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第5話:上ノ江結人の余裕
初めての夏
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夏で恋人と楽しむというのはなんだろうか?
初めての私はそれがよく分からない。
中学生の恋はそのまま夢の中で終わって欲しい。
だが、今の私は決意もないままただ流されて一体どこへ向かう気なんだ?
正直な答えがないまま終業式が終わり、暑い夏が始まった。
《ミーンミンミンミン…》
「やっぱ夏だな仁花!
祭りだろ?花火だろ?海だろ?
いっぱいイベントがあるんだし、一緒に楽しもうぜ!
キャッホーイ!!」
「いいわね、アンタは楽しそうで。」
「お前は楽しくないのかよ~。」
「それどころじゃない。」
「えー…。」
彼と一緒に歩いていると彼女と委員長の2人がやって来た。
「やっほー♪アツいねーそこの2人ぃ~♪」
「ラブラブだからな!」
「うるさい…。」
「仁花ちゃん、最近上ノ江君となんかあった?」
「別に…。」
「アイツなんか突っ慳貪なんだよな~…なんか冷たいし、いつもめぐるちゃんと2人きりでコソコソしてるし。」
「オイ!」
「仁花ちゃ~ん…!」
何故か私が委員長に睨まれた。
「上ノ江君とどこか行く約束でもしているのかしら?」
「いや全然…何にも考えていないけど…。」
「このままだと上ノ江君に流されたまま貴方は後悔するわよ。」
「分かってる…。」
それぐらいかは理解しているつもりだ。
彼とはきっぱり別れるつもりであり、友達になった方が気が楽。
なのに…私と来たらといつも先延ばしにしてしまう。
「じゃあ!夏お祭りに行かないかしら?」
「へ?」
「おっし!」
「廻道さんは行く?」
「行くわ、勿論。」
「7月30日の夜の17時にやるからその時間を待ち合わせにするから、茜坂神社前に集合ね!」
「は~い!」
帰り道、その先の道が一緒の彼女と私は相談した。
「こうなったらこの機会に結人に別れる決断をする、そうしなきゃなんかいつまでも引きずっている理由にはいかないもん。」
「貴方がやりたいならすればいいと思う。
私は何も言わない。」
彼女はもう何も私に言わなくなった。
それには私が迷ってずっとソロ充になりたかったからだ。
家に帰ってから彼からのメールが書いてあった。
『来週初めての夏だからお前と一緒にいるから楽しみだな』
────というメール文だった。
悪い性格じゃないのは理解しているが、なんだか自分が想像していない分楽しいという気持ちすらも無くなっている気がした。
そして夏祭り当日、17時に委員長たちと待ち合わせた。
「こんばんは!」
「こんばんは!あれ?可愛い花柄のピンクだね!」
「そう?」
「あれ、廻道さんは黒蝶と紫なんだな!
なんだか大人チックっていう感じだけど流石似合っているだけはあるよな…。」
「上ノ江君それ褒め言葉と捉えてもいいのかしら?」
「ああまあな…。」
「間さんは青と黄色いひまわりなんだね~。
可愛いくていい感じだよ♪」
「ふふふっありがとう♪」
「上ノ江君は意外と地味そうな甚平を着るのね、しかもベージュに近い…。」
「うるせえよ。
とにかく、入ろうぜ!」
そして中へと入った私達は人混みが凄かった。
カップルも沢山いてなんだか賑わっている。
私と彼はカップルだが2人揃って祭りデートなんてした事もない。
その中で彼の目は何故かキラキラとひかっている…いけないいけない!別れる事を考えなきゃと考えた。
「ねえ!たこ焼きでも買わない?」
委員長が声をかけ、私はそれを買った。
“1個500円というのはお手軽の金額だ…”私はそう感じ、1個食べた。
「俺にも一口くれよ。」
「仕方がないな…。」
彼に1個あげ、満足そうな笑顔で楽しそうに食べる。
「射的とかあるけど?」
「やるわ。」
彼女はまるで必殺仕事人のような睨みつけ、そのお菓子を狙いを定め、撃ち落とすとおじさんは大きく拍手しながら褒めた。
「いや~凄い集中力だね、大した子だよ。」
「そうかしら?」
「いや~ミス・スナイパーに選んでもいいくらいだ!」
祭りで楽しんだ私たちは盆踊りを目にする。
「これは大会なのかしら?」
「いいやただの踊りだよ、自由参加する所だから良かったら廻道さん参加して見る?」
「ええ、いいわ。」
「じゃあ行こう!」
私と彼は2人きりになった。
そしてジャストタイミングだと思い、私は切り出した。
「ねえ結人話したい事があるんだけど」
──── その話は次へと続く。
続
初めての私はそれがよく分からない。
中学生の恋はそのまま夢の中で終わって欲しい。
だが、今の私は決意もないままただ流されて一体どこへ向かう気なんだ?
