廻道めぐるは決まった道しか散歩しない

卯月春吉

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第3話:附田仁花は予測不可能?

友達が欲しい

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   私はいつの間にか彼女か委員長しか友達がいなかった。
    昔は私の方が沢山友達がいて誕生日パーティーや一緒に遊ぶ機会があったが、その友達も親の都合で居なくなってしまった。
   2人友達いてそれでいいと思うが、寂しい気持ちはある。

  「お疲れ様~!」
  「練習めっちゃ長かったよね…。」
  「ホント、喉乾いちゃった…。」
  「ね~。」
    
   「…。」

    その関係ができたらいいなと憧れる今の私であった。



  ────帰宅後…



    「ただいま…。」
    「おかえり、お疲れ様。」

   
     
 ────母がいつものように笑顔で出迎える
  
    晩飯を食べながら父が部活の事で聞いてきた。

  「今日どうだった部活は?」
  「まぁ、いつものように走り込みとストレッチと筋トレで終わりかな?」
  「そうか…楽しいか?」
  「まあね。」

     父は安心し、なんとかいつものようにやっているかと思っていた。

    心の中では私の中じゃあ満足をしていない。
    そればかりか何故か自分だけが遠ざけているような感じでならない。
    焦ってはいけない、自分で言い聞かせ、寝ている間に明日になった。

   「おはよう。」
   「おはよう。」
 
    いつものトースト、いつものイタリアンドレッシングをグリーンサラダにかける。
    その1日はいつものように始まる。
    そして登校中に彼女と会う。


   「おはよー。」  
   「おはよう。
     今日は水曜日だから部活は休みなんでしょ?」
   「そうだね、寄り道して帰ろう。」
   「そうね。」

     いつものように会話をするそして彼女の散歩を付き合うのにどうしてそんなに寂しく思うのだろう。
    昼休み委員長に相談した。

  「あ~成程ね。
    それで困っていたのね。」
   「うん、部活友達というのが中々居なくって…他の友達は部活ですぐ仲良くしたりして羨ましいと思いつつ、出来ないって思った。
    もうすぐ6月になるというのに陸部に入って1ヵ月も友達がいないっておかしいのかな…。」
  
    焦ってしまう自分を隠さないで委員長にすんなりと話せる事ができた私はなんだか安心した。
    委員長はそんな他人を比べる私の話で渋い顔をしながら深く答えを考えている。
   
   やっと閃いたように私に言った。
 
   「そんなに焦んなくたって私と廻道さんがいるから大丈夫だと思わない?」
  「うん…。
    でも部活の友達もできたら作りたいって思ってる!
   出来れば話せる距離が近ければいいかと…。」

    確かに私と同じ考えである委員長。
    しかし他に友達が欲しいという欲求に対し、深く悩む。

    “私も余り欲求し過ぎてはいけなかったのか?”と思いきや、そんな私の欲求を見え隠れするかのような反論を言った。

  「それは自分で動かなきゃ友達って作れないと思う。
   私だって附田さんと廻道さんを話す時なんて出身小学校が違っても自分から話かけに行くけど、少し緊張はあった。
    それは学級委員長だからって訳じゃないし、それに────」
  「それに?」




   「私も実は人見知りでもあるから。」




    委員長が人見知りだと言う事を初めて知った。
    私が会った委員長はそんな人には見えなかったが、その人の気持ちにたって考えたらどんなに緊張しながら友達作りを頑張ってきたのだろうと思わされた。

   「ごめんね、そんな事をいうつもりじゃなかったのに…。」
  「いいの、あたしも周りの友達に焦って委員長に甘えていたから…。」
  「そんな事ないわよ!どんどん相談してきて、私もいつでも乗ってあげるから。」
   
    なんやかんや話は理解したが私からの結論は友達は無理して作る必要性はないと考えた。



   そして帰り道、私は彼女と共にいつもの喫茶店でお茶をしていた。

  「ぷはあ~!マスターお代わり!」
  「はあい。」
  「貴方大丈夫なの、なんか性格が荒れてるっぽく思うけど?」
    
    彼女は心配しながら私の事を思った。
  
   「荒れてはいないけど、なんか飲みたくなっちゃってさ。キャラメルマキアート。」
  「なんだか、お酒を飲んでいるオッサンみたい…。」
  「ははは、めぐるちゃん。」

    マスターは彼女に言った。




  「人は外側のものしか見えないものでも内側ではそう思っていないんだよ。
    それに、私も昔はその先輩に言われた記憶がある。」



 
    彼女はそれが本当なのだろうか、マスターの思い出す顔をじっと見た。

  「うっ…嘘じゃない!本当だからね!老いぼれでも昔の記憶は忘れていないって事さ。ははははは…。」

    そのマスターの言う通り、人から見た見れば外側のものしか見えないかもしれない私もその1人だと思い切り痛感させられた。


               

                                                                   続
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