髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ

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第1章

18.僕の名前。

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((オロオロオロ))
皆どうしたんだろう。急に俺抜きでコソコソと話し合いをしだして、急にみんな頭を抱えだして…かと思えば急にじゃんけんを始める。
一体何をしているのだろう。もう訳が分からなくて、おろおろとガイさんの腕の中でチョロチョロするしかない。耳塞がれてるし、することがないのだ。
そんな話し合ったり頭を抱えたりするほど俺のミックスネーミングは良くなかったのだろうか…?
じゃんけんを始めたのはちょっと意味がわからないけど。

あーあれかな?僕が決めた名前には出来ないから、誰か一人の名前にするべくじゃんけんで決めたとか?
あーそうかも。その可能性が高い。あぁ、俺のネーミングセンスは良くなかったのね。知らなかった。異世界に来て今まで知らなかった自分のことをひとつ知れた、とポジティブになればいいのか、そんなこと知らなくてよかったと嘆くべきなのか…。俺にはさっぱり分からない。でも、他のところで名前を決めようとした時に発覚しなくてよかったと捉えるべきだよな。ここはポジティブ思考で行くことにしよう。……全然ショックじゃないからな。ほんとに。全然全くこれっぽっちも気にしてない。俺はなんでもポジティブに考えて、くよくよしない男なのだ。そうだ。気にしてない…うん。ほんとに。ホントだよ?!信じてないな?ホントだってば!!
………?俺は一体誰に向かってこんなに必死に言い訳をしているんだろう…こんな念に念を押すような言い回しまでして……アホくさ…考えるのを放棄しよう。キリがない。

じゃんけんが終わると何かが決まったのか、3人とも真剣な表情をして勢いよく振り向いてきた。きっと誰の名前を採用するかが決まったんだろう。申し訳ない。俺のネーミングセンスでそんなに悩ませてしまうなんて……謝りたいけど、謝ったらおかしいよね。2歳児が何考えてんだって話だし…はぁ。せめて心の中で沢山気持ちを込めて謝ろう。ホント、俺のネーミングセンスが死んでいてごめんなさい!!!
よし。

「…あの、さ。」
「…にゃあに?」
「…名前、私の考えたのになったから。」

ライさんが少しモジモジと照れくさそうに話す。
あーやっぱり。俺のネーミングセンスは死んでいたようで不採用らしい。
やっぱちょっと悲しい。みんなの名前混ぜたかったのに……。
「…しょうにゃんあにぇ」
「あ、別に君の考えてくれたのがダメだった、ってわけじゃないんだよ!!
ただ、私たちの誰かひとりの決めたものにして欲しいな~って思って…。
私たちの我儘だから、ね!君がどうしても混ぜて考えてくれた『ユウト』にしたいなら別なんだけど……」

あぁ、どうやらしょんぼり感が伝わってしまったらしくフォローされてしまった。
子供にそんなに気を遣わくていいのに…いや、むしろ子供だからか。泣かれたら困るもんね。
あーだめだだめだ。どんどん思考がネガティブになってる。ダメダメ!
「しょっかっ!ぼく、いいよ。りゃいしゃんの、かんあえちぇくりぇちゃ、おにゃまえも、りゃいちゅき、れしゅよ!」
「ぐぅ……」
「……?ろうしちゃにょ?りゃいしゃん。」
「……いや、なんでもない。ごめんね。それで、私の考えた『ユキ』で本当にいいの?」
「いいよ!ありあちょう!!」
「……よかった。」
「りゃいしゃん!ぼくにょおにゃまえを、かんあえちぇくりぇちぇ、ありあちょれしゅ!」
「…っ!こっちこそ、私の考えた名前を受け取ってくれてありがとう!」
「えへへ~」

「お、じゃあ、お前の名前はこれから『ユキ』っだな。残念だぜ。ショウもすげぇいいと思ってたんだけどな~アハハ……」
「しょう!あにょにぇあにょにぇ!ぼくにょ、おにゃまえは、『ユキ』りゃよ~!いいりぇしょ!」
「「おう!いい名だな!大切にしろよ!」」
「うん!しゅりゅ!」
「「(羨ましい……)」」





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