正直な答えがないまま終業式が終わり、暑い夏が始まった。
《ミーンミンミンミン…》
「やっぱ夏だな仁花!
祭りだろ?花火だろ?海だろ?
いっぱいイベントがあるんだし、一緒に楽しもうぜ!
キャッホーイ!!」
「いいわね、アンタは楽しそうで。」
「お前は楽しくないのかよ~。」
「それどころじゃない。」
「えー…。」
彼と一緒に歩いていると彼女と委員長の2人がやって来た。
「やっほー♪アツいねーそこの2人ぃ~♪」
「ラブラブだからな!」
「うるさい…。」
「仁花ちゃん、最近上ノ江君となんかあった?」
「別に…。」
「アイツなんか突っ慳貪なんだよな~…なんか冷たいし、いつもめぐるちゃんと2人きりでコソコソしてるし。」
「オイ!」
「仁花ちゃ~ん…!」
何故か私が委員長に睨まれた。
「上ノ江君とどこか行く約束でもしているのかしら?」
「いや全然…何にも考えていないけど…。」
「このままだと上ノ江君に流されたまま貴方は後悔するわよ。」
「分かってる…。」
それぐらいかは理解しているつもりだ。
彼とはきっぱり別れるつもりであり、友達になった方が気が楽。
なのに…私と来たらといつも先延ばしにしてしまう。
「じゃあ!夏お祭りに行かないかしら?」
「へ?」
「おっし!」
「廻道さんは行く?」
「行くわ、勿論。」
「7月30日の夜の17時にやるからその時間を待ち合わせにするから、茜坂神社前に集合ね!」
「は~い!」
帰り道、その先の道が一緒の彼女と私は相談した。
「こうなったらこの機会に結人に別れる決断をする、そうしなきゃなんかいつまでも引きずっている理由にはいかないもん。」
「貴方がやりたいならすればいいと思う。
私は何も言わない。」
彼女はもう何も私に言わなくなった。
それには私が迷ってずっとソロ充になりたかったからだ。
家に帰ってから彼からのメールが書いてあった。
『来週初めての夏だからお前と一緒にいるから楽しみだな』
────というメール文だった。
悪い性格じゃないのは理解しているが、なんだか自分が想像していない分楽しいという気持ちすらも無くなっている気がした。
そして夏祭り当日、17時に委員長たちと待ち合わせた。
「こんばんは!」
「こんばんは!あれ?可愛い花柄のピンクだね!」
「そう?」
「あれ、廻道さんは黒蝶と紫なんだな!
なんだか大人チックっていう感じだけど流石似合っているだけはあるよな…。」
「上ノ江君それ褒め言葉と捉えてもいいのかしら?」
「ああまあな…。」
「間さんは青と黄色いひまわりなんだね~。
可愛いくていい感じだよ♪」
「ふふふっありがとう♪」
「上ノ江君は意外と地味そうな甚平を着るのね、しかもベージュに近い…。」
「うるせえよ。
とにかく、入ろうぜ!」
そして中へと入った私達は人混みが凄かった。
カップルも沢山いてなんだか賑わっている。
私と彼はカップルだが2人揃って祭りデートなんてした事もない。
その中で彼の目は何故かキラキラとひかっている…いけないいけない!別れる事を考えなきゃと考えた。
「ねえ!たこ焼きでも買わない?」
委員長が声をかけ、私はそれを買った。
“1個500円というのはお手軽の金額だ…”私はそう感じ、1個食べた。
「俺にも一口くれよ。」
「仕方がないな…。」
彼に1個あげ、満足そうな笑顔で楽しそうに食べる。
「射的とかあるけど?」
「やるわ。」
彼女はまるで必殺仕事人のような睨みつけ、そのお菓子を狙いを定め、撃ち落とすとおじさんは大きく拍手しながら褒めた。
「いや~凄い集中力だね、大した子だよ。」
「そうかしら?」
「いや~ミス・スナイパーに選んでもいいくらいだ!」
祭りで楽しんだ私たちは盆踊りを目にする。
「これは大会なのかしら?」
「いいやただの踊りだよ、自由参加する所だから良かったら廻道さん参加して見る?」
「ええ、いいわ。」
「じゃあ行こう!」
私と彼は2人きりになった。
そしてジャストタイミングだと思い、私は切り出した。
「ねえ結人話したい事があるんだけど」
──── その話は次へと続く。
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