持ち上げられて、そのままゆさゆさと揺さぶられる。
「やあッ……奥、だめっ、ああァッ……」
「っ、はぁ、中に出すね」
「んんんぅッ……やっ、どっちも、あっ、ああッ、だめぇっ、ひぁああああ~~~~ッ!!!!」
再度硬さを取り戻していた熱を扱かれ、前も後ろも気持ちよくされる僕は、声を我慢することなく絶頂を迎えていた。
いつまでもひくひくと痙攣している僕の中で、脈打つ熱を感じ取る。
全てを出し切るように、ゆるゆると突き上げられて、その度に掠れた甘い声を漏らす。
媚びるようにお尻をふりふりしてしまう僕の背後から、可愛い可愛いと、呟き続ける低い声──。
そして、また中のものが硬くなっていたのだけど、名残惜しそうにゆっくりと出ていった。
「は、ぁ、ン……」
「っ……」
今たっぷりと中に出されたものが、こぷりと零れ落ちていく。
余韻に浸る僕は、気付いていなかった。
お尻を突き出して、いやらしい格好を見せつけていることに……。
「っ、ノエルっ。ごめん、今日は離してあげられそうにない」
「ひぇっ?! う、そっ……あっ、ぁあああ~~~~ッ!!」
理性をどこかに置いて来てしまったユージーン様に、僕が女の子だったら、妊娠していたかもしれないと思うくらい可愛がられた。
……忘れられない、濃厚な夜だった。
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